西田実のレビュー一覧

  • ハックルベリー・フィンの冒険 上

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     奴隷制が残るアメリカ南部を舞台にして、暴力的な父親から逃れるハックと逃亡奴隷ジムの冒険。
     大学で読まされたアメリカ文学はあるが、自主的に最初から最後まで読んだアメリカ文学としては初めて(翻訳だけど)。始めは、翻訳の変ななまりが気になったが、数章読めば全然気にならなくなった。よく1人でこんなことするよなー、というくらいハックは勇気のある子だと思ったり、ハックの二枚舌に感心したり、ある意味で素直な子だなーと思ったりして、面白かった。ジムはよく迷信を口にするが、当時の奴隷はこんな感じだったのだろうか、と思った。冒険そのものも面白いが、当時の南部の様子が描かれている部分も、歴史紀行をしている感じで

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    2010年11月02日
  • ハックルベリー・フィンの冒険 上

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    Adventures of Huckleberry Finn(1885年、米)。
    どこまでも陽気で陰影のない「トム・ソーヤーの冒険」に比べると、こちらは結構ビターな印象。黒人奴隷の人権問題が絡んできたり、大人の犯罪や紛争に巻き込まれたり…。トムの冒険はファンタジーだが、ハックの冒険は命懸けのサバイバル。一歩間違えば、皮肉めいた重い話になってしまいかねない内容だ。

    しかし、児童文学として耐え得る軽やかさは、かろうじて失われていない。その理由は、ハックの逞しさ、ジムの善良さ、人種を超えた彼等の友情、そして何より、雄大なミシシッピ川の美しい描写のためだろう。ハック達が自由を求めてミシシッピを下る過

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    2012年09月02日
  • ハックルベリー・フィンの冒険 下

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    ハックとジムは自由州への上陸に失敗。おまけにペテン師の王様と公爵まで背負いこんでしまった。筏の旅はなおも続く

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    2009年10月07日
  • ハックルベリー・フィンの冒険 上

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    洋々たるミシシッピーの流れに乗って筏の旅を続ける陽気な浮浪児ハックと逃亡奴隷ジム。辺境時代のアメリカの雄大な自然と活力溢れる社会をバックに、何ものにもとらわれずに生きようとする少年と、必死に自由の境涯を求める黒人の姿をユーモラスに描く。

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    2009年10月07日
  • ハックルベリー・フィンの冒険 上

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     子どもの頃に読んだという方ももう一度読んでみてほしい名作です。十九世紀末当時に流布していたピューリタニズムの偽善、奴隷制度、自然と文明の対立などいろんなテーマが詰まっているのです。最後にハックが地獄に堕ちてやると決心したシーンは感動もの。

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    2009年10月04日
  • ハックルベリー・フィンの冒険 上

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     小学生のときに読んだ。大学生になって再読。昔と比べて、今のほうがはるかに冒険心に満ちている気がする、というのは余談だが(笑)
     冒頭の「この物語に主題を見出さんとする者は告訴さるべし。そこに教訓を見出さんとする者は追放さるべし。そこに筋書を見出さんとする者は射殺さるべし。」という"警告"が印象的。
     自由人ハックと黒人ジムの旅物語。

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    2012年01月29日
  • ハックルベリー・フィンの冒険 下

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    上下巻一気に読めた。方言というのか、べらんめえ口調が分かりづらかったが、リアリティーがあって良かった。

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    2012年01月01日
  • ハックルベリー・フィンの冒険 上

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    ミシシッピー川を舞台にした冒険小説。ダイナミックで自由な旅をそのまま読んだ気分で残酷な部分も含まれるが、当時のアメリカの様子が想像出来た。また当時のアメリカ社会の奴隷に対する考え方を垣間見た気がする。

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    2012年01月01日
  • ハックルベリー・フィンの冒険 上

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    なるほど、発禁などの経緯があるだけに、当時の社会や宗教観への風刺が強く描出されている。トムソーヤの冒険とは異なり小学生が読むには少々暗い側面が強いので、読み手の対象となるのは中学生以上であろうか。一般的にハックの冒険ではトムは邪魔者という風説が強いが、トムソーヤの冒険よりもより"現実的"な本作の冒険においても、その存在感を浮き立たせているトムという人間の強さに私的には非常に魅力を感じていたりする。

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    2011年11月21日
  • ハックルベリー・フィンの冒険 下

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     (上巻のレビューからの続き)
     さらに冒険や南部の様子以外に、ハックの内面の葛藤なども描かれていて、微妙な心理の揺れ動きなんかが分かって面白かった。また、文学が専門の人は、この作品における川の持つ意味、とかを考えたりするんだろうか、とか思ったりした。
     トムソーヤーは読んだことがなく、解説にも書いてあったが、はじめはトムソーヤーの続編として書かれたそうだ。でもやっぱり下巻でトムソーヤーが登場してからは、多少退屈だった。ハックとジム二人のときは、二人が現実の差し迫っている危機を何とか打開しようとして、ハラハラさせられる部分も多かったが、トムが出てきてからは、現実の危機は前と同じように差し迫って

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    2010年11月02日
  • ハックルベリー・フィンの冒険 上

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    やっと上巻読破。

    トムを読んだときより、トムとハックの間に深い溝を感じるなぁ。トムの冒険は空想だけど、帰る場所の無いハックの冒険はシビアな現実。トムって実はお坊ちゃんなんだな。

    味のある原作の挿絵や題字が可愛くて好きです。

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    2009年10月09日
  • ハックルベリー・フィンの冒険 下

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    大学のマーク・トウェインを扱った講義で、資料として読みました。
    作品背景の事など、難しい事を考えずに読めば楽しい作品だと思います。
    途中登場するトムソーヤが自由人すぎて、軽く引きました。

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    2009年10月04日
  • ハックルベリー・フィンの冒険 下

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    当時の時代背景を考えれば、これだけ反宗教的かつ反道徳的な作品を書くといぅコトはかなり狂気じみたコトだったのではナイかと思ぃます。
    ダヴィンチを始め、天才と呼ばれる人たちは、どんなに隠された真実をも見通してしまえる故、どの時代にも苦悩が多かったのだろぅと思ぅ;

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    2009年10月04日
  • ハックルベリー・フィンの冒険 上

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    卒業論文で「マーク・トウェインの初中期作品におけるペシミズム」の引用に使った作品。
    普通に読めば、自由奔放な少年の冒険物語だけれども、作品の至る所に反キリスト教的表現や彼独特の悲観的人間観が盛り込まれています。

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    2009年10月04日