伊神満のレビュー一覧

  • 「イノベーターのジレンマ」の経済学的解明
    20200715
    クリステンセン氏の有名な『イノベーションのジレンマ』を経済学的視点で、定量的に解明した返歌。
    自身も曲がりなりに経済学部出身で、需要や供給、動学的視点での研究は興味深かった。
    今一度エッセンスを述べると、既存企業は、競争によって利益が落ちないよう(数量効果・価格効果)、①抜け駆けの...続きを読む
  • 「イノベーターのジレンマ」の経済学的解明
     Yale大学の若き経済学者による、教育的な自伝である。

     「イノベーターの経済学的解明」のタイトルにつられて購入した。私は前半の「イノベーター」の部分に着目していたが、本書における著者自身の力点は後半の「経済学的解明」に置いていたように思う。
     著者が自身の博士論文を以て経済学の全体像を感覚で理...続きを読む
  • 「イノベーターのジレンマ」の経済学的解明
    既存企業がイノベーションに本気になれない理由

    「研究開発能力が高くても、合理的かつ戦略的であっても、新旧製品が共喰いを起こしている」
    つまり、「能力」の問題ではなく、「意欲」の問題

    「創造的破壊を生き延びるには創造的『自己』破壊の必要が有る」
    「生きる為には死ぬしかない」
  • 「イノベーターのジレンマ」の経済学的解明
    本書では、クリステンセンの「イノベーションのジレンマ」を底本にして、実際にイノベーションのジレンマはあるのか、あるとしたらどういった理由が存在するのか・・・といった問題を実証することを目指し、様々な概念と方法論を定時している。

    実務でコンサルティングや技術開発(イノベーション)を行なっている身から...続きを読む
  • 「イノベーターのジレンマ」の経済学的解明
    伊神先生は

    イェール大学の准教授。本当は実績を残すために、日本語の本など書いている場合ではないと思うのだけど、後書きにあるように色々な思いがあって休日を使ってこの本を書いたようです。これ、本ではなくて授業とかで直接話を聴いたら、きっともっと面白かったのだろうなと思いました。

    この本は結構面白い構...続きを読む
  • 「イノベーターのジレンマ」の経済学的解明
    前半は素晴らしい目から鱗 後半はもう一つピンとこなかった
    以下は前半の収穫物

    因果関係と相関関係(128) 
    因果関係はストーリー、頭の中で創造するもの AIには作れない
    相関関係 Dataの中にあるもの 発見するもの

    イノベーション
    プロダクト・イノベーション
    プロセス・イノベーション 製造・...続きを読む
  • 「イノベーターのジレンマ」の経済学的解明
    高度な思考が平易な表現で語られる良書。すらっと凄いこと言っていてかっこいい。特にジレンマの解明は分かり易く、必読。
  • 「イノベーターのジレンマ」の経済学的解明
    これは、必読書だと思います。

    平易な表現で、最先端の経済学が目指すものを実証的に語ります。「盛者必衰」。なぜ優良企業はイノベーションに乗り遅れるのか? どうすれば防げるのか。5.25インチから3.5インチに移行したハードディスク・メーカーのデータを元に、論理的に、説得力をもって突き詰めています。
    ...続きを読む
  • 「イノベーターのジレンマ」の経済学的解明
    イノベーションのジレンマの本。認識を深めるべく読書。本質的な構造を平易にわかりやすく紐解いてくれている良著。

    メモ
    ・代替性がある場合、共食いの分だけメリットが減少する。
    ・抜け駆け、守備的m&a。くいとめによって、そうしない場合に失われる分だけ、そこに投じるコストの価値が生じる。既存事業が大きく...続きを読む
  • 「イノベーターのジレンマ」の経済学的解明
    終わりの方で「既存企業に欠けていたのは能力ではなく、意欲」とまとめられている。それをここに書くのはネタバレになるが、ただ、そのネタが重要なのではなく、なぜその結論に至るのかが重要。話の展開の面白さもあって、巻末に挙げられた参考書「ミクロ経済学の力」にも引き続く。
  • 「イノベーターのジレンマ」の経済学的解明
    古典「イノベーションのジレンマ」を(勝手に)アップデート。計量経済学によって実証的にイノベーションを検証した筆者の論文、を一般向けに解説した本でもある。「イノベーションのジレンマ」は大半がインタビューや文献を考察の元にしており、「無能だから失敗した」のか「失敗したから無能と判断された」のか、これでは...続きを読む
  • 「イノベーターのジレンマ」の経済学的解明
    すごく頭の整理になる本でした。
    途中のモデル化のところは確かに難しいが、読み飛ばして良いと著者が言ってくれているのでスムーズに読めた。
    残念なのは、最後の結論がぼやっとしてしまっていること。イノベーションを生み出す方策について言及できておらず、「旧事業とバランスを取りながら共喰いを乗り越え新規事業に...続きを読む
  • 「イノベーターのジレンマ」の経済学的解明
    イノベーターのジレンマ という本を経済学者の方が、コネコネしながら語った本。
    共喰いがあるので既存企業はイノベーションに本気にならない。
    抜け駆けすると得なので既存企業は競合を早めに買収する。
    能力格差。基本的にきぞんきはつよい。
  • 「イノベーターのジレンマ」の経済学的解明
    いくつか難問が挙げられている中でも、能力面より心理的なものが壁として高いと感じる。社内政治がある中で新規事業にスター社員を送れなかったり、不採算となった既存事業を切り捨て、人材を切り捨てる、または新規事業にシフトさせるような人の異動配置がとくに難しい。誰だって人から憎まれたくはない。
  • 「イノベーターのジレンマ」の経済学的解明
    『イノベーターのジレンマ』を過去に読んだことがあるので、読んでみたけど、全く読んでいなくても問題なく本書は読むことができる。
    経済学は全く得意じゃないけど、分かりやすく書かれていて面白かった。「第5章 実証分析の3作法」とか全く歯が立たないところもあったけど、初心者でも読みやすい本だと思う。
    フェイ...続きを読む
  • 「イノベーターのジレンマ」の経済学的解明
    良書。イノベーションを生み出すチャレンジは何かというテーマについて、ケーススタディから得られていた知見を、経済学の手法で理論化し実証してみた、という本。「イノベーションって、ノリで語られていて、いまいち何について話しているのか分からないな」とモヤモヤしていた身としては、イノベーションの定義付けからし...続きを読む
  • 「イノベーターのジレンマ」の経済学的解明
    最後あたりにまとめが書かれてあった。
    ①既存企業は、たとえ有能で合理的であったとしても、新旧技術や事業間の「共食い」がある限り、新参企業ほどイノベーションに本気になれない。
    ②このジレンマを解決して生き延びるには、何らかの形で共食いを容認し、推進する必要があるが、それは企業価値の最大化という株主にと...続きを読む
  • 「イノベーターのジレンマ」の経済学的解明
    結論が目新しいわけではないけど、イノベーターのジレンマ的なものが好きな上級労働者に対して、緻密に誠実に積み上げていってる一冊というか。
  • 「イノベーターのジレンマ」の経済学的解明
    本書はイェール大学で教鞭を執る日本人経済学者が、経営学の泰斗であるクリステンセンの研究を、経済学的見地から定量的、理論的に深掘りした、という本になります。クリステンセンの書いた『イノベーションのジレンマ』は世界中でベストセラーになった本ですが、この著者が指摘しているように、書かれている内容自体はかな...続きを読む
  • 「イノベーターのジレンマ」の経済学的解明
    イノベーターのジレンマはどうして起きるか。
    共喰い現象=新しい製品が、既存のヒット商品のシェアを奪う。
    置換効果=既存企業は、新商品によって失うものが大きいのでイノベーションに本気になれない。
    競争効果=既存企業は、他社の新規参入によって失うものが大きいので、本気で独占的地位を守ろうとする。

    世の...続きを読む