エラ・バーサドのレビュー一覧
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昔ジュンク堂で平積みされているのを見つけ買ってみた。さまざまなお悩みに対して処方箋としてそれぞれ読むべき本が紹介してある。
この本でまず面白いのが興味を引くお悩みの種類。人には相談できないけど、でもたしかにこういう悩みってあるよな。っていうことが細かく直接的に書いてある。
それで、なんとなくこの本をパラパラしてみる。すると、自分が言葉にできていなかった悩みも見つかる。 「なるほど 、自分は、これで悩んでたんだ」ってね。それに、ここに書いてあるっていうことは、他にも悩んでいる人がいるんだなって思えたりして安心する。「孤独なとき 」とか「思春期で悩んでいるとき」とかね。
それで、そこ -
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ネタバレ事典好きの私だけど、これほど読んで楽しい事典は初めて。
「あ」から始まるこの時点の最初の項目は”悪魔に魂を売り渡したくなった時”に読む本。
トーマス・マンの『ファウスト博士』というのはまあ納得としても、”悪魔に魂を売り渡したくなった時”ってどんな時よ?
そんな時、本を読んでいる場合?
本を読む心の余裕がある時点で、悪魔に魂を売り渡さなくても大丈夫なんじゃない?
なんて突っ込みながら読んだけど、ふと気がついた。
これ、日本語版だから五十音順だけど、原書はABC順のはず。
訳すだけでなく、このように並べ替えも必要なんだ。
また、未訳の本も多数あるので、原書では347冊の小説が紹介されているけれ -
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体や心の様々な症状別に「効く」文学作品を処方し、その理由も書かれた風変りなブックリスト。
症状は多岐に渡り、「不安なとき」「心が折れてしまったとき」といった確かに本に縋りたくなるようなものから、「お茶がほしくてたまらないとき」「鍵がなくて家に入れないとき」といった本を手に取る前に他の解決法が即座に頭に浮かびそうなものもあれば、「悪魔に魂を売り渡したくなったとき」「結婚相手をまちがえたとき」といった割とショッキングな症状まで網羅されています。冒頭から読み進めていくというより、目次から気になる症状の頁を眺めていき、目に留まった文学作品はひと先ず片っ端にチェックしていく、という使い方が正しいように -
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心身のさまざまな不調やお悩みに効くブックガイド。中々面白そうなのですが、取り上げられている作品が、なぜにその心身の不調に効く本なのかが結局今一つ理解できない物が多く、どこまで本気か冗談か分からない感じだった。おそらく作者は大真面目なのでしょうが。
おまけにイギリスで出版された本なので、ブックリストのほとんどは海外のもので、日本からは遠藤周作、村上春樹、安部公房、三島由紀夫らごく一部の作品がリストに掲載されているのにとどまっている。
しかも、親しみやすいミステリーやエンタメ系の作品は少なく、斎藤美奈子さんの言うところの「中古典」と思われる作品が多く、いわゆる現代文学作品とおぼしき本が多いので、 -
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高橋源一郎のエッセイに掲載。
人生に悩みはつきものだ。
あるテレビ番組を見ていたら、モデル・女優のある女性が「悩んだことない」「悩むことなんてなくないですか?」と言っていたのは衝撃的だったが、まあ、大抵の人は悩むことが何かしらあるはずだ。
例えば、インフルエンザに罹り、辛い日々を超えてしかしなお家にいなけりゃいけないとき。
Netflixもいいけれど、『アクロイド殺し』はいかが?
あっという間に弱った灰色の脳細胞が奮い立つ。
ストレスがあるときは『木を植えた男』。
あの素晴らしい絵は、物語は、疲れて弱った心を優しく包む。
ストレスなんてない時も、何度も読み返したい。
読書の悩み:「読ん -