末木文美士のレビュー一覧

  • 日本仏教入門

    購入済み

    仏教の基礎基本

    今年の夏から仏教の勉強を始めたが、基礎基本が分からず途方に暮れていたところこの本のことを知り購入した。入門者には分かり易い内容で重宝している。

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    2019年12月19日
  • 増補 日蓮入門 ──現世を撃つ思想

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    さすが東大の権威。すごい説得力。知ってる情報を再確認する読み方でも認識を新たにさせられる。おすすめ。

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    2017年12月15日
  • 増補 日蓮入門 ──現世を撃つ思想

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    日蓮の研究は、それぞれの宗門内部で活発におこなわれており、尊敬すべき仕事も多くありますが、それらはいまだ十分に宗門の外に対して開かれたものとなっていないように思われます。一方アカデミズムにおいては、戦前の日蓮主義が政治への積極的なコミットメントをおこなってきたことへの反省に立って、日蓮の国家へのかかわりについて慎重な立場をとりつづけてきました。

    著者は、教学上の立場にとらわれることなく、日本思想史研究者の立場から『三大秘法抄』のような偽撰説のあるテクストについてもくわしく検討をおこない、同時に日蓮の思想と政治との緊張を孕んだ結びつきを解きほぐしています。

    本書は入門書なので平易な言葉に書か

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    2017年12月03日
  • 日本宗教史

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    前半はキレの良い部分もあったが、後半は粗っぽい印象を受けた。

    記紀神話の政治性、聖の登場、聖地化、キリスト教と権力者の神格化、国家神道の詭弁。

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    2015年05月11日
  • 日本宗教史

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    正月は神社に初詣に行き、結婚式はキリスト教の教会で挙げ、盆に先祖の霊を迎え、クリスマスを祝い、葬儀は仏式で行う…、そんな無節操さを、しばしば批判的な論調で語られることが多い日本人。
    私自身、まったくの無宗教・無信心で、いわゆる信仰というものに対する嗜好は皆無だが、日本に生まれ暮らす日本人の一人として、そういったあまりにも混沌たる日本人と宗教との関わりについては、以前より強い関心を抱いている。
    結果的に本書は、日本人の国民性および精神性と宗教との関連を包括的に分析し、一つの見方を提示する、という私が求めていたようなスキームで論じられたものではなかったが、そうした思索の前提となる予備知識を、古代よ

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    2014年03月13日
  • 日本宗教史

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    〈古層〉論を論を批判的に発展させる観点で、日本の宗教史を概観した本。仏教、神道、儒教、キリスト教などの宗教諸派が互いに影響しあい、そこに政治が絡む形で、各々発展して来たと言うストーリーになっている。
    時代区分ごとにその時代の代表的な事例を紹介していて、記紀神話は仏教の影響の下に創作されているから、日本の〈古層〉じゃないと喝破するあたり小気味よい。個人的には、中世に創作された偽書に、積極的な意味を持たせている話が面白かった。
    個別の話は他にも面白いことが書いてあるのだが、本書全体のパースペクティブが一番最後の章に記載されているため、読んでいる途中は、その話が全体の中でどんな位置づけなのか把握でき

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    2012年03月13日
  • 日本宗教史

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    日本人と宗教について分りやすく説明してくれています。主に神仏が密接に関わりあいながら展開していく宗教史を丁寧に解説してくれています。自分のように大雑把に日本の宗教について把握したい人にためになる一冊だと思います。

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    2011年12月06日
  • 日本宗教史

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    ネタバレ

    [ 内容 ]
    『記・紀』にみる神々の記述には仏教が影を落とし、中世には神仏習合から独特な神話が生まれる。
    近世におけるキリスト教との出会い、国家と個の葛藤する近代を経て、現代新宗教の出現に至るまでを、精神の“古層”が形成され、「発見」されるダイナミックな過程としてとらえ、世俗倫理、権力との関係をも視野に入れた、大胆な通史の試み。

    [ 目次 ]
    1 仏教の浸透と神々―古代(神々の世界 神と仏 ほか)
    2 神仏論の展開―中世(鎌倉仏教の世界 神仏と中世の精神 ほか)
    3 世俗と宗教―近世(キリシタンと権力者崇拝 世俗の中の宗教 ほか)
    4 近代化と宗教―近代(国家神道と諸宗教 宗教と社会 ほか)

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    2011年04月24日
  • 日本宗教史

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    日本の宗教通史。
    教科書みたい。
    深く知ろうと思えば、巻末に示された参考文献を見ればよい。
    概説的内容である本書だが、自分には十分だった。

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    2009年10月04日
  • 日本宗教史

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    今まで、神社と寺が一緒になっていたりするのに不思議を感じていたのだけど、これを読んで少しは理解できた感じ。今度は個別の宗教についての本を読みたいな。

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    2011年09月09日
  • 日本思想史

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    末木文美士氏は、日本の仏教学者・思想史研究者であり、東大名誉教授、国際日本文化研究センター名誉教授。1949年甲府市生まれ。東大文学部印度哲学仏教学科卒業後、同大学院博士課程を修了。仏教思想を中心に、日本思想史・宗教史を幅広く研究し、中世から近代に至る思想の展開を探究。特に近代日本における仏教の変容と思想的意義に注目し、多くの著作を発表。代表作に『日本仏教の思想』『近代日本の思想再考』などがある。比較思想学会会長も務めた。
    本書は、日本思想は外来の思想をもとに、それを変容することで形成されてきたが故に、思想史の中核となるものがなく、全体的な流れを把握することが難しいとされている中で、「王権」と

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    2025年10月30日
  • 日本仏教入門

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    専門的な部分はぜんぜんわからなかったが、なんとなく心に残った点が2点。

    1つは輪廻転生で、仏教は死んで次良い状況になっても輪廻の輪から抜け出さないと終わりがない。一方でキリスト教とかだと天国に行ったらOKイェイイェイである、みたいな対比はかなり死ぬ直前の思想に影響受けそうだなと感じた。
    正確にいえば極楽行ったあとも阿弥陀如来の元で修行しなければらないらしいが。

    もう1つは日本の仏教が戒律に対して非常に緩いということ。
    これは妻帯とか肉食とかもそうだけど「偉い坊さんが歳で体力なくなってきたので、弟子に魚を買って来させた。帰る途中で檀家に会って問い詰められ、魚を見られそうになったが、魚は(仏の

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    2025年08月16日
  • 日本仏教再入門

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    日本における仏教の基礎的なことを概観できる一札。
    ただ、この一冊だけで全てを理解するのは難しいので、専門書で勉強しなくてはならないと思った。

    ⭐︎得た知識

    仏教に大きく三つの流れがある→南伝系、東アジア系、チベット系

    昔は、西洋から見ると大乗仏教は、非仏説であり、原始仏教、上座部こそが大事であるとされた。

    葬式の源流は、禅宗。禅宗の、亡僧に対する葬式をそのまま在家者の方へ転換させた。

    本地垂迹説→仏が辺地である日本を救うために神として出現されること。仏優位の考え。

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    2024年12月26日
  • 日本宗教史

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    日本の宗教の発生より現在までを俯瞰して描く。
    筆者の広範で詳細な知識にはただただ驚くばかりだが、宗教史どころか日本史の素養もない私から見ると、分からない表現や説明も多かった。
    もう少し、ざっくりと各宗派の流れが分かればよかったのだが…。

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    2023年10月07日
  • 日本の思想をよむ

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    この仏教学者の本には、僕は縁が無いらしい。『日本仏教史』(新潮文庫)は、とても読もうという気が起きなかったし、近刊の岩波新書も、本屋でめくっただけ。

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    2020年05月05日
  • 日本宗教史

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    日本の宗教史をざっとさらった一冊。長すぎず短すぎず、古代から現代までにおける宗教の数々を拾ってかいつまんで説明しているので、概論を押さえるのには良書だと思う。
    筆者は丸山眞男の「古層」という考え方を元に日本の宗教史を展開していっており、その古層は時代を上るとともに「発見」され、「創出」されていくことを説明している。これらは特に江戸時代や明治時代において顕著であり、日本の原始から存在する思想はなにか、日本的ルーツはどこにあるか、というのは昔からの大きなテーマだったことがよくわかる。
    宗教とは関係なくなってしまうけれど、個人的には筆者が聖徳太子を『源氏物語』の光源氏と結び付けたところに面白味を感じ

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    2020年03月20日
  • 日本思想史

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    通史としてもしっかりまとまっているし、1つの流れとして思想史を捉えなおそうという試みはかなり面白い。
    とくに、中伝統の思想的不安定性の原因についての考察は素晴らしかった。

    ただ、もともとかなりのレベルの日本史知識を持っていないと難しい気がする。

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    2020年02月10日
  • 日本宗教史

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    宗教には興味があるが
    古代神話と宗教がわかれ
    天皇の位置 祭祀を司る
    平安から鎌倉になり大乗仏教としての 聖が出始め 山伏 などが密教系と別れる
    キリスト教の伝来 江戸から明治にかけて神道との合祀
    江戸時代は寺社が 戸籍の役割を果たす
    現代にかけて新興宗教が出てくる

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    2016年06月02日
  • 日本仏教入門

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    「日本仏教入門」というタイトルの本ですが、その思想的・哲学的側面についての議論はあまり見られません。どちらかというと、思想史的な広い観点から、日本仏教にかんする現在の研究状況についてわかりやすく解説している本という印象です。

    著者は、明治以来のいわゆる「プロテスタント仏教」的な理解と、それに対する批判として大きな影響力を現在にまでおよぼしている黒田俊雄の顕密体制論について触れた上で、日本仏教を東アジアの歴史のなかに置きなおしたり、日本仏教の社会的な側面をとりあげたりして、いっそう広い観点からその特色を考えなおそうとしています。

    期待していた内容とは少し違いましたが、勉強になりました。

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    2017年12月03日
  • 現代仏教論

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    現代仏教論と言うよりは、現代において死とどう関わっていくかを
    仏教の立場から考えようという本か。特に東日本大震災との関係で
    死と死者を見つめ直そうとする第1章は、年末に祖母を亡くした私に
    とって(たとえそれが不慮の事故や災害によるものではなく、天寿を
    全うしたと言ってもいい最後であったとしても)、響くもの大の
    内容であった。

    私も今年の誕生日が来ればとうとう50歳。そろそろ真面目に死と
    向き合う頃が来たのかも知れない。

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    2014年01月05日