兼利琢也のレビュー一覧

  • 怒りについて 他2篇

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    「敵を憎むな。判断力が鈍る」
    これは映画ゴッドファーザーの名言であるが、まさにこの一言にこの「怒りについて」の要諦が集約されている。

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    2025年10月11日
  • 怒りについて 他2篇

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    目まぐるしい生成AIの進歩により、人間の価値の在り方を問われていると感じる今、この本を読んで思ったのは、2000年という長い年月の間に進化してきたのは文明や技術、つまり人間を取り巻く環境であって、人間の「本質」そのものは実はほとんど変わっていないのではないかということだった。怒りについてのセネカの考察は時代の壁を感じさせない、今の私たちにもの心にも響き、説得力に溢れると思う。
    アンガーネジメント関連の本は沢山あり、あたかも一種のスキルを身につければ怒りをコントロールできるかのような印象を持ちさえもするが、「怒り」とはもっと根源的で、人生そのものに関わるテーマであることを実感した。人間が2000

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    2025年06月18日
  • 怒りについて 他2篇

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    昨今のアンガーマネジメントという安易な内容ではない。怒りがどれだけ有害で、制御など不可能であり、どうすれば怒りを避けられるのかを具体的かつ血生臭く語る一冊。

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    2024年09月15日
  • 怒りについて 他2篇

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    「怒りをコントロールする」にて、「心を困難に苦しませるのではなく、芸術の楽しみにゆだねようではないか。」とある。現代社会において"良い大人"とは、自分が所属する集団社会に貢献する者で、"良い子"とは、学校で良い成績を残す者であることと同義になっているように思える。しかし、そういった価値観を追い求めすぎるせいか、それらに悩む人は自己を苦しませ、また、社会はそこから逸脱しようものなら厳しく当たる。他人を気にしすぎ、また、怒るのではなく、現実を忘れて芸術にふれ寛容になることが今の時代も大切なのではないか。

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    2023年11月14日
  • 怒りについて 他2篇

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    怒りについて、ここまで詳細に綴られるとは思わなかった

    怒りの発生、怒りを抱え続ける事の危険さ
    怒りなくすことは出来ないがいかに平穏に暮らすか

    あらゆることを想定し、怒りが起きても猶予を与える
    今まで自分自身が犯した不正も顧みて、他者をすべて許せれば許す

    かぎりある時間のなかでつまらないこと(怒り)に時間を使うより
    常に楽しい事や有意義な事に全力で時間を使うことを意識したい

    つまらないことでイライラする時間は減るだろうし
    もし、怒りそうになってもこの本の内容を思い返して
    怒りの感情に対して心に余裕を持って対応できればと思う

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    2022年06月27日
  • 怒りについて 他2篇

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    自分の中に湧いてくる怒りという感情をうまくコントロールできないことを自覚するようになったため、古典の中にその解決法を求めて本書を手にとった。怒りという感情が倫理の上では無意味であり、一種の欺瞞ですらあるとの趣旨だった。怒りという感情を思考するのに良い手助けとなったし、それでも日々湧いてくるのこ厄介な感情とうまく付き合えるようになって来たと思う。

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    2020年08月27日
  • 怒りについて 他2篇

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    俗っぽく紹介するなら「2000年以上読まれ続けるアンガーマネジメントの金字塔!」とでも言おうか。

    不可避的な災厄、苦痛と向き合う「摂理について」。
    賢者は不正を受けることがない、と主張する「賢者の恒心について」。
    そして、怒りという情念の恐ろしさと、そこから逃れる術を説く「怒りについて」。

    どれも、自らの働きかけでは御しがたいものとどう向き合うのかということに集約される。
    賢者の恒心における、ある種の「上から目線」で接するという態度などは文面だけを読むと驚いてしまうが、心を平静に保ちながら徳を保つには有効な手立てだろう。

    怒りという情念は破滅的なもので、そもそもそこからは逃れられるなら逃

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    2020年06月06日
  • 怒りについて 他2篇

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    ◯摂理について
    ・善き人たちが苦労し、汗を流し、険峻な途を登攀するのに対して、劣悪な連中が自堕落に暮らし、快楽に酔いしれているのを目にしたときは、「息子は厳格な訓練で律せられるのに対して、奴隷の身勝手は育つがままにされるものだ」と考える。

    ・障碍を知らぬ幸福は、どんな打撃にも耐えられない。だが、絶えず逆境と格闘した者には、受けた不正で厚い皮が育ち、いかなる悪にも屈しない。

    ◯賢者の恒心について
    ・彼が所有のうちに置いているのは唯一、徳だけであって、ここからは何一つ奪い取ることはできないからである。

    ・犯罪は、遂行の結果以前に、範囲が十分である限り、すでに完了しているのである。

    ・人から

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    2010年08月28日
  • 怒りについて 他2篇

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    人間について、医学的なことは少しは進んだのかもしれないが、人間じたいについての考察は、ここから、一歩もすすんでいない。

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    2010年04月03日
  • 怒りについて 他2篇

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    怒りはダークサイドの第一歩だと言います。セネカは、実はジェダイの思想を私たちに伝えているのかもしれない。そのくらい普遍的な感情コントロール法を伝えています。

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    2009年10月04日
  • 怒りについて 他2篇

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    ・セネカ、ちゃんとストア派。
    ・マルクス・カトー賛美がすごい。
    ・賢者は怒らないし、怒りはただ害悪という話。

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    2025年10月30日
  • 怒りについて 他2篇

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    ストア派の哲学者セネカの「怒り」に関する論考。

    なるほど、これはいわゆるストイックというイメージにふさわしい「怒り」論だな。

    ある意味、過激なまでのストイックさに恐れをなしてしまった。その分、読み物としては、思考を揺さぶる力をもっている。

    この議論のある種の「過激さ」は、本物なのか、あるいはレトリックなのかというのも、ちょっと興味のあるところ。

    セネカは、ローマの皇帝に近い上流社会に生きていて、最終的には肯定のネロに命令されて自死することになるわけだが、ある種の公共的な劇場空間のなかで、自己をどう演出するか、どうストア派的な言説を徹底するかというほうに向かっていたのかもしれないという感

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    2023年02月18日
  • 怒りについて 他2篇

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    -摂理について-
    世界が摂理によって導かれているのに、良き人々に数多の悪が生じるのはなぜか。
    神は善き人にこそ試練を与える。まるで厳父のように。
    古代哲学の運命論ゆえ、なるほどとはならないが、困難な状況を乗り越えることを称揚してくれる。


    -賢者の恒心について-
    ストア派の考える賢者が持ち合わせている大度について扱う。
    不正とは悪をおよぼすこと、すなわち卑劣な心を呼び起こすことと定義される。賢者は徳で満たされているため、悪が入り込む隙がない。従って賢者に不正を与えることは不可能である。
    賢者は徳以外に何も所有していないことを理解している。従って苛烈な目に遭わされても、運命が何かを奪うとは考え

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    2022年12月01日
  • 怒りについて 他2篇

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    怒りがいかに不要なものか、様々な視点から長々と説明されます。

    冗長な部分もありますが、これからは怒らないようにしようという気にさせてくれます。

    特に怒りっぽい人に効果があるのではないでしょうか。

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    2019年03月02日
  • 怒りについて 他2篇

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    著者は恐らく当時(ローマ帝国初期)の最高レベルの教養と頭脳の持ち主。さすがと言うべきか、現代にも通じる本質的な議論を展開している。

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    2017年01月16日
  • 怒りについて 他2篇

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    古代の王がどんなに残酷な仕打ちをしていたかということがよくわかった。
    王を諌めた家臣が、自分の息子を殺され、その肉体を饗応されるに至っても、なお怒りを持つことを自重する。
    とても自分にはできそうにないけれど、そんな心持ちも必要なのだと訴えかけられる。
    古代ローマも現代も、人間の本質的なところはあまり変わっていない。

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    2014年07月22日
  • 怒りについて 他2篇

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    ちっぽけなことに心を乱されないように力をつけたい。

    『摂理について─摂理が存在しながらも、なぜ善き人に災厄が起きるのか』 
    『賢者の恒心について─賢者は不正も侮辱も受けないこと』
    『怒りについて』

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    2012年04月01日
  • 怒りについて 他2篇

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    ネタバレ

    表題の他に「摂理について」「賢者の恒心について」の二篇収録。
    前1年頃~65年のローマの哲学者

    まず、全文読んでの感想は「それが出来たら苦労しないな」である。

    「賢者の恒心について」では「賢者に不正は届かない」と述べている。
    つまり、暴力も、悪意も賢者を害しようとするもの全ては賢者の持つ何物も奪えないということ、それは例え吊し上げられ、家、肉親全てを失おうとも賢者からは何も奪ったことにはならないというのである。
    なぜなら賢者は全てを自らの内に託し、自らの善きものを盤石のうちに保ち、徳に自足しているから。と述べる。
    しかし、では、そんな人が存在し得るのかという問いにセネカは「おそらく、それは

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    2011年11月28日
  • 怒りについて 他2篇

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    解説では「権力者への戒め」と紹介されていたが、実際は誰にでも通じる「怒りの制御法」の指南書だった。

    怒りを予防するためにストレスの多い環境を避けること、怒りが湧いたらすぐ反応せず距離を置くこと――どれも現代にも有効な知恵。ブッダの教えと響き合う点も興味深い。

    怒りに振り回されがちな人におすすめの一冊。

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    2025年09月18日
  • 怒りについて 他2篇

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    「生の短さについて」でお気に入りのフレーズが沢山あったので期待して読んでみましたが、あんまりでした。
    そもそも内容がムズイので大半流し読みしてしまった。怒りが愚かなのは分かったけど、僕は賢者ではないし、なれる気もしないのでう〜〜〜ん……って感じです。賢者を目指すのは大事だと思いますが。。。
    「生の短さについて」の方がかなりオススメです。
    生の短さについてのような、タメになる考え方がある本でオススメありましたら教えて下さると嬉しいです^ ^

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    2024年06月30日