桜川ヒロのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
あなたは確率を教えてくれる未来予測システムがあったら、どんなことを調べますか?
妻を殺してもバレない確率、と物騒な表題作はじめ、
あの子が同じ電車に乗ってくる確率
明日、世界が終わる確率
彼が奥さんと別れる確率
空から女の子が降ってくる確率
娘に彼氏ができる確率
私が一生独身の確率
と、さまざまな確率に沿って話が展開されていく。
明日、世界が終わる確率。
主人公は中学二年生、陸上選手の女の子。
事故で今後歩くことすらままならない状態にあるという。
走ることがだいすきだった私。走ることに生きる意味を感じていた私。
毎日、明日世界が終わる確率を調べるようになっていた。
リハビリを頑張ろうと思え -
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Posted by ブクログ
ネタバレ突然奇妙な物が見えるようになった昌磨。害はないが、妙な存在感のあるそれらは徐々に日常を蝕んでいった。生活に支障が出始めた頃、この現象の相談に乗ってくれると言ういかにも胡散臭い探偵事務所を訪ねるが……。
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タイトル買いの一冊。怪異収集録とあったので、恐怖体験や怪奇現象、不可思議な現象を聞き集めていくホラーかなと思っていたのだどうやら違う様子。実際読んでみるとここでいう「怪異」とは不可思議な現象そのものではなく、それを引き起こす「妖怪」とのこと。現象ではなく引き起こす側にスポットを当てた作品だった。ホラー要素はほとんどなく、主人公の昌磨と、うさん臭い探偵事務所の所長である天童を主軸に周り -
Posted by ブクログ
ブラックな意地の悪い話を期待して読みはじめたら、えーっ、なんでこんなにいい話(笑)。
いつかそんな時代がくるのか、「未来予測システム」なるものがある近未来。といってもSFめいたところはありません。表題の確率を知りたいと思う人がどれくらいいるかはわからないけれど、あとはわりと知りたくなりそうなお題が並びます。「あの子が同じ電車に乗ってくる確率」「彼が奥さんと別れる確率」「娘に彼氏ができる確率」「私が一生独身の確率」。突飛なところでは「空から女の子が降ってくる確率」なんてのも。
どこか自分を好きになりきれない主人公たちが、未来予測システムで確率を確かめて一喜一憂しながら過ごす日々。
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