若林茂樹のレビュー一覧

  • ダーウィン・エコノミー 自由、競争、公益

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    アダムスミスの見えざる手だけでは説明できない市場原理について、ダーウィンによる進化論をもとにした経済ロジックで個人の利益が集団の利益と相反する場合がある時にどのようにして最適な結論や選択を導いていくかを論じている。

    リバタリアンについてあまり知らなかったけど、リバタリアンがどのような存在なのかもなんとなくイメージを掴めたし、単純に資本主義の在り方についても考えさせられた。

    そして、著者のロジックの作り方が非常に上手く、その考え方も非常に勉強になった。

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    2022年09月02日
  • ダーウィン・エコノミー 自由、競争、公益

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    ダーウィンの競争過程の考え方は、個々の動物の利益と、種としてのより大きな利益はしばしば深刻に対立する。

    「地位財」=その評価が背景にきわめて影響を受けやすい財(自動車、洋服、宝石といった目につきやすい財や、子孫を残すための投資など)

    「非地位財」=評価に対する背景の影響が相対的に低い財(保険といった目に見えない財や公共財など)

    ピグー税(有害な活動への課税)

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    2022年09月24日
  • 環境経済学:『沈黙の春』から気候変動まで

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    A very short introductionと謳っているように、環境経済学の総論的な入門書。非常に読みやすく、短時間で基本的な概念を理解するのに適している。
    筆者の主張を展開するというよりは、環境政策のアプローチの考え方と可能性・限界を紹介するに留まっている。

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    2022年05月02日
  • 民主主義の壊れ方:クーデタ・大惨事・テクノロジー

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    最近関心ある民主主義はどう終わるのかシリーズ。本書では、3つの壊れ方を示す。一つ目は「クーデターや政治的動乱」。これはまさに最近ミャンマーで起きたことを考えるとわかりやすい。ただ、著者が指摘する「成功するクーデター」は、「市民が知らないうちに、行動を起こす前に、権力移行が完了している」ものであり、ミャンマーの事例はうまくいかないのではないか。二つ目は「危機に対する感度が低くなった結果」。確かに、70年代には公害(沈黙の春)や核戦争・軍事同盟に対する反対運動などが活発だったが、現代はそれほどでもなく、いろいろなことに対する諦め感があって、この指摘には深く頷ける。三つ目は「デジタル革命の影響」。間

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    2021年03月07日
  • 民主主義の壊れ方:クーデタ・大惨事・テクノロジー

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    ネタバレ

    心に残ったメモ
    ◇第一章-クーデタ
    ・一人当たりのGDPが8千ドル以上で民主主義が軍政化した例はない。
    ・民主主義を隠れ蓑にしたクーデタが存在する
     民主主義が確立された国では民主主義とそれを転覆させる行為の境界が曖昧になっている
    ・二十一世紀は陰謀論の黄金時代になりつつある。
    ・陰謀論はポピュリズム(エリートが人々から民主主義を奪ったと考える人)の論理
    ・総力戦の無い時代にポピュリズムの根を取り除くのはとても難しい。
    ・混沌や暴力を原動力として最善の形を引き出すことが民主主義の強さの一つ

    ◇第二章-大惨事
    ・政治家の痛いところを突くには存亡の危機を持ち出すことが有効である
    ・ゲーム理論の問

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    2021年01月26日
  • 民主主義の壊れ方:クーデタ・大惨事・テクノロジー

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    民主主義のこれからを考えるうえで勉強になる。
    歴史的考察を踏まえ、色々な視点で現状の背景、そこから起こりうる事象を提示している。
    民主主義は中年を迎えている。あとはどのように終焉するか。

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    2022年03月09日
  • ダーウィン・エコノミー 自由、競争、公益

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    ダーウィンとの関連がいまいちすっきりしない。要はこの利益は集団の利益と必ずしも一致しないと言う自然選択説を提示しているけれども何かしっくりこない。
    純粋にリバタリアンに対する批判とその反証と読むとまぁ面白いかなと言う感じ。
    ここに書かれているようにロジカルに政策が実施されればいいんだが実際はそんなことありえない。
    アメリカを例にしているせいかいまいち例示がわからないのが多い。
    もう一度ゆっくり読んだらもうちょっと理解できるかもしれない。

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    2018年12月01日