作品一覧

  • 税 起源・歴史・現在:なぜ払うのか? 誰の負担が重いのか?

    税 起源・歴史・現在:なぜ払うのか? 誰の負担が重いのか?

    ビジネス・実用

    3.0
    1巻2,178円 (税込)
    一番重い負担を背負うのは誰か? 私たちの身の回りには、さまざまな税があり、生活費の支出のかなりの部分が税金だ。しかし、税がいつからはじまり、どのような試行錯誤と歴史的経緯を踏まえて、今日に至っているのかは知られていない。 所得税はナポレオン戦争下のイギリス、消費税は一九五〇年代フランスで始まったなど、本書には豆知識が満載だ! また関税や酒税、たばこ税への依存は発展途上国の特徴であり、国が豊かになればその比重が落ちるという指摘も、トランプ関税が世の中を席捲している現状を踏まえると興味深い。もしかしたら時代は逆戻りしているのかもしれない。 こうした歴史の小ネタだけでなく、税の経済効果についても本書は踏み込む。本書によれば、昨今話題の食料品の消費減税は実は効果はないという。そして、税負担は最終的に誰にのしかかってくるのか。この重い問いに本書では経済分析に基づいて回答を与えている。 近代国家は物品税から直接税へ、直接税から間接税へと展開してきた。環境問題や貿易不均衡が大きな課題になるなか、税の未来には果たして何が待っているのか? 世界的権威が語り切った一冊! [目次] 第一章 なぜ税金があるのだろう? 第二章 税制の仕組み 第三章 税金を負担するのは誰か? 第四章 税制と経済 第五章 脱税と対抗策 第六章 税制の問題
  • 環境経済学:『沈黙の春』から気候変動まで

    環境経済学:『沈黙の春』から気候変動まで

    ビジネス・実用

    4.0
    1巻1,881円 (税込)
    「コースの定理」から「スターン報告」まで、環境経済学説と公共政策の基礎をつかむ レイチェル・カーソンが『沈黙の春』を発表したのは1962年のことである。同書は、マラリア蚊に効果のあった殺虫剤DDTを大量に散布することが深刻な環境汚染をもたらすと警告し、その後の環境政策の嚆矢となったのは周知の通りである。これに先立つこと10年、イギリスもロンドンスモッグの甚大な被害を受けて、環境規制の法制化がはじまり、1956年には大気浄化法が制定されている。 それから半世紀以上が経過し、環境問題は社会運動やエコロジー運動というよりも経済学の一大分野として確立した。この間開発されてきた経済モデルなしには、問題への有効なアプローチは困難になっている。 本書は、そうした道具立てをこれ以上ないほど分かりやすく伝える本になっている。コースの定理、規制アプローチと市場アプローチ、環境の費用計算、そして気候変動のさまざまな枠組みというように、それぞれのモデルが過不足なく、適切に配置されているのが最大の特長である。 気候変動はじめ環境問題への関心はかつてない高まりをみせている。巻末にこの数十年の出来事を概観する訳者解説と年表も付した。

ユーザーレビュー

  • 環境経済学:『沈黙の春』から気候変動まで

    Posted by ブクログ

    A very short introductionと謳っているように、環境経済学の総論的な入門書。非常に読みやすく、短時間で基本的な概念を理解するのに適している。
    筆者の主張を展開するというよりは、環境政策のアプローチの考え方と可能性・限界を紹介するに留まっている。

    0
    2022年05月02日
  • 税 起源・歴史・現在:なぜ払うのか? 誰の負担が重いのか?

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    税金は国家に強制的に支払わされるが、その対価として特定の財サービスが割れあてられていないもの。
    税は、もともと物納だった。
    人口調査は、税の徴収のために行われた。
    フランスでは所得税の割合が低く社会保障拠出の割合が高い。所得税の2倍が社会保険料。
    所得税は、OECD諸国平均で税収の1/4。近代税制の中では後発。社会保険料は第二の所得税となっている。=これらは収入に対する税。
    支出に対する課税=消費税、売上税、VAT、物品税など。
    アメリカは、小売販売時のみにかかる売上税。vatではあに。VATの税率は20%以上が普通だが、売上税は10%以下が普通。
    個人の税金は会社が徴収義務がある=税金を徴収するいうえで都合がいいから。かつ費用がかからない。
    富裕税、相続税。
    産油国は所得税がない。カタール、アラブ首長国連邦、バーレーン、クウェートなど。
    ノルウェー政府は、石油が枯渇しても収入があるように石油収入をソブリンファンドに投資した。
    輸入関税は、行政機関の徴税能力が発達していない場合には、確実な税源になる。

    実質的な税の負担者はだれか=税金によって、だれの生活水準が下がるか、ということ。市場が競争的であれば、形式的な税の帰着とほぼ同じになる。誰が税を負担することになるかは、市場の力関係による=税の形式的帰着は、徴税の便によって決めればよいことになる。
    給与税(社会保険料、所得税)も例外ではない。
    資産課税は、将来の税の帰着は現在の所有者になる=将来の税を見込んで売買が行われるから。税の資本化という。
    法人税の帰着は複雑。社員によって負担されているという研究結果がある。税引き後利益の減少は、賃上げ交渉に不利に働くこと、海外との競争を通じて雇用を減少させること、などが理由。
    累進課税と逆進課税。
    税のコストは行政コストと納税者のコンプライアンスコスト、さらに課税によって行動が変わることによるコスト。窓税の例。
    最適化税理論(ラムゼイ)=売上税で、それぞれの財サービスによって異なる税率が望ましい。価格弾力性に反比例するように税率を設定するべき。価格弾力性が高い商品は低い税率にする。事実上はコストがかかりすぎて難しい。
    人頭税は歪みコストがないが、低い税率でなければ不可能。地価税に一本化するべき=ヘンリージョージ。土地に対する課税は生産活動をゆがめない=しかし、この変更によって地価が劇的に下がることになる。

    労働市場は潜在的に税制による経済的コストが大きい=労働インセンティブに対する影響が大きい。労働の魅力に影響する。一方で、一定の所得を確保するために労働供給を増やす効果もある(所得効果)。これはかなり少ないとみられている。

    公平と効率のトレードオフ。穴の開いたバケツ=所得を移転する際に中身が減る=コストがかかる。
    失業手当など、労働以外の給付が多く、税率が高いと労働意欲を損なう。付加価値税にすれば、その影響は少ない。
    所得への課税から支出への課税への変更は、高齢世代にとって不利益。

    税務訴訟は、生産的に利用される可能性があるリソースが無駄遣いされることになる。移転税制に関する訴訟など。
    イギリスのサッチャー首相は、地方税を資産課税から人頭税に切り替えたことで反発を買い、失脚した。
    税金は、公平、明確、便宜があること、最小であること、が必要。ただし、効率と公平を貫こうとすると税のゆがみが増える。

    キャピタルゲイン課税は一律課税だが、所得税を維持するために、キャピタル所得に対する課税を申告したくなるように仕向けた結果。
    減税することで税収は増加する可能性=ラッファー曲線の理論。経済活動を刺激して税収を増加させる。論理的に証明できない。
    共産主義的課税では、所得税はフラットであるべき。ロシアの2001年税制改正では、ラッファー曲線の証明かと思われたが、実際は、強力な徴税力によって税収が増えたもの。
    VATのような売上税を単一税率にするメリットは大きい。食料品の税率を下げることは富裕層にメリットが大きい。

    0
    2026年08月17日

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