「伝えることから始めよう」に引き続き、高田明氏の著書。
高田氏の考え方を世阿弥に照らし合わせているので、とても面白く勉強になる。
メモ
1.積み重ねる
■現状を受け入れるほか道はない
「平戸じゃなきゃ商売できない」「あのお客様がいなければ利益が出ない」といった特定の考えに固執していたら、環境が変わった時に身動きが取れなくなる。
外部環境に変化が起きたら、「自分でどうにかできること」に集中する。
■昨日の自分より、今日の自分
自分自身の中に課題を見つけ、修正する。
自分でやり続ければいいだけなので、誰かと比較する必要がなく、優越感や劣等感を持つ必要がない。
2.伝える
■相手の心を解きほぐす間
言いたいことを熱弁するだけでは、相手の心までは届かないもの。
■あなたの常識は、誰かの非常識
お客様の気持ちを理解できなかったら、ビジネスは決して成功しない。
仕事、家庭、どんな世界でも離見の見の視点を持ち、独りよがりにならない努力を続けていくことが成長の条件。
■やみくもにオリジナリティーを追求すると空回りする
熟練者がどういう意図で行っているか理解する。
そこで初めて自分なりのアイデアが湧いてくるが、この過程を踏まずにやみくもにオリジナリティーを追求しても大抵は空回り。
先人から、歴史から学ぶ。
ビジネスの世界も同じ。
■自己評価が高くても低くても駄目
傲慢でも謙虚すぎても駄目。
自己評価を正当にできない人は成長できないから。
自分の姿が正しく分かっていると、自分に足りない点を理解し、それを補うための努力ができる。
3.変える
■あなたは誰にそれを伝えたいの?
どこの放送局で流れるのか
流れる時間帯はいつか
見ている視聴者は年配の人か若い人か、男性か女性か
社会情勢
当日の天候
といった前提条件によって効果的な紹介方法は変わる
■相手の期待を越えていく
明かしてしまえば何でもないようなことでも、秘密にしておくことで価値が上がり、効果も格段に増す。
4.つなぐ
■分かる人だけが分かればいいのか
どこで演じようと常に観客を満足させてこそ名人。
幅広い人気がないようでは本物とは言い難い。
■永続に求められるのは、不易流行の実践
不安と期待をはかりにかけて、期待が少しでも不安を上回るならやらせてみる。
新しいことにチャレンジするときに不安は付き物。
やるかやらないか躊躇してしまうことがあったらこの言葉を思い出してみる。