高寄尚子のレビュー一覧

  • 四十九日のレシピ

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    1年前あたりから私の中ではちょっぴりブームな作者さん。★も良かった初期の作品に行ってみる。

    しかし、なんだな、歳を取るとこういう話に弱くて、最初のほうで妻(乙美)に先立たれた熱田が生きる気力もなくした姿を読むと、自分でもそうなってしまうだろうなと心が揺れる。
    そこに、亡き妻から頼まれたという日焼けをした黄色い髪の女子(井本)が押しかけて、加えて、夫の不倫から離婚届を置いて家を出て来た娘(百合子)が戻ってきて…と始まる話。
    『四十九日には明るくて楽しい大宴会みたいなのができればいいな』という乙美が遺した言葉に従って、井本と彼女が連れてきたブラジル人(ハルミ)にも後押しされ、熱田と百合子はゆるゆると動き出す。
    乙美の生涯を綴る年表づくりの中で語られる熱田と乙美の、乙美と百合子の、それぞれの記憶のひとつひとつに、夫婦の愛、親子の愛について考えさせられ身に沁みる。
    福祉施設でボランティアだった乙美に教えられたという井本やハルミの行動と、その仲間の人々の心情に、人としての情の深さを感じいる。
    見合い話を断られて押しかけてきた乙美が熱田との出会いである夏祭りの豚まんの話を語る場面がとてもあたたかい。
    四十九日の宴会に美佳がコロッケサンドを持ってきた場面は、冒頭の弁当の話につながって、通勤電車の中で読んでいたが、泣けてきて困った。(毎日早起きしてお弁当を作ってくれている配偶者に感謝)
    井本とハルミの存在がファンタジーのように語られる終い方も話の落ち着け方としては良かった。

    百合子の夫(浩之)と相手(亜由美)には我慢ならず、関わらなければよいのにとずっと思っていたので、よりが戻って良さげに終わったのが唯一不満。
    物語としてはああ締めざるを得ないのかもしれないが、女癖ってのは簡単には直らないと思うぞ。

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    2024年02月04日
  • 四十九日のレシピ

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    登場人物がみんな不器用で愛らしく、とっても素敵なお話でした。私たちの人生はテイクオフボードのようなもの、という言葉が胸に刺さりました。私も誰かのテイクオフボードになれるような人生を歩みたいと心から思います。

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    2023年12月09日
  • 四十九日のレシピ

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    随分前にドラマを見て、最近映画を見て、結末の違いに、原作が気になり手に取りました。
    また、著者の伊吹有喜さんは好きな作家さんで、最近少しずつ過去作を集めています。

    終盤に向かい、乙美母さんの四十九日法要の盛り上がりと、皆が帰ってしまった後の寂しさ。
    でも、もしかしたら失ってしまったあの人たちだったのかもしれないと思うことでどこか胸が暖かくもギュッと締め付けられるようなそんな結末でした。
    最後のからくりにほろりときました。

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    2023年10月22日
  • 四十九日のレシピ

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    4.0 ラストに、そういうことだったのか、という種明かしが。出会いがあれば別れもある。笑顔でまた会おう。

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    2023年10月20日
  • 四十九日のレシピ

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    突然亡くなった女性、熱田乙美。
    傷心する乙美の夫と、その娘百合子。
    百合子にとって乙美は産みの母ではなく、継母であり、「乙母さん(おっかさん)」と呼んで慕っていた。
    百合子は夫の不貞問題で東京の家を出て実家で屍のように過ごしていた。
    その二人の前に現れた「井本」という金髪ギャルの女の子。乙美の絵葉書教室で世話になった、乙美の四十九日の大宴会のためにやってきたという。
    そこから、ブラジル人青年(名前はなく、熱田がハルミと愛称をつけた)も加わり、大宴会への準備を進めていく。

    この本、身勝手な大人が多数登場して、途中読むのも憚られるような場面もあった。
    でも、ラストへのたたみかけが、さすが伊吹さん!
    私も、井本は乙美で、ハルミは産まれられなかった子だと思った。ファンタジーだけど、そう考えた方が幸せじゃないか。
    死んだ人が、遺された家族を思い、遺された家族は死んだ人を思う。
    四十九日の間に、遺された家族が再び前を向いて歩いていけるために、乙美が残した「レシピ(処方箋)」。
    乙美が、熱田を好きになった理由(夏祭りに豚まんを売りに行って、暑くて誰も買ってくれないとき、熱田が「うまいうまい!」と食べてくれたこと)も、すごく良かった。1930年台生まれの乙美の時代感を感じられたし、乙美の人柄が現れているエピソード。

    人の死は悲しい。別れはさみしい。
    でも生きている人は、生きていくしかない。
    立ち止まって、悩んで、苦しんでも、生きていく。
    そんな人みんなに、こんな奇跡が起きたらいいのに。

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    2023年09月27日
  • 四十九日のレシピ

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    積ん読本。
    ドラマ化とか映画化されてた?かな。
    じんわりくるお話で、人はやっぱり1人では生きていけない。と。
    私がいなくなってもあなたが明日を生きていけますように。。
    乙母さんも優しいがその回りの人も優しく、残された家族が再生していく。
    う~ん。
    でもなあ百合子の旦那様、ちょい許せないかな(笑)
    井本とハルミがいい。
    この2人は最高だ
    この2人のそれぞれのお話を想像してしまう

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    2026年04月21日
  • 四十九日のレシピ

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    レシピと聞いて真っ先に思い浮かべたのは料理。だから料理にまつわるお話なのかと思えば、レシピには処方箋の意味もあったねと納得した。そしてあぁなるほど、家族が悲しみから立ち直るための処方箋かと。乙母さんの家族に対する優しい思いが伝わりました。
    そして井本とハルミが、乙母さんと生まれてこれなかった次女が変身して熱田さんのところに支えに来てくれたと思いたい気持ちで読み終えました。

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    2026年02月08日
  • 四十九日のレシピ

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    淡々とゆっくり穏やかな語り口はこれまでに読んだ伊吹さんの作品と同様ですが、ストーリーは違っていました。
    家族の温かさが描かれる一方で、ボタンの掛け違いによるすれ違いも。
    49日のシーンでもいろいろありますが、最終的にはほっとしました。
    亡くなっても皆に慕われるような人生を送ることができたら素敵だなと思いました。

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    2025年09月01日
  • 四十九日のレシピ

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    乙美さんと熱田さんの馴れ初め、素敵なエピソードでした。あしあと帳もよくて、亡くなった大事な人を愛しむ時間が、こんな風に過ごせたらいいなと思いました。

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    2025年01月11日
  • 四十九日のレシピ

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    ネタバレ

    全体的に流れる雰囲気はとても好きなんだけど、メインの娘さんが優しすぎて共感できず残念。私は絶対に許せない。優柔不断な元夫も、『あなたの為を思って』を盾にした言いたい放題の叔母も。49日の間に姿を変えて見守って助けてくれた二人の事に気付いたお父さんのシーンがよかった。

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    2024年07月23日