八木昌実のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
■ 本書を通じて最も重要だと感じたこと
マネージャーの役割は、自分が成果を出すことではなく、メンバーが成果を出せる組織をつくり、一人ひとりの自己実現を支援すること。
強いマネージャーよりも、部下から「自分たちが支えたい」と思われる、応援されるマネージャーを目指すことが重要。
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1. マネージャーとしての在り方・心構え
【強いマネージャーより、応援されるマネージャーを目指す】
・強さだけでは人はついてこない。部下が「自分たちが支えたい」と思える存在になることが重要。
・部下は上司の行動をよく見ている。自ら率先して働く姿勢が、組織全体の行動を変える。
・偉そうに振る舞う必要はない。本当に実力のある人ほど、自分を大きく見せようとしない。
・マネージャーは部下と同じ目線に立ち、一緒に苦しみ、悩み、喜ぶ存在であるべき。
・数字に対する最終責任はマネージャーが負い、メンバーが前向きに挑戦できる環境をつくる。
・自分の出世ではなく、部下の成功を心から願う。その姿勢は必ず部下に伝わる。
・何を考えているか分からない上司は不安を与える。自分の考えや人間性をさらけ出し、分かりやすい存在になる。
2. 時間の使い方・自己成長
【マネージャーの能力は、仕事以外の時間の使い方で決まる】
・仕事は際限なく増やせるが、本当にやるべき仕事はそれほど多くない。
・重要な仕事を優先して片付け、意識的に余白をつくる。
・余白の時間を使い、社外の人と会う、人脈を広げる、新しい情報や技術に触れるなど、視野を広げる。
・社内だけで完結していると、新しい景色や情報が入ってこなくなる。
・社外で得た情報は、組織に還元して初めて価値が生まれる。
・情報共有は単なる事実の紹介で終わらせず、「自社でどう活用できるか」「商談でどう使えるか」まで落とし込む。
重要なのは、情報を点で終わらせず、次の行動につながる線にすること。
3. 組織づくり・リーダーシップ
【目指すべきは、全員が成果を出し、全員が幸せになれる組織】
・マネージャーが考えるべき最優先事項は、目の前の組織を良い組織にすること。
・年齢や過去の役職に関係なく、必要な相手には本音をぶつける。
・人は論理で理解しても、必ずしも納得するわけではない。最後の意思決定には感情や信頼関係が影響する。
・新しい人材の加入は、既存メンバーに刺激を与え、組織全体の成果を引き上げるきっかけになる。
・組織には常に新しい血を入れることが重要。自分にはない能力を持つ人材を揃える。
・最も難しい問題から解決することで、付随する複数の問題が同時に解消される場合がある。
・メンバーが声をかけやすいよう、マネージャー自身が積極的に動き、接点をつくる。
4. 部下の目標設定・モチベーション
【部下が自発的に動かない原因の一つは、本人の目標が明確になっていないこと】
目標は上司が一方的に与えるものではなく、本人の人生で実現したいことから逆算して設定する。
■ 自己実現から目標までの4階層
① 自己実現
人生の最終的なゴール。理想の自分になること。
② 夢
お金では買えない、人生を通して追いかけるもの。
③ ビジョン
どうなりたいか、どうありたいかという情緒的・抽象的な理想。
④ 目標
具体的な数字や期限で客観的に測定できるもの。
■ 目標設定における重要なポイント
・仕事の目標と、人生で目指していることを結びつける。
・目標は原則として部下自身に決めてもらう。
・本気の目標であれば、具体的な質問に対して明確に回答できるはず。
・過去の成功者の行動量や数字の推移を参考に、長期目標を短期目標へ分解する。
・目標は紙に書き、人前で宣言することで実現への意識を高める。
・ゴールから逆算し、日々の行動に落とし込む。
・プライベートの充実は、仕事の充実にもつながる。
5. 部下とのコミュニケーション・1on1
【全員に同じマネジメントをしてはいけない】
・自分自身を基準に部下を評価・指導しない。
・個々の価値観、能力、目標に合わせてマネジメント方法を変える。
・部下の話をよく聞くことが重要。1対1で、1時間程度の対話の時間を設ける。
・「大丈夫?」と聞くだけでは、「大丈夫です」という回答になりやすい。
・「ここは分かりにくいよね」「この部分は大変じゃない?」など、相手が本音を話しやすい聞き方を意識する。
・マネージャーは部下の経験や解決策からも学べる立場。対話は一方的な指導の場ではない。
■ パフォーマンスレビューの10ステップ
① 事前準備
部下自身に四半期を振り返ってもらい、シートにまとめてもらう。
② 情報収集
マネージャーも部下の実績や行動を整理する。
③ 実績レビュー
部下と一緒に実績を振り返る。
④ 原因の追求
良かった理由・悪かった理由を一緒に考える。
⑤ 期待値の共有
何を期待されているのかを明確化する。
⑥ 改善策の検討
業績向上のために何ができるかを一緒に考える。
⑦ 助言の提供
部下の成長につながる助言を行う。
⑧ 合意の獲得
本人から「やります」という意思を引き出す。
⑨ 期限の設定
いつまでに達成するかを一緒に決める。
⑩ フォローアップ
達成状況を継続的に確認する。
重要なのは、マネージャーが答えを押し付けるのではなく、本人の納得と行動への合意を引き出すこと。
6. 営業組織における成果の出し方
【結果はコントロールできないが、活動量はコントロールできる】
・営業成果は顧客の意思決定に左右されるため、完全にコントロールすることは不可能。
・一方で、訪問件数や商談数など、自分自身の活動量はコントロールできる。
・活動量が増えれば、それだけ成果につながる機会も増える。
・最初から結果を求めすぎず、まずは十分な活動量を確保して自信をつける。
・新しい仕事では、最初の3か月で集中的に行動することが重要。
・最初に自分の限界を知り、その後は持続可能なペースへ調整する。
・一時的な頑張りではなく、継続できる活動パターンを確立する。
7. 営業教育・ロールプレイング
【指摘することよりも、本人に気づかせ、自信を持たせることが重要】
・ロープレの顧客役は、原則マネージャーが担当する。
・経験の浅いメンバー同士で実施すると、過度に難しい顧客役によって自信を失う可能性がある。
・ロープレに慣れてきたら、顧客目線で動画を撮影する。
・撮影した動画を本人と一緒に確認する。
・マネージャーが一方的に問題点を指摘せず、本人に客観的な気づきを促す。
■ 動画を活用した振り返りの質問例
動画に映っている自分を「あの人」として、第三者の目線から振り返る。
・この人が営業に来たらどう思うか?
・この人から商品を買いたいと思うか?
・どこに改善すべき点があると感じるか?
自分で課題に気づくことが、改善への主体性につながる。
8. メンバーの育成優先順位
【育成リソースは、全員に均等配分することが必ずしも正解ではない】
本書では、営業成績に応じてメンバーをA〜Dの4段階に分類し、育成対象に優先順位を設ける考え方を紹介。
■ A〜Dゾーン別の育成方針
Aゾーン:
高い成果を出している層。
Bゾーン:
最優先で育成・サポートする層。
Cゾーン:
Bゾーンに次いで育成する層。
Dゾーン:
本人の意欲を見極め、本気で苦しんでいる人には集中的に支援する。
■ 重要なポイント
・Bゾーンへの集中的な支援が、組織全体の成果を引き上げるきっかけになる。
・Dゾーンのメンバーにも、大きく成長する可能性が眠っている。
・周囲のメンバーが成果を出し始めると、それまで行動していなかったメンバーにも刺激が生まれる。
・マネージャーが期待していない環境に置かれたメンバーは成長しにくい。
※実務に取り入れる際は、成績だけで意欲や将来性を決めつけず、本人の状況や成長可能性も考慮する必要あり。
9. 人前で話す力・情報発信
【話す目的は自分をよく見せることではなく、相手の役に立つこと】
・人前で話す機会は、積極的に引き受けるべき。
・失敗したら恥ずかしいという感情は、自分に意識が向いている状態。
・聞き手が何を得られるかを最優先に考える。
・大人数の前で話す経験を積むことで、少人数での発信にも余裕が生まれる。
・スピーチを成功させるには、十分な事前準備が必要。
・緊張は真剣に取り組んでいる証拠。無理に緊張をなくそうとする必要はない。
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今後のマネジメントで実践したいこと
今回の読書内容を、フィールドセールス組織のリーダーとして実践する行動に置き換えると、特に以下の6点が重要。
① 目標設定の見直し
1on1で本人の人生の目標と仕事の目標を確認する。
② 行動量の可視化
受注結果だけでなく、商談数や活動量も確認する。
③ 育成方法の個別化
各メンバーの能力・課題・意欲に応じた支援を行う。
④ ロープレの改善
顧客目線で動画を撮影し、本人の気づきを促進する。
⑤ 情報発信の強化
社外で得た情報を、営業活動への活用方法とセットで共有する。
⑥ 相談しやすい環境づくり
自分から積極的に声をかけ、メンバーの本音を引き出す。
■ 定期的に振り返りたい5つの問い
・自分の成果ではなく、メンバーの成長を優先できているか?
・メンバー一人ひとりの目標や価値観を理解できているか?
・数字だけを追いかけず、成果につながる行動を支援できているか?
・社外から新しい情報を取り入れ、組織に還元できているか?
・メンバーが困ったとき、最初に相談したいと思える存在になれているか?
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Posted by ブクログ
ネット記事で気になったので購入。
マネージャー論の本は巷に溢れかえっているので、その中のひとつかなぁと思って読み始める。事実、帯に書いてあるような「対話が足りない」という点も、よくマネージャー論で語られる部分である。しかし、この本はどこか別の本と違って強い熱を感じる。
とりわけ読んでいて感銘を受けたのが、第3章「部下の『人生の目標』を一緒に探す」の部分。「会社の目標を堂々と部下に伝えるな」という逆接のメッセージに始まり、管理者が部下に対して何をすべきか、何をしてあげられるかを説く。
部下の人生に責任を持つ、真のマネージャーとしての覚悟とは何かを考えさせられる。
自分は精一杯やっているつもりでも、それは真に部下のためを思って覚悟した上での努力ではなかったかもしれないと思った。部下とチームを大成させるということへの覚悟と、行動に繋げる意思について改めて考えさせられた。
マネージャー論の本の中でも、ひと味違った味わいがあると思う。一読をお勧めする。 -
Posted by ブクログ
マネージャーによってメンバーの成果は変わるものではない。という考え方であったため、考え方を変えるいいきっかけとなる本だった。
◇学び
・全員を育てようとするのではなく、中間層に狙いを絞って手厚くフォロー(不公平に扱う)
・目標設定は個人で設定させる。その際は、
達成できそうでギリギリなところを部下と
一緒に考える
・フィードバック時の未達成原因追及については
よかった悪かった理由はこちらから答えずに
一緒に考える。業績アップについてもヒントを
与えるだけにとどめる。
・gmにしかできない仕事のみをやって、
他は部下に分担する。
・説明時には大丈夫?とは聞かない。大丈夫じゃない
よね?と尋ねるようにする。わかりました?も同
様。わかりにくいよね?と聞く。
・支援の方法で自分流でうまくいくはずはよくない、
心を持ってメンバーのことを考える
すべては部下の成長を思い、自分マターではなく、
相手マターで行動することが大切。 -
Posted by ブクログ
元プルデンシャル生命の著者が、実体験を元にしたマネージャーはどうあるべきか論。
マネージャーの与えられる業務として、代表的なものはチームとしての業績達成。
その業績達成に向けて、部下をどう育成していくのか?ここに焦点を絞った内容。
本書によれば、部下達が「自分たちがしっかりしていなければ・・・」と自立した気持ちを持ち、自発的に行動するように仕向けるとある。
この点はマネージャー論を語る他のビジネス書であったり、読み手の考えと必ずしも相容れない部分もあって、反対意見もあると思う。
ただ、根幹にある考えは、日ごろのコミュニケーションを中心として、部下と如何に「会話」をしていくか?という点。
本書ではその「会話」を通じて、部下達の「目標」設定が重要なポイントとあった。
この目標については、業務上のものだけでなく、人生の目標も包含させている点は他にない。
部下に寄り添い、人生の目標実現に向けて、仕事をどう位置づけるのか?という点も会話を通じて作り上げていくとしている。
本書にもあるが、「仕事と人生は一体なのである」という点をキチンと押さえた上で、人生の目標達成に仕事をどう結びつけるか・・・
この重要さはよく理解できた。
他にもビジネスパーソンとしての心構えとして多くの示唆が得られた内容。
アウトプットして、自分に習得できるようにしていく。 -
Posted by ブクログ
まず自分ではなく部下の事を考える。どうしても自分の仕事に追われ後回しになってしまいそうだけど、今後意識して優先的に考えていきたい。
また、組織としていかに部下の仕事の環境を整え気持ちを理解する事がリーダーとして最優先課題であり、そうする事で業績も自ずとアップしていく可能性が高いことを理解することができた。あなたは何をしたいのか、そして私自身はどうしたいのかを共有することが必要。
そして、常に情報などのアンテナを張り、自分の言葉でアウトプットすることで、より一層信頼を得ることが出来、更に方向性やビジョンを提示することで意思の統一が図れることが分かった。 -
Posted by ブクログ
マネージャーとは、自分自身も動くが、
参画したメンバーが成長出来るようにサポートする、
これによってチーム力が強化され、より良いサービスを
お客さまに提供出来るようにすることが求められる。
とはいえ、なかなか思うようにメンバーが育たない
という事態が起きるのが実情。
そういう悩みを持ったときに、どのようにアプローチ
することで解消できるかの参考になると思う。
【勉強になったこと】
・マネージャーとして一番大切なのは、
「応援される存在になる」ことである。
・実はぐいぐい引っ張るマネージャーよりも、
なんとなく弱弱しいマネージャーが上手くいく。
前には出すぎず、メンバーを前に出してフォローする
姿勢のマネージャーのほうが組織力は上がる。
・メンバーが困っているときは、相談を受けるのでは
なく、むしろマネージャーから相談事を聞きにいく
姿勢が大事。また、相談を受けるときはアドバイス
をするのではなく、一緒に考えてあげること。
要するにメンバー自身に答えを考えさせる時間を
作ってあげることが大切。
・マネージャーはメンバーが本当にやりたいことを
聞き出せるようになるまでは半人前である。
・パフォーマンスレビューの基本ステップ
①事前準備
②情報収集
③実績レビュー
④原因の追求
⑤期待されていることの説明や検討
⑥業績アップのヒントの入手
⑦助言の提供
⑧合意の獲得
⑨期限の設定
⑩フォローアップ方法の合意
・採用のときは、過去にその人が取ってきた行動に
注目することで、その人のことが分かる。
何故その行動を取ったかを押さえ、それがマッチ
しているかという視点で面接するのがベスト。
・人間力とは、仕事だけで形成されるものではない。
普段の生活や考え方から形成されるもの。