アブラハム・マズローのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
「それでは貴方が仕事を通して叶えたい自己実現を教えて下さい。」と聞かれた時、私達はどのように答えるだろう。
〝仕事を通じての自己実現は、自己を追求しその充足を果たすことであると同時に、真の自我とも言うべき無我に達することでもある。〟(マズロー)
マズローのいう、仕事を通じての自己実現とは「仕事という外の世界と私という内の世界が一体化する」という事である。
仕事の社会的価値を見出し、その価値を自己に取り入れれた時、その人は社会的価値を内包した価値ある自分になるのである。
「まず隗より始めよ」という言葉がある。
他人の仕事にケチをつける事に専念するのではなく、自分の仕事にはどの -
Posted by ブクログ
-----
シナジーを促進するためのベースとなるマインドセット。
「いいことの量は限られている」と思うか?「いいことは相互に開くことで増える」と思うか?
前者で捉えているとどんどん視野が狭くなっていく。
語彙が豊富な人ほど学習能力が高まる。
世の中に対する認識を高められるから。
企業秘密は何もない。いい経営管理手法や製造法は継続的に改善が加えられている。他社が模倣しても完成した頃には自社はさらに先に行っている。
責任をもって与えられたミッションをやりきる、そのことには全身全霊で取り組む。
ミッションが達成される、とは何かを履き違えないこと。自分が納得するまで考え尽くす、自分の納得する答 -
Posted by ブクログ
ネタバレマズローというと、「自己実現」という概念や「欲求5段階説」が
有名です。人間の欲求は、生理、安全、所属、承認、自己実現とい
う5段階からなっており、それらの欲求は低次から高次のものに進
化する、というものです。自己実現を頂点にしたピラミッドの図で
描かれ、色々な場面で引用されるので、聞いたことのある方も多い
ことでしょう。マズローがいなければ、「自己実現」という言葉は
これほどまでに広まらなかったと思います。
しかし、マズローその人の著書となるとほとんど知られていません。
広く名前が知られているのに、原典は読まれていない。古典と呼ば
れるものはたいがいそういうものですが、マズローの場合、その -
Posted by ブクログ
---
「個々のセラピストの力ではどうすることもできないような問題でも、良き共同体、良き組織、良きチームが解決してくれるのである。(『完全なる経営』P6)」
---
うーん、共同体はともかくとしてマズローは組織にそういうものを求めているのか。それは間違いな気がするな。組織は従業員の人格には関与しない。重要なのは成果をあげられるかどうか。企業は、慣れ合うために存在しているのではなく、成果をあげるために存在しているのであって、マズローが期待しているものを求めるのならそれはプライベートで求めるのが妥当のように思う。パーソナリティ障害は、よい組織によって少しは改善されるかもしれないが、それ以上に企業に -
Posted by ブクログ
あなたが知っている(と思っている)「自己実現」は本当の「自己実現」とは違うかもしれません。
この本には、マズロー本人が本当に世の中に伝えたかった「自己実現」とはどういうものなのか、ということが詰まっています。
タイトルからもわかるように、経営に活かせることができる経営書でもありますが、人間のあり方を説き、よき人間が作る組織・社会がよき経営のあり方につながる事を人間性心理学の観点から、非常に重みを持って伝えてくれる良書です。
現在、私たちが生きる社会に「健康な人」は何人いるのでしょうか。
なぜ、「健康な人」として成長できないでいるのでしょうか。
このような問いについて考えるよいキッカケと -
Posted by ブクログ
最近、マズローの欲求5段階説を基にして「仕事における欲求段階」を自分なりに定義し「仕事の持つ可能性」を見出すという、『いったいなんのことだかわからないプレゼン』をしました(´・ω・`)しかしまぁやってみると案外おもしろくて、資料として読んだこの本も結構おもしろかったのでご紹介まで。いやしかしまだこれ全部読んでないんですけども。文字がいっぱいあって読めないという中学生のような壁にぶち当たりましたが、大人なので「忙しいから」という言い訳をします。必要な部分以外は『ぱらぱらと』読んだのですが、やはり「自己実現」という言葉に弱いのは政策科学部病でしょうか。自己実現の先にあるのは「自己を超越し他者のため
-
Posted by ブクログ
ネタバレ欲求階層説で有名なマズローが経営について語った手記をまとめた著作でもともと1965年の初版が再発掘され、編集されたもののようである。構成としても手記を中心にまとめられているため、まとまりがなかったり、難解な部分も見受けられ、個人的には全体としての理解がうまくできなかった。
印象的だったのはマズローがドラッカーらの経営管理原則が過度に一般化されており、適用すべき人間を限定していない、と批判していることだ。マズローは進歩的経営管理の方針として数々の仮定を設けている。いくつか重要なものをあげると、
・人間は信頼できるもの
・権威主義的な支配・被支配の関係は存在しない
・シナジーがある(ひとりの利 -
Posted by ブクログ
久々に読んだ、超骨太の本。
欲求の5段階(生理的欲求、安全への欲求、社会的欲求、尊敬への欲求、自己実現の欲求)で著名なマズローの書。
意外だったのは、欲求の5段階を示すピラミッド図でマズローが説明している事実はないということ。
後年の学者諸氏が、わかりやすく整理し図式化したということだ。
・気に入ったフレーズなど。
幸福とは、何かにともなって生じる状態であり、副産物なのだ
何か重要なものの一員となる。これが自尊心を回復させる特効薬だ。
人間はおのれの宿命、運命を受け入れるべきなのだ
シナジーとは、個人にとっての利益が同時にすべての人間にとっても利益となるような文化であると定義して -
Posted by ブクログ
「欲求階層説」、「自己実現」、「心理学第三勢力」などで有名なマズローさんですが、今まで読んだことなし。書評などで好意的に取り上げられているので読んでみました。"Maslaw On Management"をこう訳すのは無理があるが、主著『完全なる人間』にちなんだのでしょう。その原題も"The Psychology of Being"。無理があるのでは?
正直に言うと、かなり違和感があります。神経症や発展途上国に対するかなり差別的な認識や、生まれながらの優劣の積極的肯定。文中でも何度も、昔の話でありそのため現代の認識とは違う、という訳者注が言い訳のように