佐藤栄佐久のレビュー一覧

  • 知事抹殺

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    前福島県知事の佐藤栄佐久氏の著書。原発事故が起きてから、注目が高まった本。佐藤氏は原発問題で東電や政府の方針と対立していたが、選挙では強かったようだ。しかし、県発注のダム工事をめぐる汚職事件で逮捕。第一審で有罪判決を受けている。その後、東京地検特捜部の信頼性も揺らいだこともあり、その意味でも注目されているのかもしれない。検事が東京拘置所の取調室で「佐藤知事は日本にとってよろしくない、抹殺する」といった言葉が本の題名になっている。原発の透明性の確保と県民を守る立場をとっていたが、中央政府からはいろいろな圧力があったようだ。逮捕に関してもその延長線にあるとの含みがある。一方で、権力が大きい知事が、身内のことなどで捜査に巻き込まれていく過程をみると、綻びを出さず運営していく難しさも理解できる。
    大震災以降、東電や保安院の関係もよく報道されているが、数年前から指摘していた佐藤氏の見識が不幸にして先見性のあるものになってしまった。以下のようなくだりがある。2002年の話。―――福島第一原発では長年にわたり点検記録をごまかしていたが、検査記録の改ざんが内部告発された。経産省の保安院は、立ち入り検査して告発内容について検討すべきところを、よりによってその告発内容を、改ざん隠蔽の当事者である東京電力に照会し、調査は東電に任せていた。しかも、告発者の氏名などの資料も東電に渡していたので、原子力発電の現場では「経産省や保安院では危ない」と感じ、その後の内部告発は福島県庁に相次ぐことになった。また、佐藤氏は以下のようにも述べている。原発は巨大技術であり、その細部まではうかがい知ることは出来ない。ならば、何を信用すればいいのか。外部から見れば、「原発を動かす人、組織、そして仕組み」が信頼にたると思われるものであることが必要。これは、今回の事故で、多くの人が再認識したことだと思う。大震災で福島原発の事故が起こらなければ注目されなかった本だが、いろいろな示唆に富んでいると感じた。

    0
    2011年04月10日
  • 知事抹殺

    Posted by ブクログ

    以前に読んだ「福島原発の真実」の元になったような著作。
    実弟がからんだ収賄汚職の濡れ衣を着せられて、逮捕され、作り話を自供して保釈されて、裁判で闘うという話。
    当事者なのだから、いろいろ弁明している。ただ、読者である自分から密と、この佐藤栄佐久氏の話を信じている。なぜかというと、この知事を失脚させたのは特捜部だからだ。今だったら特捜部の強引な捜査については、かなり知られており、この佐藤知事がはめられたことは、理解できる状況だから。しかし、この知事が特捜の罠にかかったころは、まだ特捜部の本質は世の中に理解されていなかった。
    この佐藤栄佐久氏は、原発反対ということではなかったが、県民を守る立場から、原発に厳しい姿勢を示していた。これはほぼ周知のことだ。それによって、東電からは目の敵にされていたことも、その通りだろう。
    この収賄事件裁判は一審は有罪、控訴したが、なにかおかしな判決で有罪。その後、最高裁へ控訴したのかどうかは定かではない。
    ともかく、興味深い本だし、興味深い事件だ。

    0
    2012年02月15日
  • 知事抹殺

    Posted by ブクログ

    この事件は気にはなってたけど、詳しくは知らなかった

    この本は告発された側の記述であり、これだけで判断することは出来ないが、脇の甘さは感じるが、検察の無謀さは、あの別の事件でも問題になっているように真実味があり、説得性がある

    今更こう云うことが現実にあると聞いて驚きはしないが、悲しい

    こんなことばっかりやってるから日本がダメになってるんだなあと改めて感じました

    著者ももう結構なお年ではあるので、今更復活はいいんじゃないかと思うけど、その考え方を受け継ぐ人が福島県だけでなく各地で出てきて欲しい
    その意味では負けないでください、日本の未来のために!

    0
    2011年12月10日
  • 知事抹殺

    Posted by ブクログ

    2年前の著述なのに、前半の原発政策のところが、正に今日本で問題となっていることを指摘していて驚く。国策捜査だったんだな。

    0
    2020年07月27日
  • 知事抹殺

    Posted by ブクログ

    再刷されたので今読んでます。「うつくしまふくしま」、私も良いコピーだと常々思ってました。
    読み終わりました。つくられた汚職事件。
    ひとつ違和感があったのは、吉田松陰の話を出しているところ。松蔭先生のことは尊敬するとしても受け入れられない。全ての福島県人の心に寄り添っていたなら、ここの記述はなくても良かったと思います。

    0
    2020年10月11日
  • 知事抹殺

    Posted by ブクログ

    小沢幹事長と検察との事があって、この本を読んでみました。いろいろと考えさせられました。学校で学んだ「推定無罪」が、現実の社会ではマスコミの報道等を見てもそうなってないなぁ というのに気づかされました。別の視点から物事を見るきっかけになります。

    0
    2011年07月16日