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ダム建設をめぐって突然湧いた逮捕劇。県内で絶大な人気を誇った改革派知事はなぜ失脚させられたのか。汚職知事の名を着せられた当事者が、事件の内実を冷静な筆致で綴る。
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Posted by ブクログ
前・福島県知事で母校(高校)の大先輩でもある佐藤栄佐久氏の手記。 このひとは、本当に福島のために懸命に尽力してきたのだと痛感。 改めて尊敬の意を表したい。 現在、佐藤氏は収賄容疑で一・二審ともに実刑判決を受けているが、 不服として上告中。 最高裁でははたしてどんな判決が出るのか… これは地方自治が...続きを読む地方自治たるための闘いなのだと思う。 3.11よりも前に書かれているにもかかわらず 3.11をより鮮明にした必読の一冊。
この類の「国策捜査」に関する著作は多々読んできたけれど、特に印象に残る一冊でした。 元知事も一審での判決直後、「こんなものか」と特に感慨が浮かばなかったと書かれていますが、憤りを通り越して呆れの境地になります。 日本の司法は茶番です。 本書は東京電力福島第一原発事故以降、原子力ムラの構造が描かれて...続きを読むいるということでも注目されています。 現在では多くの人が知っていることですが、改めて東電の隠蔽体質と国の手のひら返しは驚くばかりです。 一読をおすすめします。
私にとって「知事」のイメージとは著者そのものである。 「知事」という役職の存在を知ってから、県知事が他の人になったことがないからである。ついでに、「さとうえいさく」という名前からは真っ先に著者が浮かぶ。過去に同名の総理大臣がいたことは、後から知った。 著者は、県内に住む少年だった私にとっても「力強...続きを読むい指導者、あるいは交渉人」というように見えた。原発問題については言葉が難しかったので当時は分からなかったのだが、地方分権は子どもにも理解できる部分があったように思う。本書では書かれていないが、首都機能移転問題で、福島県の阿武隈高地を最後まで候補に残したのは、やはり知事の力あってのことではないだろうか。 私は生まれてから父の仕事の都合で県内6か所を引っ越しながら育った。どこにいっても、子どもたちの間には都会に対するコンプレックスのようなものがあったように思う。東北の中でも宮城は都会だし、関東地方というだけでなんだか洗練されたイメージを持つ。埼玉、千葉、東京、神奈川はすべてまとめて「東京」と呼んだ。自分たちは「田舎者」で、自然は「ありすぎ」て、「何もない」ところに住んでいる。そんな風に思っていたし、実際話していた。わけもなく東京に憧れてなんとなく出てくる若者がたくさんいた。私も含めて。 今、この本を読んで初めて、佐藤知事の本当に目指していたものがわかったような気がしている。我々は、ふるさとに誇りを持ってよいのだ。声を発してよいのだ。著者はその姿勢をどんな場面でも崩さなかった。 私は、著者のスキャンダルが報道されたとき、本当に驚いた。あれほどのリーダーシップを発揮していた知事である。こそこそとした真似などする必要もないし、いつもテレビで県民に向かって話すように堂々としていれば、選挙に勝つのは当然の結果なのだ。こんなことはありえないんじゃないか。大人になったと言っても政治に疎い私だったが、そういう感想を持ったことを覚えている。 今、福島県は大変な事態に直面している。 こういう時期に著者のようなリーダーを失っていることは、県民にとって不幸だと思わざるを得ない。
著者の佐藤さんは福島県の知事だった人物で5期目の途中で辞任。 その後、収賄の容疑で逮捕された人です。 本書は、その時行われた東京地検特捜部による捜査立件が、国のずさんな原子力政策に反対する佐藤さんを貶める「国策捜査」と主張する為に書かれた本と言えます。 2009年に出版された本ですが、今回の原発...続きを読む事故以降、急速に注目を集めた本と言えるのではないでしょうか。 内容は、佐藤さんの学生時代からの経歴紹介に始まり、1980年の最初の参議院議員選挙に落選した後、福島県内を地道に回って強力な後援組織を作り上げた事や 「うつくしま、ふくしま」と言うスローガンに代表される環境保護政策、地域社会を守る事を目的にした大規模小売店の出店に対する規制、原子力安全対策など知事時代に行ってきた各種政策を解説。 特にプルサーマル計画に使用される予定のMOX燃料のデータ改ざん問題など原子力安全対策に関する"東京"との激しい対立や彼らの安全性に対する無責任な体質を厳しく指弾。 他に道州制にまつわる"東京"との対立や知事会内部の足並みの乱れなどが解説された後、 収賄疑惑報道、逮捕、取り調べ、裁判の過程を著者の立場から詳細に解説した物となっています。 誰も責任を取ろうとしないのに思い通りに事を進めようとする中央官僚。 人に対する尊重などひとかけらも感じられないマスメディアの取材攻勢。 厳しい取り調べに追い詰められ自殺未遂を起こした側近に対する思い。 逮捕後、情報を遮断された中で連日の取り調べを受けるにつれ、有りもしない罪を認める様に迫る検事を段々と信頼していく心理状態の変化。 東京地検特捜部の無理のある立件、立証。 目の前で行われた偽証によって引き起こされたのど元を締め付けられる思い。 そして有罪判決。 裁判の過程で傍聴人の間に失笑を起こす程、無理のある検察の立証にも関わらず下った東京地裁の有罪判決。 著者の収賄疑惑を追求する読売新聞の記事。 これは地元福島にいる読売の記者が書いた物ではなく、本社が地元記者に対して全ての取材情報の提出を命じた後に書かれた物であり、地元記者は一切関わりがない事。 「佐藤知事は日本にとってよろしくない、抹殺する」と言う特捜部検事の発言。 本書に書かれている著者の主張を簡潔にまとめると、 「司法とマスメディアが手を組んで著者を陥れた」 と言う一文になるかと思います。 文章は簡潔にして明瞭。 とても読みやすい本です。 逮捕され有罪判決を受けた当人が書いた中央官僚、検察、大手マスメディア批判本と言う事で内容の正確性に対して疑問を感じられる方もおられるかと思います。 私の感想と言えば。。。。。 読み終わった直後と言う事もあるのでしょうか、 司法と大手マスメディア、真っ黒じゃないか!! と言った所でしょうか。 "#もしかしたら、私が影響を受けやすい性格をしていると言う事なのかも知れませんが・・・" いずれにせよ、明瞭な文章で綴られている本書。 内容が衝撃的と言う事もあり、普段余り読書をしない方でも最後まで読み進められるのではないでしょうか。 一読をおすすめします。
新聞報道で,この本の著者が知事であったころに逮捕されたことを知った時,「また知事の汚職か」程度にしか思わなかった。しかし,実は知事の仕事を務める福島県のために(地方自治のために),著者は官僚組織,(原発問題については)大企業と闘った。しかし,それが「国策捜査」を生み出し,身に覚えのない罪で逮捕される...続きを読むに至る。 知事としては真摯に仕事をしたにもかかわらず,いや,それゆえにというべきか,こうした事態に至った経過がよく書かれている。 「国策捜査」という言葉は,佐藤優氏が一般人に知らしめた言葉だったと思うが,佐藤氏,鈴木宗夫氏の例,また「国策捜査」ではないかもしれないが「検索の描き出したストーリーに沿った犯罪」をでっち上げられて人生の貴重な時間を国家権力に拘束された国家公務員など,最近は枚挙にいとまがない(冤罪は今に始まったことではないが)。 「国策捜査」である以上,裁判の上告審でも無罪となることは難しいだろう。しかし著者がいうように,賠償金の発生しない収賄罪,という奇妙な判決を出さざるを得ないということであれば,著者の無実性は明らかだと思う。
私のまったく知らなかった日本の政治、原発の事実に驚愕。そして、自分の国、土地のために、熱くたたかう政治家がいたということにも感動。しっかりと自分の国の政治のありかたに注目していかなければと考えさせられる。
原発推進派はずっと反原発派を軽んじてきた。原子力産業の中では真剣な議論をタブーとする風潮があった。現在の状況を招く前に、もっとできることはあったはずなのに。 原発のある地域の話題になるたびに、「原発で潤っていたのだから、その地域の人達は原発に反対するはずない」って言う人がいるけど、そんな単純な事じ...続きを読むゃないんだよなぁ…。 足利事件と311を経なければ、私にはこの本に書かれていることが理解できなかった。それがひどくもどかしい。
汚職事件って、ほとんど作られたものなのかもしれませんねぇ~~~。国の原子力政策は、レミングのように破局に向かって全力で走りきる決意でも固めたように思える。その通りかもしれません。
顔の見えない霞が関官僚。 彼らの進める大義なき省策(あえて政策とは言わない)のため、また、正義なき検察、自己目的化した行動により、真に天下国家を憂う政治家が葬られる構図がまとめられた著作である。 そして、検察と裁判官の馴れ合いで真実無実でありながら、有罪の汚名をかぶせられる。 情状酌量で、執行...続きを読む猶予などがついたとしても何ら浮ばれない人たち。 法務官僚たちの行うダブルスタンダードは絶対許してはならない。 それにしても、検察の取り調べは、やくざ顔負けの卑劣な行為であり、いつの世か必ずや天誅が下るであろう。
いや、大変に面白かった、限りなく★5つに近い★4つ。 本書を原作とした映画が近く公開されるとの記事をフェイスブックで見ました。 迂闊なことに、それまで本書の存在そのものを知りませんでした。 2009年に初版発行された本です。 著者は参議から福島県知事に転じ、県発注のダム工事を巡る汚職事件で知事を辞職...続きを読む、その後、有罪判決を受けました。 検察の取り調べを受ける場面が、本書の白眉でしょう。 硬軟織り交ぜて時に厳しく、時に懐柔して自白を迫る検察の手管には恐ろしさを覚えました。 これだけ執拗に過酷な取り調べが続けば、どれだけタフな人でも音を上げるというもの。 実際、この事件で検察の取り調べを受けた関係者は、心身がぼろぼろになって虚偽の自白に追い込まれ、自殺を図る人まで出てきます。 著者も、何より大切にしてきた支援者を次々としょっ引くと脅され、次第に追い詰められていきます。 このあたりの描写はさすがに緊迫感に満ちており、固唾を飲んで読みました。 「あなたが了解すれば、全体がきれいに決着していくよ」と、著者の取り調べを担当した山上検事は実に巧みに誘導していきます。 著者は独房でノートに「山上君はいい検事だ」と記しました。 検事の描いた犯罪の絵はあちこちに綻びが露呈しているにも関わらず、裁判所は被告に厳しい判決を下しました。 日本では、起訴されると99%は有罪となります。 検察ににらまれたら終わりだということでしょう。 著者はたしかに、国家にとって「好ましからざる人物」でした。 原発を推進する東電や経産省、原子力安全・保安院に立ち向かい、道州制などに関して政府と真っ向から対立しました。 その力の源泉が、田中角栄さえも認めたほど、自ら地道に選挙区を回って作った強固な支持基盤です。 ただ、汚職事件で足元をすくわれました。 著者の弟の取り調べを担当した検事が、いみじくもこう言ったそうです。 「知事(著者のこと)は日本にとってよろしくない。いずれは抹殺する」 国家権力の恐ろしさの一端をまざまざと見せつけられるような言葉です。 個人的には、前に勤めた会社で小泉改革をウォッチしながら記事を書いてきただけに、いわゆる「三位一体改革」を巡る国と知事会の攻防を大変興味深く読みました。 当時、「改革派知事」と呼ばれた知事たちが、いかに腰抜けであったかも分かります。 いや、大変に得るものの多い読書でした。
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