石井遊佳のレビュー一覧

  • 百年泥(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    独特。現実かファンタジーかしばらく分からなかった。
    洪水のあとが舞台ということで話の進み方も混沌としてごちゃ混ぜ感があるけど、不思議とうるさくない。(インドの情景が常に頭にあることもあり、良い意味でうるさいが)
    過去のエピソードはほろっとくるものも。
    短くてすぐ読める。

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    2021年05月08日
  • 象牛

    Posted by ブクログ

    ちょっと衝撃的にわけのわからない2篇を収録した1冊。タイトルの「象牛」はインド、もう1篇の「星曝し」は大阪を舞台にしている。そもそも“象牛”とはなんぞや? というところから始まり、男女の生殖器にそっくりな“リンガ茸”なる生物も登場する。普通に読めばまあ真っ当な小説ではあるのだが、なにしろ生も死も性も渾然としたインドで、謎の存在と共に時空も入り乱れているので先の感想となった次第。「星曝し」も相当に奇っ怪な話であった。この作家さん、好きかも。

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    2021年03月13日