村岡俊也のレビュー一覧
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まるで自分も知り合いだったかのような、そしてその場にいたようなありふれたエピソードの数々は、遠い存在であった作家を身近な存在へと近寄らせ、けどやはりもういないんだという現実を突きつけ、さらに深い喪失感を感じさせる。Posted by ブクログ
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友人の画家(というより僕にとっては画家というより友人なのだが)にすすめられて読んだ。切実さに圧倒されると同時に、出てくる固有名詞の同世代感に切なくなった。彼はPogoのディズニーの二次創作が好きだったらしい。いいですよね、アレ。Posted by ブクログ
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アーティストには色々な表現方法がある。描くことが自己表現の人、人のために描く人、中園さんは両方兼ね備えた人だったと思う。Posted by ブクログ
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横須賀美術館での展示で、作品の存在感に圧倒された体験が今も生々しく残っている。
パーソナルな部分は全く知らずに、同世代ということくらいしか知らずに読みはじめ、
その危うさと誰もが共感するような人間味と、
胸が詰まるような良い気持ちになる、中園さんと人とが過ごす時間のエピソードの数々。
止まらない、ぐ...続きを読むPosted by ブクログ -
サラリーマンの聖地新橋。戦後のヤミ市の痕跡を残す二つの再開発ビル。そこで商売を営む人々。
新橋駅を挟んだ新橋ビルとニュー新橋ビルはどちらもヤミ市がルーツ。区画整理により出来たビル。内部の区画は分譲であり、わずかではあるが50年以上続く店、また時代の流れにより変化した業種、金券ショップや中国マッサー...続きを読むPosted by ブクログ -
JR新橋駅を挟んで2つのビル、新橋駅前ビル
とニュー新橋ビルの「ディープさ」を伝える
ルポです。
間違いなくここには戦後の昭和が残されてい
ます。
正確には戦後間も無くのバラック街をビルに
押し込めたのが始まりであるそうですが、
令和の時代の今では、昭和50〜60年の雰囲
気が残されていることさ...続きを読むPosted by ブクログ -
――これは
人の、命の、
在り方の、話だっただろうか
自分という命が
そこにあって
心を込めたものを
何かにしたい
カタチにしたい
それが誰かに届いたなら
嬉しい
それが
誰かを少しだけ豊かにするなら
嬉しい
自分という形
食べものという、形
それは交歓だっただろうか
いつか消えてしまう...続きを読むPosted by ブクログ -
日曜美術館で存在を知り、丸亀の美術館まで行って作品を観た。ソウルメイトをずっと探していた、というようなことだったので、孤独感を感じていたのかと思っていた。
ソウルメイトだ、と腑に落ちる人と出会えたと思ったのかわからないけど、たくさんの人とふれあい、支えられていた、短いかもしれないけど濃い人生だと感じ...続きを読むPosted by ブクログ -
丸亀市で開かれていた「中園孔二展」の記事から見つけた本だったと思う。25歳の若さで事故で亡くなるまでに600点もの作品を残した方。創作に行き詰まって自死ではなく、夜の海にでかけて事故にあったと言われている。高校生の時に、突然バスケットボールを辞めて芸大を目指し、現役合格。卒業作品展で注目され、卒業後...続きを読むPosted by ブクログ
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1989年生まれ、2015年に高松の海で25歳で亡くなった画家中園孔ニさんの評伝。
ある展覧会で絵がすごく良くて、香川の展覧会も行くことにした。展覧会を見る前に読むか、見てから読むか悩ましいけど、先に読んだ。
関係者が生きているからこそ、まだ整理がついていないような生々しいエピソードを集められている...続きを読むPosted by ブクログ -
新橋界隈の勤め人にはお馴染みの二つのビルにはどこか「いかがわしさ」を感じていたが、戦後の闇市から連綿と続く「街」の歴史が醸し出すものとはついぞ思い至らなかった。こうなると、お隣の有楽町の駅前に長く君臨する交通会館ビルの由来も気になってくる。Posted by ブクログ
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東京のJR新橋駅をはさんで建っている名物ビル、「ニュー新橋ビル」と「新橋駅前ビル」の生い立ちと、そこで店を構えている人たちの生き方、考え方のインタビューを通じ、かろうじて残る「昭和遺産」の魅力を伝えている本。
「ニュー新」の方はごくたまにだが行くことがあるので、何となく雰囲気は知っていたが、「駅前...続きを読むPosted by ブクログ -
新橋エリアで働いてた頃、足しげく通っていて馴染みがある「ニュー新」と、何ともいえない独特な雰囲気があって(個人の感想)訪れるときにちょっと緊張する「駅前ビル」。
そこで働き、そこに集う方のお話を軸にそれぞれのビルの歴史や変遷、時代の空気感が垣間見えてとても楽しかったです。
「みなとや」や「ベジタリア...続きを読むPosted by ブクログ -
とてもいい本だった。字を追ってるというより、映像、ドキュメンタリーを見ているような気がした。
声や音が自然と思い浮かんだ。
むさしの創業100年が元は菓子屋で、今の味が100年続いてるわけではないことを知った。あとは喫茶カトレアPosted by ブクログ -
<目次>
第1章 マーケットの路地裏が遊び場だった
第2章 妖しい中国系マッサージ街の謎
第3章 ”裏新橋”の入り口に立つ
第4章 カプセルホテルに暮らす演歌師のブルース
第5章 ピンクの部屋に棲む蜥蜴
第6章 駅のホームを見下ろす部屋で
第7章 生卵をかっ込みながら頭を刈る
第8章 ...続きを読むPosted by ブクログ -
新橋に縁がある人なら誰でも知っている怪しいビル、ニュー新橋ビルと新橋駅前ビルを巡る人々のドキュメンタリー。NHKのドキュメント72時間の書籍版と言った印象。
登場人物が非常に多く盛り沢山。もう少し絞って、その分掘り下げても良いような。Posted by ブクログ -
新橋の会社に勤務していたことがあり、当時から「不思議の街 新橋」だった。その謎に少しでも近づきたくて読んだ。
山手線や京浜東北線に乗っていて、「今どこ?」と焦ったときに目印になる網目模様のビル。それが「ニュー新橋ビル」。その反対側、汐留側にある新橋駅前ビル。ともに独特の雰囲気を醸しており、立ち入って...続きを読むPosted by ブクログ -
おじさんの私にとって新橋は「大人のワンダーランド」だ。そう思っていた。そしてその中心がニュー新橋ビルと新橋駅前ビル。それぞれのビルの特徴は似ているようで異なる。その歴史を本書で知ることが出来た。
特に不思議に思っていたニュー新橋ビル2階の中国系マッサージの店がひしめき合っている理由も何となく。
新橋...続きを読むPosted by ブクログ