野島博之のレビュー一覧
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紀元前から現代までをわかりやすくストーリー仕立てに追っていく日本史の入門書。
私は諸事情により日本史も世界史も学生時代に勉強してこなかった。日本史も中学受験時の知識しか持ち合わせておらず、その時は歴史は暗記するもので、その裏の事実やエピソードはほぼ無視していたように思う。
ただ、この本を読む中で、歴史が政治、経済、そして国内外の権力争いや混乱から成り立っていることをまざまざと思い知らされた。その中でも、生活水準として重要視されていた米から土地、銀、金など時代によって価値があるものとされていたことが政策ひとつで変わったり、中世の家族内の殺し合いなど、現代じゃなかなか想像つかないことも事実とし -
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ネタバレ歴史を楽しむのは流れと新たな知見
古墳は実は稲作が進んだ土地改良の残土処理を公共事業化したものというのを、ねずさんの動画で見たけど嘘だぁと思っていた
こうして別の本にも書いてあると少しなっとく
イズレニシテモ権力を見せつけるモニュメントであり、少し時代が下がるとより高度になり仏教寺院が氏寺として勢力を見せつけるシンボルになる(と思う)
大陸の軍事力を意識しないと日本は進歩が無いのか、大和政権の時代から飛鳥時代まで同じ様な展開だ
冠位十二階なんて最初の遣隋使(600年)が恥をかいたから慌てて整備したものだろう
後世のものかとも思ったけど、別の本によれば隋書に記述があるらしい
冠位十二階は中間の立 -
Posted by ブクログ
今更ながら、高校の歴史の教科書は処分せずにとっておくべきだった、と後悔している今日この頃。歴史小説や歴史マンガ、「悪の歴史」シリーズを読みだしてから、よりその思いが強くなってます。どうして、引越しで処分してしまったんだろう。
そんなことが頭の中にある中で、本屋ぶらついてたら発見。
話し言葉なので読みやすくていいです。世界史のほうでも、同じように出してくれないものでしょうか。
学校の歴史の授業は古代から現代まで一連の流れをやるのもいいけど、それとは別に、明治維新から後だけ教える「近代史」の授業があってもいいと思う。
日本とアメリカが戦争をしてたことを最近の若い人は知らない、という苦言が言われ -
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日本近現代史の入門書。9つの「なぜ」が設定してあり、高校生にも分かりやすく解説してある。高校の日本史の教科書に出ていたことに肉付けするとそうなるんだなあと思う。予備校講師だけあって、(本当は著者の野島さんをそういうくくりにはしたくないけれど)どちらかというと山川の教科書に沿った、実証主義的な定説をなぞっている感じ。本当高校の教科書は保守的なんだとあらためて実感できる。ブックガイドにあげてあるのも、伊藤隆をはじめ保守的な実証主義系統の本が多い(決してそれだけではないですが)気がする。ここから自分流で例えば色川大吉や井上清にたどり着ければたいしたものだと思う。
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Posted by ブクログ
本書は
1.日本はなぜ植民地にならなかったか
2.武士はなぜみずからの特権を放棄したか
3、明治憲法下の内閣はなぜ短命だったか
4、戦前の政党はなぜ急成長し転落したか
5、日本はなぜワシントン体制をうけいれたか
6、井上財政はなぜ 「失敗」したか
7、関東軍はなぜ暴走したか
8、天皇はなぜ戦犯にならなかったか
9、高度経済成長はなぜ持続したか
の9個の「問い」 が設定。
著者は、予備校の講師であるが、生徒からの質問が多くまた答えが見出しかねている歴史に著者自身が自問自答して答える歴史書である。こんな問題設定としての歴史もあれば歴史に対する見方も変るだろう。
何よりも、著者がその時代に生