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Posted by ブクログ
近現代史を網羅するのではなく、近現代の主要な歴史的出来事のなぜを問いかける形でテーマごとに深く掘り下げるスタイルと筆者の独特な表現は読むものを飽きさせない。
人気予備校講師という看板から読みやすく、わかりやすい入門書という先入観を抱くかもしれないが、簡潔に平易にまとめられながらも深い歴史への洞察に触れられます。各章を読むだけで読者の知的好奇心を刺激され、さらに歴史を深く勉強したくなる動機となるはずで、さらなる勉強への参考図書もテーマ・章立てごとにわかりやすく紹介されているのも、歴史への道先案内として便利である。
学生時代にこのような講師に出会っていたかったと思わせる内容です。
Posted by ブクログ
わかりやすくてためになる。某AI氏のように政治的な偏りや、エビデンスに基づかず、誤りがあったとしても反省しない態度とは真逆で、真摯で謙虚な物言いで、丁寧に説明されている点に好感が持てる。近現代に限らず、もう少し時代をさかのぼってエピソードがつづられるとよかったかなとも思うが、考えてみれば、本書で取り扱った以前の部分は学校でもしっかり勉強させられているし、高校等で扱ったにせよ、極端に偏った視点から多くの教師たちが説いている部分に論点にしぼったことが本書の強みである。発刊より20年以上がたったので、そろそろ続編として21世紀の謎解きが期待される。
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
正しい歴史観をみがくための九つの「なぜ?」。
[ 目次 ]
日本はなぜ植民地にならなかったか
武士はなぜみずからの特権を放棄したか
明治憲法下の内閣はなぜ短命だったか
戦前の政党はなぜ急成長し転落したか
日本はなぜワシントン体制をうけいれたか
井上財政はなぜ「失敗」したか
関東軍はなぜ暴走したか
天皇はなぜ戦犯にならなかったか
高度経済成長はなぜ持続したか
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
Posted by ブクログ
幕末期に「日本はなぜ植民地にならなかったか」から始まり、戦後の「高度経済成長はなぜ持続したか」まで、9つの「なぜ」の理由となる背景やいくつかの要因を説明していく本。著者は予備校の先生ということもあって、高校日本史の知識があやふやなおれでも無理なく手軽に読める内容だった。
中経出版の『東大のディープな~』シリーズがあって、大学受験の論述問題を解説したものがあるが、それと似た感じで面白く読めた。
あとは印象に残った部分のメモ。まず明治憲法における天皇は、わりと天皇中心で全てが進んでいくというイメージがあるが、「日本の国家レヴェルのあらゆる決定は天皇の名でなされるものの、現実の政治運営の場面では、諸国家機関が実質的な決定権をそれぞれの役割に応じて担っている」(p.63)というのが、あまり分かっていなかった。p.169にも、明治憲法体制下には2つの天皇像があると書かれており、1つは「『万世一系』で『神聖』なることをひたすら絶対視していく傾向の天皇像」であり、もう1つは「自己の意思を政治的決定の場に極力もちださず、天皇のもとに設置されたさまざまな国家機関の決定にしたがうことを原則とし、強い不満や重大な危惧を感じても最終的には沈黙する天皇像」ということらしい。他にも明治憲法に関しては「政党内閣の成立を容認する規定など一言もありません」(p.75)ということだから、そんな中で政党が成立したこと自体がすごいことなんじゃないかとすら思った。そして、せっかく力を持ったのに、当時の経済状況や政党内部の腐敗もあって、国民は「テロ首謀者の主張に共感し、軍部の行動に熱い期待をよせるようになっていきます」(p.95)という、今ではあり得ないと思ってしまう極端な状況も自然と起こった、ということが分かった。
こういう感じで、当時に生きた人々の感覚、というものを理解することが大事なのではないかと思う。もう1つ、例えば1930年代の「感覚」として、「近代を生みだしたヨーロッパの放つ魅力は、なお強烈でした。そこで新たな実験が続々はじまったのです。しかも、そうした実験はことごとく成功しているかのようにみえていました。一九三〇年代は、一党独裁と計画経済こそが人類の到達すべき理想の姿だ、という感覚が世界をおおった一時期です。」(p.98)というのがあったらしいが、こういう「感覚」を理解することなくして歴史は見れないのではないかと思った。(21/03/12)
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