稲垣良典のレビュー一覧

  • カトリック入門 ──日本文化からのアプローチ

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    カトリック入門であってキリスト教入門ではないので、キリスト教や聖書について既にある程度知っている人向けに書かれているのは注意が必要です。
    難しい部分も多かったですが、プロテスタントの教会にある程度親しんでいる者として、処女マリア崇拝や教会制度についての説明を特に興味深く読みました。

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    2025年04月02日
  • 神とは何か 哲学としてのキリスト教

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    ネタバレ

    「神とは何か」と問うことは「自己とは何か」という問いと似ている。このような知恵の領域を神秘と置き、神秘を求める姿勢の必要性から哲学的にキリスト教について語っている。自己認識をする試みは最終的にきわめて形而上学的探究であり、これらを考えていく上で「神について」という問いに行き着くのだろう。内省を行うことは善き人間を目指すことに繋がると思うが、そこから人間について考えると、表現的に点が全体になるということなのだろうか。知恵を求める姿勢の大事さをメッセージとして受け取れる。書籍後半は知識が無いと難しい。

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    2024年07月21日
  • 神とは何か 哲学としてのキリスト教

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    著者はカトリックの司祭でトマス・アクイナス研究の第一人者である。本書では現代日本において、中世哲学を学ぶ意義について語っているように感じた。一般向けの新書としてこういう本が出たということ自体が興味深い。個人的にはかなりの知的刺激を受けた。特にカントやデカルトへの批判は共感するものがあった。ネットにあるいくつかの感想を見ると、”神の存在証明をする本”という勘違いをして、憤慨されているキリスト教嫌いな読者が多いようで、そこがとても残念。

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    2019年08月17日
  • 神とは何か 哲学としてのキリスト教

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    某所読書会課題図書.題名の特異さと解明のアプローチに興味があり、内容の難しさを克服する意味で頭が冴えている朝に取り組んだ.気になった語句を列挙する.知的視力、知識と知恵、真理、無神論(排除論、無用論)、科学主義的信仰、閑暇、観想、根元的経験主義、観念の道、物心二元論、無からの創造、神に固有の業(創造と救済)、受肉の神秘、観念的信仰・現実的信仰、謙遜と従順、自己認識、などなど.結論としては、次の語句が心に触れた."「神」探求の最終段階は「人となった神」キリストを学ぶこと"

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    2019年04月24日
  • カトリック入門 ──日本文化からのアプローチ

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    日本的霊性とカトリシズムの根源的一致を試みている点と
    誤解されがちなマリア崇敬や「教会以外に救いなし」「教皇の無誤謬」についても触れられている。

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    2018年07月02日
  • カトリック入門 ──日本文化からのアプローチ

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    迫ろうとしているアプローチに共感が持てた。なぜ日本ではカトリックの思想が受け入れられなかったのか?それと対比で語られるカトリックの思想の逆説的在り方がそうくるか?って感じ。最初に、信じることで見える真実がある。とおいてくれたのが助かった。日本の発想は、ここに向こうから湧いてくる。これは世界的にいって、あまり例がない発想。

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    2020年01月27日
  • 神とは何か 哲学としてのキリスト教

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    トマス研究の泰斗として知られる著者が、「神とは何か」という問題について、「哲学を素地として誰にでも解る平易な言葉で」語ることを試みた本です。

    こうしたもくろみにのっとって書かれた本なので、著者は随所で「神とは何か」という問いそのものに意味を見いだしがたいと素朴に考える読者に対する注釈を交えつつ、なぜ「神とは何か」と問うべきなのかを説明しています。そうした著者の姿勢には好感をもちますが、けっきょくのところそのような疑問をいだく読者を説得することに成功しているかといえば、疑問符をつけざるをえないように感じます。

    著者はまず、デカルトにはじまる近代以降の哲学が、経験と理性にもとづく「知識」を求め

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    2019年12月07日
  • カトリック入門 ──日本文化からのアプローチ

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    表題に惹かれて衝動買い。著者はトマス・アクイナス研究の第一人者でもあるカトリックの神父。表題は「入門」となっているが、所々に出てくる”業界用語”の説明が不十分だったりで、入門の体をなしていない。それゆえか、ネット上でも内容を誤解しているとしか思えない感想が多々見られるのは残念である。個人的には聖母崇敬や教会の秘蹟性の説明などに学ぶところが多かった。

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    2019年09月11日