稲垣良典のレビュー一覧

  • 神とは何か 哲学としてのキリスト教
    著者はカトリックの司祭でトマス・アクイナス研究の第一人者である。本書では現代日本において、中世哲学を学ぶ意義について語っているように感じた。一般向けの新書としてこういう本が出たということ自体が興味深い。個人的にはかなりの知的刺激を受けた。特にカントやデカルトへの批判は共感するものがあった。ネットにあ...続きを読む
  • 神とは何か 哲学としてのキリスト教
    某所読書会課題図書.題名の特異さと解明のアプローチに興味があり、内容の難しさを克服する意味で頭が冴えている朝に取り組んだ.気になった語句を列挙する.知的視力、知識と知恵、真理、無神論(排除論、無用論)、科学主義的信仰、閑暇、観想、根元的経験主義、観念の道、物心二元論、無からの創造、神に固有の業(創造...続きを読む
  • カトリック入門 ──日本文化からのアプローチ
    日本的霊性とカトリシズムの根源的一致を試みている点と
    誤解されがちなマリア崇敬や「教会以外に救いなし」「教皇の無誤謬」についても触れられている。
  • カトリック入門 ──日本文化からのアプローチ
    迫ろうとしているアプローチに共感が持てた。なぜ日本ではカトリックの思想が受け入れられなかったのか?それと対比で語られるカトリックの思想の逆説的在り方がそうくるか?って感じ。最初に、信じることで見える真実がある。とおいてくれたのが助かった。日本の発想は、ここに向こうから湧いてくる。これは世界的にいって...続きを読む
  • 神とは何か 哲学としてのキリスト教
    トマス研究の泰斗として知られる著者が、「神とは何か」という問題について、「哲学を素地として誰にでも解る平易な言葉で」語ることを試みた本です。

    こうしたもくろみにのっとって書かれた本なので、著者は随所で「神とは何か」という問いそのものに意味を見いだしがたいと素朴に考える読者に対する注釈を交えつつ、な...続きを読む
  • カトリック入門 ──日本文化からのアプローチ
    表題に惹かれて衝動買い。著者はトマス・アクイナス研究の第一人者でもあるカトリックの神父。表題は「入門」となっているが、所々に出てくる”業界用語”の説明が不十分だったりで、入門の体をなしていない。それゆえか、ネット上でも内容を誤解しているとしか思えない感想が多々見られるのは残念である。個人的には聖母崇...続きを読む