あらすじ
なぜカトリックは日本では受け入れられてこなかったか。それは日本文化の中核にある宗教性・霊性ゆえである。鈴木大拙や西田幾多郎は、神は世界ないし自己に内在することを徹底的に肯定するのが日本的霊性だとする。だが、こうした立場からも実はカトリシズム理解は可能だし、日本的知性が超越的なものに新たな見方を加え、より豊かにする可能性もある。超自然、創造、信仰と理性の問題などを日本的文脈から説明。中世哲学・カトリシズムの碩学による、待望のキリスト教入門。
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Posted by ブクログ
カトリック入門であってキリスト教入門ではないので、キリスト教や聖書について既にある程度知っている人向けに書かれているのは注意が必要です。
難しい部分も多かったですが、プロテスタントの教会にある程度親しんでいる者として、処女マリア崇拝や教会制度についての説明を特に興味深く読みました。
Posted by ブクログ
日本的霊性とカトリシズムの根源的一致を試みている点と
誤解されがちなマリア崇敬や「教会以外に救いなし」「教皇の無誤謬」についても触れられている。
Posted by ブクログ
迫ろうとしているアプローチに共感が持てた。なぜ日本ではカトリックの思想が受け入れられなかったのか?それと対比で語られるカトリックの思想の逆説的在り方がそうくるか?って感じ。最初に、信じることで見える真実がある。とおいてくれたのが助かった。日本の発想は、ここに向こうから湧いてくる。これは世界的にいって、あまり例がない発想。