伊藤貴麿のレビュー一覧

  • 西遊記 上

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    グーテンベルクの活版印刷が発明された15世紀頃に中国の作家、呉承恩が西遊記を出版した。紙の本の文化が始まった瞬間にこんな凄い名作が出来るなんて凄い。

    呉承恩(ゴショウオン) 1500-1582中国の明代の作家.字は汝忠,号は射陽といった.江蘇省淮安の出身.少年のころから秀才の誉れは高かったが,文官試験にはなかなか通らず,官吏になったのは, 60歳を過ぎてからであった. 6年ほどで職を退いて郷里に帰り,詩と酒を友にして余生を送ったという.  


    伊藤貴麿(イトウ・タカマロ) 1893-1967神戸生まれ. 1920年,早稲田大学英文科卒.浜田広介らとともに童心主義作家の時代に活躍した.中国文学を子ども向きに翻案し,著書には,『西遊記』のほか,『錦の中の仙女』などがある

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    2025年02月28日
  • 西遊記 下

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     妖魔との戦いで足止めされるのもあってか、まる14年かけてようやく天竺へ到着。悟空ばかり活躍していたが、沙和尚もちゃんと並みの人間に比べると強かったのね。八戒みたいにもうちょっとアクが強くても良かったのに。戦いの最中に妖魔が「ちょっとお腹が空いたんで、朝ごはん食べてくる」って感じで、一時休戦するのが笑える。しかし、菩薩たちは乗り物のケモノに逃げられすぎでは?みんな和尚にされた話が特に面白かった。
     楽しい旅だった。読んで良かった。

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    2022年06月19日
  • 西遊記 中

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     古典は間違いないとはこういうことか。大筋は旅の道中に妖魔に出くわし、撃退していくという単純なストーリーの繰り返しにも関わらず、こんなに面白いのはなぜなのか。
     三蔵は悟空がこんなに毎回頑張ってるんだから信じてあげて、と思ってしまう。毎回パターン化しているのに八戒の言葉にすぐ惑わされるし、師匠ならしっかりしてくれ。笑 沙和尚だけ影が薄いのが気になる上、紅孩児や独角兕、特に八戒のイメージが昔読んだマンガ『最遊記』の設定に引っ張られてやや混乱する。

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    2022年06月05日
  • 西遊記 下

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    物語自体はやっぱり面白い!!  決して完璧な存在とは言い難い4人の主人公の姿に何とも言えない愛情のようなものを感じました。  ホンモノの三蔵法師がこの物語に描かれているような軟弱 & 優柔不断 & 世話の焼ける人物だったのかどうかは甚だ疑問だとは思うけれど、逆に言えば現代の世界史の教科書にも名前が載るような偉人が、とっても親しみやすい人物になっているのも魅力だと感じました。

    彼らの道中に立ちふさがる妖怪たちは言ってみれば「仏教の教えを知らない野蛮で原始的で動物的」な人間のことだったのかもしれないし、そうであったならば、どんな宗教にありがちな「未開な人たちを感化する」というシナリオ作りにはちょっぴり「ブルータスよ、お前もか!」的な印象を持たないでもなかったけれど、仏教と道教が入り混じっているあたりに、ある種の救いを感じ一神教の筋運びよりはKiKi 個人としては抵抗少なく読むことができました。

    (全文はブログにて)

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    2011年09月23日
  • 西遊記 中

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    物語自体はやっぱり面白い!!  決して完璧な存在とは言い難い4人の主人公の姿に何とも言えない愛情のようなものを感じました。  ホンモノの三蔵法師がこの物語に描かれているような軟弱 & 優柔不断 & 世話の焼ける人物だったのかどうかは甚だ疑問だとは思うけれど、逆に言えば現代の世界史の教科書にも名前が載るような偉人が、とっても親しみやすい人物になっているのも魅力だと感じました。

    彼らの道中に立ちふさがる妖怪たちは言ってみれば「仏教の教えを知らない野蛮で原始的で動物的」な人間のことだったのかもしれないし、そうであったならば、どんな宗教にありがちな「未開な人たちを感化する」というシナリオ作りにはちょっぴり「ブルータスよ、お前もか!」的な印象を持たないでもなかったけれど、仏教と道教が入り混じっているあたりに、ある種の救いを感じ一神教の筋運びよりはKiKi 個人としては抵抗少なく読むことができました。

    (全文はブログにて)

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    2011年09月23日
  • 西遊記 上

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    物語自体はやっぱり面白い!!  決して完璧な存在とは言い難い4人の主人公の姿に何とも言えない愛情のようなものを感じました。  ホンモノの三蔵法師がこの物語に描かれているような軟弱 & 優柔不断 & 世話の焼ける人物だったのかどうかは甚だ疑問だとは思うけれど、逆に言えば現代の世界史の教科書にも名前が載るような偉人が、とっても親しみやすい人物になっているのも魅力だと感じました。

    彼らの道中に立ちふさがる妖怪たちは言ってみれば「仏教の教えを知らない野蛮で原始的で動物的」な人間のことだったのかもしれないし、そうであったならば、どんな宗教にありがちな「未開な人たちを感化する」というシナリオ作りにはちょっぴり「ブルータスよ、お前もか!」的な印象を持たないでもなかったけれど、仏教と道教が入り混じっているあたりに、ある種の救いを感じ一神教の筋運びよりはKiKi 個人としては抵抗少なく読むことができました。

    (全文はブログにて)

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    2011年09月23日
  • 西遊記 上

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    ネタバレ

    西遊記は奥が深そうなので、映画を見た子供なら、最初にこの本をお勧めします。
    大人なら、長い文庫でもよいと思います。
    自分は、もっと短い、子供用の本を読んだことがあります。
    どれでも、興味がもてれば入り口としてはよいのではないでしょうか。

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    2011年09月22日
  • 西遊記 下

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    岩波少年文庫版の西遊記 全3巻を読み終えた。
    下巻は個人的にいちばん好きな巻だった。

    困難に立ち向かうのにもそれまでと違ってとんちが効いているのが良い。
    とくに「烏金丹」は思わずニヤけてしまった。

    ゴールの西天は清廉で厳かな様子が浮かんでくるようだった。

    正直、上巻を読んだときは「好きじゃないかも」と思っていて、「読み始めたからには読み終えてやる」という意地もあったのだが、これは私も乗り越えたかいがあった。

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    2026年09月18日
  • 西遊記 中

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    文体に慣れたのか上巻よりスラスラと読めた。

    上巻では孫悟空の傍若無人ぶりに面食らったが、いつの間にかすっかり改心していて、その姿勢につい応援してしまうほど。
    反対に三蔵法師の情けなさや猪八戒のぐうたらぶりにイラッとしてしまう(笑)

    下巻では無事西天に辿り着けるのか、結末が楽しみ。

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    2026年08月20日
  • 西遊記 下

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    幼少期に絵本やアニメなどで触れたことがある西遊記。そういえばちゃんと読んだことってなかったかもな、と思ったので読んでみることに。とはいえ編訳で、実際はもっと膨大でありかつ長い歴史の上で紛失・加筆された部分もあるそう。編訳によって筋は理解でき、楽しく読むことができた。かつて絵本で読んだときは孫悟空と三蔵法師との出会いの場面からはじまるケースが多かったので、悟空が罰を受けて下界の山に閉じ込められた以前のことを初めて知った。結構というか、めっちゃくちゃヤンチャな悪ガキだった。力(物理)や神通力の威力も並外れているせいで天帝すら持て余していた。もはやお前が悪役だろ。罰受けても何も言えないだろ…(そこでも立派に反抗するし結局勝つのが悟空であるが)見かねた釈迦如来が掌の上で悟空に一杯食わせる所はよかったと思う反面やっぱり畏れ多い。三蔵法師の生い立ちも初めて知った。中々にパンチのある生い立ち(両親のほうがひどい目にあっている)とはいえ性格やその他いろいろが優れていたのか、大唐から天竺という遥か彼方の国まで経典を得るための使命を受ける。読み進めているとかなりパターン分けできるなあというか、型が定まっている気がした。まず三蔵法師が妖怪に襲われる・攫われる(エンカ率異常すぎる。徳の高い僧の肉はおいしいらしいと専らの噂だが、これも天界の企てによるもの)その妖怪たちの罠も、偽物の寺や観(僧に対する道士の修行場)を作り出し、三蔵法師一行に斎(食事・寝床)を与え眠っているうちに食っちゃおうぜ!!のパターンをよく見た気がする。逆に悟空が喧嘩を吹っかけたり、悟空と猪八戒の(しょうもない)力比べや騙しあいに巻き込まれる不憫な妖怪…という話もあった。章の名前を控えるのを忘れてしまったのだが、西梁女人国でのエピソードが他の妖怪たちとバッチバチに戦いあうのと趣向が異なっていて鮮烈に覚えている。怖すぎでは???あと南極老人の鹿と戦う話も。なにかと妖怪の正体がかつて逃げ出した仏の霊獣たちというのも多かった気がする。悟空が自身の毛を変じてもう何匹かの自分に化かしたり敵妖怪に化けて潜入したりしていたが、あまりにもぶちぶちと毛を抜くものだからえ…禿げないよね??と若干心配になった。それについて悟空が言及していて、どうやら「わが身上には、八万四千本の毛があり、一をもって十に変じ、十をもって百と化し、百千万億にも化することができるのは、みな身外身の法であります。」とのこと。便利なことだ。千手観音の一つの手で25個(確か)の世界を担っていて、それが集まって千(の世界を持つ)手を表すことを思い出した。あと敵側の妖怪に国から妃を攫って自分の嫁として住まわせるという話がいくつか(西遊記に限らず割とどこでも見る話)あるのだが、その妖怪たちが一貫して攫ってきた妃のことをちゃんと愛しているし信用しているのが意外というか単純というか警戒心薄すぎるというか…。旅の当初は三、四年の道程と思われていたのが約十四年かかってしまった。行きの途中で散々な目にあっているのでこれもしかして帰りも徒歩??きつくない???と思っていたら全然そういうことではなかった。よかった。

    え、それでいいの??ほんとに??という終わり方が結構あるが面白く読めた。この長編が長い時間を経て変形されてるとはいえ、残っているという事実。面白くないとは言わせないのがすごいと思う。納得の面白さでした。一つ疑問なのが孫悟空、猪八戒、沙悟浄の三人が共通して醜い外見をしている。悟空は猿、猪八戒は大男で豚や猪のような見た目をしている絵本やアニメを見かけるが、沙悟浄に関しては黒い肌としか書かれてなく、河童の見た目をしている作品を見ると河童はどこからきているのだろうと思ってしまった。川にいた妖怪だから?それで言ってしまえば八戒も水に強い。うーん。

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    2026年02月27日
  • 西遊記 中

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    「なあに、おれからみれば、この青天井が屋根で、日月が窓で、四山五岳が梁や柱でよ、「天地やと一堂よごとし」だよ」

    三蔵と一緒に旅をすることで、孫悟空は礼節や正義感を学んでいく。師父を本当の師匠と崇め、西天まで送り届けることが自分の使命だと感じている。
    2回目の破門にもあうが、結局恋慕して戻っていく様子も、人間の心になってきているように感じた。
    途中ダレることもあったけど、総じて楽しく読めました。

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    2020年03月10日
  • 西遊記 上

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    ネタバレ

    道は遠しといえども、ついにはゆきつく日があります。

    昔から『たとえ泰山は運べても、凡夫は浮かばせがたい』といってるじゃないか。師父はどうきても、他国を艱難辛苦して経めぐらなかければならないのだ。われわれの役目は、ただとちゅうを保護してさしあげるだけだ。もしも師父のかわりになって、われわれが西天へとんでいったって、如来さまは経をさずけてくださりはしない。というのは、つまり『たやすく得たものは、とかくなおざりにしやすい』というわけだからね。

    「道をいそいでるときに、どうしてからだなどを洗うのだ。」
    「おれは水簾洞へ帰ってきてから、だいぶ日もたったので、からだに妖気が立ちこめている。師父らきれいずきだから、きらわれるとこまるので…。」
    これをきいて八戒は、はじめて行者の美しいまごころを知ったのだった。

    西遊記は師弟旅。破天荒かつ規格外な孫悟空、人間世界での常識はまったく通じず、己の心に素直な行動。すぐカッとなりケンカっはやいが、三蔵法師と西方への旅をすることで、人道をわきまえ、成長していっている。はっきり言うと三蔵法師はなんのとりえもなさそうだけど、いつのまにか師匠になっている。人間社会もこうかもしれない。人と人が一緒に行動するきっかけはマチマチだけど、共に動くなかで友情だったり恋慕だったり、いろんな感情が揺れ動く。自分のことを自分以上に知ってくれる人を師と仰ぐ。

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    2020年03月04日
  • 西遊記 下

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    堺正章の西遊記は小さい頃、楽しんだが本格的に読んだのは初めて。面白くないことはない。が、話の内容は繰り返しが多いように感じられ、長過ぎる。これでも子供向きに短くなっているらしいが長い。
    孫悟空は暴れん坊であったが、かなり早い段階で三蔵法師への忠節を誓い、思っていた以上に真面目に働いていた。むしろダメなのは三蔵法師と猪八戒。全く学習せず、何度もピンチに陥り悟空に救われるパターン。辟易したが、悟空の忠誠心に免じて星3つにしました

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    2020年08月05日