冬夏アキハルのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
以前のような在り方であっても、今の関係性ならば決して有り得ない感情を向けるギノフォードの姿は違和感しか無い
だからイアナは眼の前のギノフォードが何を考えているかを再考する。それはギノフォードという存在がどのような願いの下に生み出されたかを再確認する工程となるね
ギノフォードとは佐藤コノハの理想を詰め込んだコノハを愛する存在。だから偽物のコノハを前に心を惑わせないのは納得できるとして、コノハが行方不明の状態でイアナにまで優しい感情を向ける理由が見えてこない
それだけに今のギノフォードがイアナを少し信頼する理由の一端が描かれたのは良かったな
ギノフォードはコノハを愛し、コノハに害あるイアナを憎む。けれど、その関係の中に居ないヤトリがイアナを信頼していると知れたなら、連鎖的にイアナを信じる余地が生まれる
そうすればギノフォードが今のイアナに告げられなかった想いも明かせる
結局、ギノフォードは変わったように見えて、コノハを一番大事に想うという佐藤コノハが最も大切にした部分が変わらなかったのは良かったね。それは少し寂しい事だけど…
てか、ギノフォードの心に憎しみの魔法が掛けられてたのか…。『血の降誕祭』以降のギノフォードって人が変わったかのように思えていたけど、本当に人が変わる状態にあったという事か。これ、ウーニウェルスムの思惑が益々気になるね
78話近辺で描かれたようにウーニウェルスムは絶対的な存在。逆らう事すら許されない。これにシュヴァルツが従うは当然として、幾人かはそれに反発や疑問を覚え始めているようで
アクアが疑念を抱くようにウーニウェルスムの考え方は謎。けれど、もしアクアが見出した”嫉妬”の感情が正解であるならば、ウーニウェルスムの正体は結構意外なものとなるのかもしれないね…
ギノフォードは横槍によって失っていた本来の在り方を取り戻した。次はソルの番となりますか
ソルって本来の黒歴史ではコノハを一番に想う存在であり、イアナに懸想するなんて間違った情景。彼の本来は別にある
それだけに前巻、多数の面前でイアナとの関係を公言したのが驚きだったのだけど、今巻の行動もその路線に則したものと言えそうだ
ギノフォードと違い彼は本来の在り方を崩した。己の感情を優先した
それは信じられる者が少ないイアナにとって、とても有難い選択
けど、ソルがこうして黒歴史から外れてしまった事はイアナにとって結構なネックとなりそうな虞もあるのだけど……
こうなってくると次に気になるのはヨミの選択か。彼は本来の黒歴史ではイアナの死によって早々に退場せざるを得なかった人物。こうして生きているだけでも本来の在り方から外れている
でも、イアナにとってこの外れた状態のヨミが長い間、傍に居たのだから今の在り方が本来の在り方であるように感じられてしまうし、読者的にもあのヨミが慣れ親しんだヨミだった
それだけにラストの展開は本当に驚かされましたよ……
ヤマト隊長が何を言ったとしても、ヨミならイアナの為に巡らした策略か何かでこのような展開になっただけで本当の意味で裏切るなんて有り得ないと思っていたから…
彼が何を考えてこのような選択をしたかは不明なまま。ただし、ここに黒歴史やウーニウェルスムが関わっているのは確実
この絶対的存在に対してイアナは何処まで抗えるのだろうか……? -
Posted by ブクログ
教皇の前に引き出された事でイアナはどのように窮地を脱するのかと思いきや、意外と普通に拘束されてしまったような
それよりも意外な展開となったのはメノアの再登場か
メノアってイアナの貴重な友人枠として登場した筈なのに、イアナ自身に騒動が多すぎて普通の交友関係を築けず更には血の降誕祭でとんでもない事態になってしまったものだから登場機会すらあまり得られなかった
それだけにイアナの味方が少ない状況にて、自分の目で見定める事を信条とする彼女が登場してくれたのは有り難いね
ただし、イアナが捕らえれてしまった以上はメノアの登場一つでどうにか出来る状況じゃない。メノアの他にも陰ながらフォローしようとする者は居るけれど、処刑場のシーンに象徴されるようにイアナは己の身一つで困難に立ち向かわなければならない
でも振り返って見えればイアナはいつだって独りで悪意全てと戦い己こそ真の悪女だと証明してきたわけで。冤罪を証明した上で正当な罪で己を裁けと豪語するシーンの迫力は凄いね。彼女を断罪する場が彼女を崇め奉るシーンへと変じたかのよう
猶予が生まれ始まるのはイアナへの糾弾を不当と証明する為の旅ですか。時には罪が有ると自ら騙って来たイアナの姿を思うと少し意外性の有る展開だし、これによって以前のようにギルフォード達と一緒に行動するようになるのも意外性が有る
ただ、ギノフォードの言動に代表されるようにあの頃と今とではイアナ達の関係は大きく変わってしまった
だからコノハに危機が起きたとしても、あの頃と同じような協力関係も築けない。イアナが事態打開の鍵を握っていたとしてもギノフォードは従ってくれない
それにしても女性の服のみを頂く魚型の魔物って何…?しかもそれなりの防御力のせいで普通の攻撃が通らないって本当に何なの……?
お色気漫画から飛び出してきたかのようなあんまりな魔物の出現に拠って露わになったのはイアナとソルの特別な関係か
これまでのイアナとソルの問答って基本的に人目の無い場所にて行われる事が多かった事を思うと、あのように白日の下に晒されれば影響力が強い事は当然
であるからには最もイアナに執着するヨミが影響されないわけがなくて
悪女演技により彼を制御できなかった、というより制御される事を拒む程にヨミの想いは深くなっていると感じらるシーンでしたよ…
ソルはイアナとの関係を人々に明かした。ヨミはイアナとの関係を独占しようとした。そんな渦中でギノフォードに妙な変化が
佐藤コノハにとってはあれこそ妄想したギノフォードの姿。だけれどイアナにとっては異なる筈で
望みを体現した姿を否定するイアナはあの妙なギノフォードに何を見て苛立ったのだろうか? -
Posted by ブクログ
イアナはシャノウとの事案を覚えていなかったのか。シャノウ的にはそれでも構わないって感じかもしれないけど、まさか結婚まで言及するとは⋯
おまけにイアナの無実を証明するために行動し始めるだなんて。彼はここで一旦離脱となるけど、後々に彼の存在は大きく響いてきそうに思えるよ
日食の危機は去った状況、コノハ達と合流する前に別イベントが始まった感じですか
同じ暗殺者出身でありながら袂を分かった事により、微妙な距離感のソルとオーグニース。互いの境遇に思う処は多いのだろうけど、腰を据えて話す時間も無いから意見の相違は続いてしまう
それだけに地下へと共に落ちてしまった状況は2人に会話の機会を齎すものとなるね。…そこに挟まれるイアナがBL的な空気を醸す2人に興奮するやべぇ奴になってるのはどう受け止めればいいか判らないんだけどさ(笑)
また、受け止め方が難しいのはオーグニースとイアナの距離も縮まった点か
元々親しい間柄というわけではなかったけれど、ソルという共通の知人を前にしながらソルに話せない御霊結晶という共通項が別に出来た事で特殊な繋がりが生まれているね
その上でオーグニースを魅了するかのような悪女の顔を披露されれば、オーグニースの中でイアナへの印象は様変わりするわけで
オーグニースの雰囲気が変われば連鎖反応のように素振りが変わり始めるのがソルだね
何さらっと眠り薬塗ろうとしてるの…怖……
ただ、それ以上に恐れを感じざるを得なかったのはオロチの変貌か
これまで味方の顔をしていた人間が凶悪性をひけらかす。それは衝撃的であるからこそ対処が難しい
だからオーグニースとソルがした事は間違いではないんだろうけど、その中でソルが見せた表情の意味は……
彼に対してイアナは接し方を間違えていない筈。だというのにその接し方こそがソルを混迷に落としているような気がするよ…
前々から怪しい雰囲気を纏っていた教皇。やはり彼は黒幕的な存在だったりするんだろうか?だとしたら彼の前に突き出される状況は限りなくヤバい気がするが…… -
Posted by ブクログ
アルビドゥスでの日食回避イベント、手筈が整った上で向かったのだから問題など起こらないだろうと思いきや、またもやイアナの行動によって歴史が変わっていたというのは頭の痛い問題
この点に関しては普段通りにイアナが悪女ムーブをする事によって対処できているけど、自分で撒いた種を自分で回収しなければならない状況が続くのは負担が重いよなぁ…。今回も結局投獄されてしまうわけだし
イアナは変態仮面になる事で多少の力は身に付けたけど、自分を守る力は持たないから誰かの助けが必要になる。ただし、彼女は自分が生み出した世界の面倒を見る側のつもりだから容易に助けを求められない
その傾向が顕著に出てしまったのが牢屋での一連のシーンか
自分が助かる算段も何もない状況で見ず知らずの隣人の苦しみを軽減する為に身代わりになるなんて賢い選択とは決して言えない
幸運にもヤトリが居た事で解決に至るのは彼女の人徳の為せる業とも思えるけど、危うい遣り方だよなぁ……
てか、ヤトリはどうして投獄されてたの?11巻では普通に別れていたよね?何があってあんな目に……?
仲間が居たとしても頼れないイアナは次なる単独行動へ。これまたコノハを過酷な目に遭わせない為という動機なのだから彼女も苦労性
ただ、今回はシャノウが傍に居たから多少は孤独感が軽減されていたかな?アクスタだけど
偽シャノウやウェントスを加えた一行は厨二病心溢れる死のチェスゲームへ。何というか、そんな題目を聞いた時点でちょい笑えてくるから困る
でも巻き込まれた方にとっては命懸けである事は変わりない。ここで正義感を備えた本物のシャノウの魅力が困難な状況を切り開く展開は良いね。アクスタに納められたとしても彼の本質は全く失われていない。そう感じられたよ
シャノウが無力の立場でも持ち合わせた本質によって事態を打開したなら、イアナとて同様の振る舞いが求められる
悪女として憎しみを集めつつ敵の攻撃を自分に向ける。そこに最大の罠を張る
傀儡術の使い手に対するイアナの遣り口はとても彼女らしいもの
でも、彼女が無力であり他者の助けを必要とする点は変わらなくて
そんなタイミングで体を取り戻したシャノウが助けに来る展開は最高でしたよ!
誰をも助けたいのに助けられない。そんな苦悩に沈んでいたイアナに助かった人間が居ると教えて、更にはイアナを助け続けるとも宣言してくれた。シャノウは今のイアナにとって欠けてはならない存在だね
だからってあのラストは大丈夫なの……?「事案」って書かれてるけど本当にその通り過ぎるよ?これ、ヨミやヤトリにバレたらかなりの問題になるんじゃなかろうか…
それにしても、気になるのはコノハの変節。血の降誕祭後の反応が少し重いというかこれまでの彼女らしからぬ様子が度々見られたけど、今巻はその傾向が顕著に
ギノフォードに反発しオルマガに敵意を向け、終盤にはイアナが逃げる隙を作り出している
彼女ってそもそも佐藤コノハの理想を詰め込んだ存在である為か悪女イアナを疑う心を持たず信頼しきっている。それがどうにも血の降誕祭以降も続いている為に、イアナを悪女と罵る世界と軋轢が生まれているような…
下手をするとイアナを否定する世界を否定する、なんて大悪行為に身を染めかねない危うさを予感させますよ…… -
Posted by ブクログ
魔王の如き存在となったイアナと闇の世界で暗躍するシュヴァルツが結びついたなら当然のように発生するのはシュヴァルツのお宅訪問か
前々から気になる存在だったシュヴァルツの首魁が現れたけど、異形も異形のよく判らない存在だった…
ウェントスを初めとしたシュヴァルツは普通に人間だったものだから主も人間かと思いきや、あれは一体どういう存在なんだ……?
後々の表現を見ると魂とかに近い存在なの?あと、どうしてテラは何の説明もなく死んでたの…?
黒歴史の概要を知っている点含め、よく判らない存在が更に判らない存在になったように感じられるよ……
経済特区カトレアで行われるのはコノハ第二の仲間となるウィカノの勧誘。けれど商人に対し何の伝手も持たないイアナに出来る事は少なく
イアナの影響範囲に限りがあるのは前々からの話だけど、今回のようにヨミに助けられる様子を見ると、イアナは人に頼りっぱなしという印象が強まるね
ヤトリの時は怪我やら利害の一致やらで同行を許す形となったけど、ヨミがイアナに助力するのは愛情ゆえ
でも、ヨミがイアナにいつまでも懸想し続けるなんて物語に反するわけで。また、無条件でイアナを守ろうとするヨミの姿勢が正しいとも言い切れず
これまでは悪女イアナの手足として深く考えず彼女に追従してきた。それがそろそろ潮時に近付いているのだろうか…
ただ、そうは言ってもイアナ一人に出来る事なんて高が知れているわけで
オークション会場に入り込んだ少女を助けるまでは良かった。でも、その後の対応を何も考えてないから酷い状況に陥ってしまう
だとしてもオークションに出品物として引き出される彼女の姿はあまりにお粗末だけど(笑)
そりゃ変態仮面を疑ってあの場に来たギノフォードだって闇の笑みを浮かべるよ(笑)
ここでもイアナの無力は発揮されてしまったね。ギノフォードに競り落とされないように自分の価値を高めようとしたのに、ギノフォードは資金流用なんて無茶をする形で変態仮面を競り落とそうとした
イアナは自分を狙う者の本気を侮っている。そもそも悪女として振る舞えないあの状況でイアナに出来る事なんて有る筈がなくて
だからこそ、再びヨミに助けられる羽目になってしまうわけだ。将来はどうあれ今のイアナにヨミはやはり必要な人間のようで
それでも43億って何って思うけども。開始値は10万だよね?それがどうして43億まで競り上がってるのさ……
イアナは解放されて、ウィカノの助けも得られる算段となって
そうして一件落着かな?と思った段階で驚きの存在が……!!
異世界でアクスタって何だよとか何でシャノウのアクスタが存在するのとかアクスタが喋るとか何なのとか突っ込みどころが多過ぎる(笑)
アクスタと喋る構図はギャグとしか思えないのだけど、さておきシャノウが語るのは血の降誕祭以降誰も発してくれなかった言葉だね
イザーク殺害がイアナの仕業だという点は世界中の誰もが確信している部分で、精々がそれに何か理由があったのではないかと疑う程度
なのにシャノウは経緯を知らないままにイアナの無実を信じてくれるんだねぇ
これがもっと早い段階で届いた言葉ならイアナは感極まっていたかもしれないけど、今のイアナは黒歴史の為に人の死を許容してしまった人間で
孤独に沈もうとするイアナをそれでも許そうとするシャノウは本当に有り難い存在ですよ…。アクスタだけど
シャノウの言葉、イザークの言葉。それらは独りで世界を敵に回そうとするイアナの心にどう届いたのかな……? -
無料版購入済み
表紙の色合いや構図にそそられて拝読。最初の流れから突然子供時代の話がメインになり、やや物足りなかった。キスしてたけど、まだラブな感じではなさそう。
-
Posted by ブクログ
黒歴史世界を生み出してしまった佐藤コノハの罪、シュヴァルツ・レ・シュヴァリエの狙い。相反するそれはイアナを悩ませるもの
これまでは作者として世界の仕組みにより不幸になる者を減らそうと動いてきた。でもその動きこそが不幸を生み出してしまうと知った
自分の為すべき行動を定められない状況。普通なら何もかも諦めてしまうものだけど、その程度の矛盾で動けなくなるような人間でないからイアナはしぶとくここまで生き残ったわけで
ウェントスの思惑を越え改めて悪女としての振る舞いを取り戻したイアナ、やっぱりこの方が彼女らしさに溢れているね
ヤトリは去り、再びイアナは独りになった。そうして新たに彼女の手足として働くのはヨミになりますか。しばらく見ない間に黒さとわんこっぽさがより増したような
ヤトリはイアナの行動原理を幾らか明かせる相手だった。対してヨミは悪役として振る舞える相手
コノハの旅を遂行させつつ、裏でシュヴァルツの邪魔をするには最適なパートナー
と、ヨミが取り出した武器は随分と主張の強い呪具だね。一体何が始まったのかと…
ただ、その御蔭でシュヴァルツとある程度渡り合えたし、ソル達には一応正体がバレなかった
…良かったのだけど、またもや妙ちきりんな異名を付けられたし、コノハ達一行と同行することになったのは相当に不味い気がするのだけど!
それでも正体がイアナとバレるを良しとしないなら何としてでもバレを回避しなければならない
ソルの忠信を前にして彼女が語るのは悪女の悪女たる所以ですか。第一話に続く物語、そこではソルとギノフォードは何を体験し、イアナは何を諦めたんだろうね?
遂に言及された「魔王」なる存在、どうやらシュヴァルツの目的も「魔王」が絡んでいるようだけど、もしかしてコノハが物語通りに強化されないと倒せない相手だったりするんだろうか?
だとしたら、今も物語に反して生き続けるイアナの存在はそこにどう絡んでくるのだろうね