姫乃たまのレビュー一覧

  • 職業としての地下アイドル

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    元地下アイドル当事者が書いた本ということもあり、主観に拠った礼讃本か、あるいは裏事情を暴露したスキャンダラスな内容かと思っていた。
    しかし、実際はアンケートをベースにした資料となっている。筆者の視点も、地下アイドルだった自分を研究対象として俯瞰して観察しているような冷静さを感じる。
    自営業の人が読んでも参考になりそうな、ある意味でビジネス本としても読める内容。

    病んでいて周囲とのかかわりが持てない女の子と、下心で近寄るおじさんで成立しているシーンだという偏見があったのだが、浅はかだった。

    アイドルになりたい子は、テレビに出て有名になって経済的な成功も目指しているのだと思い込んでいたのだが、

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    2024年05月03日
  • 職業としての地下アイドル

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    ライブアイドルの現状を、アイドル側、お客側の両方から取材やさらには社会調査で明らかにしている。体験者のエッセーのようでいながら、実は多くの問題意識をベースにした客観的な社会学文化論研究であるといえるほど充実した分析をしている。とかくあるステレオタイプでみられがちなアイドルとその現場を現実に即して捉えなおせる良書。愛され方をよく知っている女子と、自己肯定感の高いファンたちという構図は納得できる。

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    2018年02月04日
  • 永遠なるものたち

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    「普通」からは少し外れた生き方をしてきた著者の、けれど浮足立たずに描かれる経験の数々。10代のころに読んでいたら憧れのお姉さんとして大ファンになっていたと思う。平易だけど、決して安易ではない文章に好感が持てる。

    p.149
    というのも、(これがもし常識だったら、どうしていままで誰も教えてくれなかったのか訊きたいのですが)、かけがえのない人というのは、ただ生きてくれているだけでよいのです。

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    2024年04月13日
  • 地下アイドルの法律相談【電子特典カラーイラスト付き】

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    自分の理解が間違っていないことの確認のために購入。読者層を考えて分かりやすくすることをメインにしているので、サラッと読める

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    2020年09月14日
  • 職業としての地下アイドル

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    地下アイドルが、自身の体験だけではなくアンケート結果などから地下アイドルとそれを取り巻く状況について解説した一冊。

    アンンケート結果などもあったが、予想よりも学術的で、地下アイドルについて今までよりも深く知ることができた。

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    2018年07月08日
  • 職業としての地下アイドル

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     現役「地下」アイドルが、自らの体験とアンケートに基づき、アイドルとファンたちのえがく諸相をあぶり出してくれる、現在の私にとって非常にタイムリーで、興味深い本だった。
     私は同じインディーズでも、どちらかというとシンガーソングライター(SSW)ないし、歌主体のシンガーのライブを楽しんでおり、たまにアイドル系の出演者も混じるブッキングライブに行くと、アイドルのファンらしい一群による、演奏中のかけ声(コール)やら動き(オタ芸)に激しい違和感を覚えると共に、いったいどういう世界なんだろうと興味も持った。
     最近大石さんとかいうアイドル系の人物が「タダでシンガーの写真を撮ろうとする」などと「SSWおじ

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    2018年06月28日
  • 職業としての地下アイドル

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    地下アイドルとしても活躍する姫乃たまさんが色眼鏡で見られやすい地下アイドル界隈の実態を調査したお話です。アイドル戦国時代に突入して多くのアイドルが登場しては消えていく中で、地下アイドルに焦点を絞り、真面目にフィールドワークをした本はあまりないと思うので貴重だと思います。少しだけ数字マジックに遊ばれてしまっているように感じる部分もありましたが、地下アイドル側、ファン側の視点から見ることができ良かったです。まだ地下アイドルと名前が付く前に現場に通ってた事を思い出しました。まだAKB48がなかった頃だったかな。

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    2018年04月20日
  • 職業としての地下アイドル

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    地下アイドルが書いた本ということで、少し偏見もありながら読み始めてみたのだが、文章力の巧みさと語彙の豊富さに驚き、はじめはゴーストライターが書いているのかと思ったほど。
    それもなるほど、多い時で20本もの連載を持っているということに納得。

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    2018年01月13日
  • 職業としての地下アイドル

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    地下アイドルでライター、というのにひかれて読んだ。
    アイドルライブはライブハウス側にとって収益が高いんですね。
    簡単なきっかけからアイドルの道に進めること、
    新人でもすぐにかなりの数のライブを行えるというのに驚いた。
    どんなアイドルにもファンがつくのも凄い。
    ファンの側の、受け止められる範囲の大きさ、柔軟さ、行動力の高さにも驚く。
    ライブという現場で、人が入れ替わっていく流れはあるだろうけれど
    そこにしかない時間、経験、双方が要求を満たしあえる関係というのが、
    ちゃんと現場の視点で分析されていて面白い。
    内部にいる当事者がちゃんと文章で伝える力を持っているのはありがたい。

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    2021年03月08日
  • 職業としての地下アイドル

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    職業としての地下アイドルを知ることが出来ました。

    なぜ、地下アイドルになったのか。
    なぜ、地下アイドルを応援するのか。

    知らない世界を知ることが出来たし、想像してたよりも悪くない素敵な世界かも知れない。

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    2020年07月25日
  • 職業としての地下アイドル

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    アイドル戦国時代は、有名になった彼女たちに追いつけ追い越せとばかり下克上を夢見る女の子やアイドルを運営してみたい人々が、次々に活動を始めたことから幕を開けた。誰でも地下といえどアイドルになれる時代。地上のアイドルに比べ、パフォーマンスは劣るものの、距離感の近さは独自の文化を咲かせている。地下アイドルの世界は、演じる人、観る人、双方に自分にも居場所があることを確認させてくれる。陰の部分もあるが陽のあたるところもある。今後どんな風に花開いていくのか。見守って行きたい。

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    2018年10月28日
  • 職業としての地下アイドル

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    自身が地下アイドルである、姫乃たまさんによる地下アイドルに対する解説本。

    筆者の文章力や分析力の高さが、所謂アイドルというイメージを遥かに超えていて、まさに本物のライターレベルだと思う。地下アイドルの裾野の豊かさを感じる。

    プロローグに、筆者が地下アイドルになった経緯の記載があり、この記載が一番臨場感にあふれていて生々しく面白い。


    この本に書かれているように、地下アイドルは、普通の女の子が、「なんとなくなる」ことが多い。なんとなく誘われてライブハウスのステージに何の気なしに立ってみたら、ファンが付き、声援が送られる。十代のアイデンティティが確立できていない不安な時期の、承認要求から、ど

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    2018年04月13日
  • 職業としての地下アイドル

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    地下アイドルである著者が、自身の経験とアイドルとオタクにとった大量のアンケートから論じる地下アイドルについての考察。

    基本的に宣伝文にあるような煽情的な内容はほとんどなく、
    アンケート結果の読み取りを中心にした極めて地道で誠実な内容。
    「アンケート結果が一般の人は~%で、アイドルは~%だから、アイドルは~です。」みたいな論じ方が多くて、
    そんなに単純に結論付けられるものなのかなって思う点も多々あったけど、
    著者の実体験をもとにした部分等は流石の説得力だったし、
    論じ方の端々から著者自身のアイドル・オタク像や
    それらに対する愛情が見え隠れするのはなんか良いなと思いました。

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    2017年12月20日
  • 職業としての地下アイドル

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    地下アイドルはどんなことを考えているのかを知りたければ、著者の文章を読むのが近道でしょう。ところで、アイドルさんからすると特典会に来ない人は、見えない透明人間なのですね。まったく言及がない。興味深いです。

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    2017年11月25日