ジョン・アーヴィングのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレこれまでのアーヴィングと比べて,少しストーリーが散漫な気がしたのは,固有名詞にラテン系のものが多く,頭に入ってきにくかったせいもあるのかもしれない.
お話しはいつものように,普通ではないアウトサイダー達が入り乱れ,行きつ戻りつしながら,また主役級があっさり死にながら,進んでゆく.終盤でフアンディエゴによってミリアムとドロシーに関してある発見がなされたあたりから,読者は話がどこに向かっていくのか徐々に気付かされ,ラストになだれ込んでゆくところは,やはりいつものアーヴィングである.訳者のあとがきによると,アーヴィングはいつも結末を決めてから本を書くそうだが,そういう目で振返ってみると納得. -
Posted by ブクログ
メキシカン文学者の人生を描くアメリカ小説。
久しぶりだったので、いきなりアーヴィングワールドの洗礼を浴びました。
主人公フワン・ディエゴの呼称がダンプ・キッド、少年、ダンプ・リーダーと最初の10ページ足らずで多岐にわたり、父親的存在のリベラもダンプ・ボス、エル・ヘフェなどと呼ばれることから、何が誰を指すかに神経を使いました。
その上、聞きなれない地名と人名がごっちゃになってしまって、何度も読み返す羽目になりました。
物語はアーヴィングらしく、現在と過去が入り混じりつつも核心に迫っていきそうな感じは衰えなしです。
執筆はその前だと思いますがメキシコ大地震に言及するところがあったり、心臓病に関す