福島創太のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
■一つの会社での就労期間が短い人材は転職するたびに転職や再就職が難しくなっていくということが分かっている。このようなプロセスの中で彼らのキャリアは不安定なものになっていく。
■「学歴の高低」は「転職による年収の増減」「満足度の向上と低下」に直接影響を与えるという分析結果もある。
・育った家庭の経済常用による本人の学歴や初職への就職に対する影響まで視野に入れると格差の再生産構造が見えてくる。
・家庭の経済状況が厳しかったものは高い学歴を獲得しづらくその結果厳しい労働環境の企業に就職し,そこから抜け出そうと転職したとしても状況は改善されず,むしろ更なる厳しい状況に陥っていくという負の連鎖の構造が見 -
Posted by ブクログ
修論ベースにした本だけど、なるほどこれだけ書ければ修論も本になるなという感じ。
日本のキャリア観の変化を丁寧に辿っていて、キャリア思考も社会の影響を受けているとかはそのとおり。転職するゆとり世代をカテゴライズしていて、意識高い系という懐かしい言葉もあったし、ここではないどこかへ系といった造語も出てきた。
就活の問題点や理不尽な自己責任など、それがブラック企業に繋がる構造といった社会学的に面白い指摘があった。
面白かったのはキャリアコンサルティングというのか、キャリアアドバイザーの面談に立ち会って記録しているところ。転職を考えている人間にはここだけでも実利があっていい。 -
Posted by ブクログ
<どんな本?一言で紹介>
3年以内3割で会社を離れるゆとり世代。
彼らが転職に至るキャリア観と、それに至る社会的背景を知れる本。
<どんな人におすすめ?>
転職を考えているゆとり世代。
ゆとり世代を部下に持つ人。
自分のキャリアをうまく描けないゆとり世代。
<読んだら、どんなことが分かるの?>
ゆとり世代の「転職をポジティブに捉える」キャリア観と、その社会的背景。
・自己実現のための「自律的なキャリア」と、環境適応のための「自律的なキャリア」
・若者転職者3パターン
・若者の転職が抱えるリスク
・会社に隠される極端な「自己責任」
<日々の生活、仕事などに活かせるポイント>
1.迷ったら -
Posted by ブクログ
「オススメ」
転職市場になんらかの形で関わる人が読まないとあんまり面白くはないかも。就活生や転職者が読むと話の風呂敷が広がりすぎてどうすりゃんだとはなりそう。笑
「学び」
・主体的に考えるようになった若者が多いように見えて社会の要請でそうなっている人が多いだけだからそれを完全に自己責任化するのは違うんじゃないのか、という熱い主張が伝わってきてこの人の感じる”不”には共感できた
(本人も言及しているようにそこに至る根拠はまだ弱いなとも思ったが)
・やりたいこととできること(できるようになること)のギャップが不の再生産を引き起こすという巻末の言葉が重い…。最近意識高い系に向けた意識高い転職サイト