K.M.ワイランドのレビュー一覧
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ストーリー作りの要点について、名作の分析とともに解説する本。翻訳本にしては珍しくテンポの良い短めの文体でまとまっているのは、小説だけでなく映像脚本などのバックグラウンドがある著者と翻訳者のおかげだろうか。
タイトルの通り、ストーリーの全体の流れの中における、人物紹介やイベント、山場の配置とパターンについての解説。全体の25%50%75%のそれぞれを目安に、キーイベントや災難、解決などの動きを作っていくらしい。シーンとシークエルの考え方は、事例記事作成にも参考になるかも。
純文学などもこの構成が当てはまるのかは、いくつか分析してみても面白いかもしれない。
人が興味を持ちやすく理解しやすいストーリ -
Posted by ブクログ
本書の内容についてはだいたいが「作品紹介・あらすじ」で説明されている。
まあ、それを読んでもらって面白そうだと思ったら読めばよいとは思うが、注意事項として『三幕構成』の知識を持っていることが大前提となる。キャラクターの変化の仕方にフォーカスを当て、『三幕構成』を使用したプロットをよりよく活かそうというのが本書だからだ。『三幕構成』のことについては本書で何も説明していない。事前に勉強しておく必要がある。いや、必須である。
それ以外としては、主人公を成長させろ、といった類の指南は色んな創作指南本に書かれているが、本書ではダメになっていく主人公、本書の用語に従えば『ネガティブなアーク』につ -
Posted by ブクログ
ざっくりと1回目読み終わり。何度か読み返すつもり。
「アウトライン」と題名に書かれているからOutliner関連かと思ったら、普通にプロット作成の技術書だった。
一番知りたかった「何も決めずに自由に書いたらなぜ行き詰まるのか」は明確にはかかれておらず、「プロットがしっかりしていないから」というのが結論のようだ。つまり「詰まったときにはアウトラインを修正し、解決方法を考えろ」という内容。
かなり明快に解決方法を書いてくれているので、書くのに詰まったときに読むといいかもしれない。
買うなら電子書籍の方が圧倒的に安いが、この本は手元に置いて赤を入れたりタグを貼ったりしてガンガン使う方が向いている -
Posted by ブクログ
ネタバレアウトラインを書くと、書く楽しみが奪われる?
書く楽しみはアウトラインを作っている時に発生する。
初稿はディティールに凝ることができる。
カレンダーを意識する
書き上がった作品の日数を数えた時、1週間が9日もあったら最悪
「もし~したら?」でストーリーを考える。
人物に起こり得る最悪の出来事を10個書く。
キャラのバックストーリーを作る。見えているのは氷山の一角だけ。
インサイティングイベントとは、人生が逆戻りできないほど変わること。
主人公がこれまでと同じように歩き続けることができるなら、インサイティングイベントとは言えない。
バックストーリーはさりげなくほのめかす程度が効果的。 -
Posted by ブクログ
<第一幕>
・掴み(フック)
①疑問を感じさせる
②人物を登場させている
③舞台設定を伝えている
④何かを明確に言い切っている
⑤作品全体のトーンを感じさせる
・物語をどこから始めるか?
第二次世界大戦が始まった。ではダメで、ヒトラー。侵攻。ポーランド
人物が出てくると私たちは関心を向ける対象を得る
オープニングとエンディングは2つで1つ。問いで始まり、答えで終わる。
冒頭で出した問いに答えなければ、失敗
フラッシュフォワード(未来への時間転移)
作品の後の方で、緊張感が高まるシーンを見つけ、そのシーンをオープニングで少し見せ、どう決着するのかを見せずに好奇心を煽っておく
バッ -
Posted by ブクログ
プレミス
プロットとテーマを伝える一つの文
ほとんどのプレミスは「もし〜したら(what if)」という疑問で始まる
煮詰まったら質問形式で考える
動機・欲望・ゴール・葛藤・テーマの5要素をプロットに割り当てる
記憶に残る人物アークを作る
・人物に欠点や不完全さのある状態でストーリーを始める
・明確な例を随所で提示する。特に序盤は「変えるべき行動や考え方」の例を出す
・人物に成長を迫る
・気づきの瞬間を内面的/表面的なクライマックスと合わせる
・アクションで内面の変化を見せる
対立/葛藤
人物の動機、欲望、ゴールを設定し、人物とゴールとの間に障害物を置くだけ
人物に起こりえる最悪の