石田香織のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレなんとやるせないんだろう。
一生懸命、毎日を走っているのに生活は楽にならないし、全然余裕もない。たぶん、こういう家庭が実はたくさんあるんじゃないかと思う。
愛してくれなかったお母さんは、「熊」だから仕方がないと、逃げるしかない。
テントに戻っていった佐々木くんはスナフキンであり、鶴だから仕方がない。たまに助けに来てくれる、その距離感が丁度良いのだろう。
二人の娘、さくらとうめを育てて、逃げるわけにも行かず、仕事に理不尽を感じても辞めるわけにもいかず、ただ毎日を必死に過ごすだけで精一杯な「ママ」。
でも、暗くなりきらないのは、ママの大雑把な関西弁や、うめちゃんやさくらとの無邪気なやりとりがあるからだろう。
ママは、自分で何かを選ぶこともできず、必死でやってきて、でも生活は苦しい。それでも、生まれ変わっても子どもたちのままでありたいと、お母さん(ママの母)に言い切った強さは、眩しい。 -
Posted by ブクログ
内容紹介
愛よりも深い絆が、ふたりにはあった──
家族や親友や恋人より大切な「運命」の物語。
心揺さぶる、最高のデビュー作!
かつて兄だったキョウスケが、勝手に私の人生へと戻って来た。
立派な「あかんたれ」になって──
かけがえのない運命と、町の片隅で生きる人々の、
一番せつなく、一番やさしい物語。
再婚同士の連れ後が離れ離れになり、十数年後再開する話なのでてっきり恋愛に発展するのかなと思ったのですが全く違っていました。
ダメ男になっていた兄とマイペースで飄々としている妹。どちらもお互いを強烈に必要としている訳ではないけれど、時々交差する時間を愛おしく思っています。
周囲の優しいマイノリティー達に見守られながら、失われた時間をぽつぽつと埋めるように過ごしていく時間のほんのりとした温かさ。こういうのは本当の兄弟でも同じですね。
さほど印象に残る本というわけではありませんが、淡々とした文章が好みです。
かなり端折った書き方の人なのでグングンストーリーが進みます、その思い切りの良さも結構好きかも。