なんとやるせないんだろう。
一生懸命、毎日を走っているのに生活は楽にならないし、全然余裕もない。たぶん、こういう家庭が実はたくさんあるんじゃないかと思う。
愛してくれなかったお母さんは、「熊」だから仕方がないと、逃げるしかない。
テントに戻っていった佐々木くんはスナフキンであり、鶴だから仕方がない
...続きを読む。たまに助けに来てくれる、その距離感が丁度良いのだろう。
二人の娘、さくらとうめを育てて、逃げるわけにも行かず、仕事に理不尽を感じても辞めるわけにもいかず、ただ毎日を必死に過ごすだけで精一杯な「ママ」。
でも、暗くなりきらないのは、ママの大雑把な関西弁や、うめちゃんやさくらとの無邪気なやりとりがあるからだろう。
ママは、自分で何かを選ぶこともできず、必死でやってきて、でも生活は苦しい。それでも、生まれ変わっても子どもたちのままでありたいと、お母さん(ママの母)に言い切った強さは、眩しい。