岩崎克己のレビュー一覧

  • 日蝕

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    ネタバレ

    イデオロギーのためなら人の命を奪うことすら意味があると考えて行動した主人公が、「考えて行動したから」という理由で処刑される…。共産主義の実態がこれでもかと書き綴られています。

    投獄され尋問される主人公の心理描写が見事で、傑作と称される理由もよく分かりました。

    ただ、何だろう。この本を客観視すると大変よくできた見事な本だと賞賛するほかないのだけど、読後感はあまりよくないのです。作者のケストラー自身が主人公ルバショウ同様に最後まで考え抜くタイプなのでしょうが、過ぎたるは及ばざるが如しで、作者の精神的な不健康さが行間から滲み出てくるような違和感を感じるようになり、最後まで読むのが辛かったのです。

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    2025年06月10日
  • 日蝕

    Posted by ブクログ

    80年前に書かれたというが全く色あせない政治や経済、革命や人間性その心理に深く踏み込んだ傑作。ディストピア小説と言われるが、それより哲学書のような趣もあって、いろいろ考えさせられた。

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    2024年06月15日