小西行郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
人間の赤ちゃんの、胎内での成長、乳児期の成長を知ることは、何か人類の発生から現在に至る進化をより深く想像させる材料になるのではないかと思って手に取ってみた。
赤ちゃんは予め埋め込まれた人類の成長スペック(遺伝子情報)に基づいて受精卵から細胞分裂を繰り返し、目的地たる人間の姿に近づいていくのだが、その過程はスペック絶対ではなく、このまだ生後間もない生命は自らにふりかかる刺激に見事に反応して、その環境や、条件に適応して組織、器官の形成にドライブをかけて細胞分裂を調整していく。
それらは、結果的な姿として(性格や能力、感性といった個性と言われるカタチで)目にすることは多いのだけれど、この部分や、時限的適応のバランスには神秘性を感じざるおえない。
そしてもうひとつ、「原始反射」という赤ちゃんの仕草ですが、カワイイにかまけて赤ちゃんを眺めていると見えてこない、研究者の多くの観察事例を冷静に見つめてきた眼にははっきりと浮かんでくる共通事象があるのです。
思わず、そうそうと唸ってしまった。
この「原始反射」が人間を作り上げていくスペックの表象であることに気付かされた。
人間の赤ちゃん、ニホンザルの赤ちゃん、チンパンジーの赤ちゃんによってその「原始反射」は違っていて、その後地上で生命を育み、種の拡大を図るために必要な種の特性を見事に移しているのだ。 -
Posted by ブクログ
現在まさに0歳児を育てていて、息子の気持ちを少しでもわかりたいのと、日々接していて「この仕草は意識してやっているのか、それとも……?」と疑問を持つことが多いので、読んでみました。
赤ちゃんの行動発達学を専門とする学者さん監修ということで、育児本にありがちなフワフワした雰囲気ではなく、あくまでも学問の対象としての赤ちゃんについて冷静な視点で解説されている点に好感を持ちました。とても読みやすいので、育児で疲れ気味な時でも読めますし、この本で乳児行動発達学に関心を持ったならば、同じ著者の他の本を読んでさらに知識を深めることもできるかと思います。 -
Posted by ブクログ
科学的な見解で赤ちゃんの脳の発達と子育てについてわかりやすく書かれています。
他にも子育て本を読んだけど、一貫してるのは、子供の発達過程を理解して、親が子供の成長を楽しむ。逆に、発達過程を知らないと、成長を喜べなくて、ちょっと損する!そして、一緒になって、本気で子どもと遊ぶ。与えて終わりではなく、与えてからが本番!
子どもを育てるのではなく、勝手に育つ、という感覚は大事だと思った。
親があれこれするのではなく、子どもが何をしようしているかを、しっかり観察する。しかし、結局は時間との勝負になるのよね。時間で動いている大人の世界は、なかなか子どもに合わせられない。周りの理解を得つつ、どこまで子どもと同じ目線になり切れるかは、難しい課題やね。
子どもの成長を楽しめる社会をつくりたいなー。
印象に残ったメモ
・まだ赤ちゃんの発達についてはちゃんと解明されてないこと。
・赤ちゃんは自発的に行動するので、育てるというより、行動を見守り、少し助けてあげる、くらいで良い。
・本気で遊んで、手加減しない!ハンデ戦にして、対等さをなくす。
・テレビ等のメディアとの付き合い方はよく考えよう。
・お母さんが子育て楽しい、と思えるような周りのサポート環境大事!
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Posted by ブクログ
興味を持ったら何でもとことん調べてしまう癖で本書を手に。まさに我が子は「生後二ヶ月革命」の真っ最中とのことで、どおりで毎日の成長が面白すぎるわけか。
読書MEMO
■子育ての誤解
・誤解や勘違いを埋めながら、親子の絆を作り上げていく作業が子育て。
・親の自信喪失が子どもへの過度な期待や不安となって表れているのも今日の育児の現状
・科学的情報に惑わされて育児をすることは、放任にせよ過保護にせよ、目の前にいる赤ちゃんからのサインを無視していることに変わりない。
・子どもは親の生き方を見て育つので、親である前に1人の人間としてどう生きるかということは大切な問題。親も育児を人生の中のひとつの仕事として考えるくらいのほうがいい。大切なのは、親が自分の生き方に自信を持つ人間になるということ。
■胎児の不思議
・胎児への語りかけの意味は胎児自身が聞き分けられるかということよりもそれを行うことで母親の気持ちがリラックスできる点にある。
・まだ会ってもいない赤ちゃんに成果を求めて胎教をするのは、右肩上がりの発達観にとらわれすぎていると言わざるを得ない。それよりも子どもは授かりものという考え方をもっと見直していい。
・生まれて間もなくから激しい教育競争に巻き込まれているかもしれない赤ちゃんをせめて子宮の中では静かにしておいてやりたい。
■生後二ヶ月革命
・生後二ヶ月というのはヒトの発達にとって大きな変わり目。
・筋肉の働きが変わったり脳のシナプスが急速に増える。
・生後二ヶ月は赤ちゃんの身体の中でバラバラに仕上がっていた機能が脳の指令を受けてうまく連携し始める非常に重要な時期。
■テレビと育児
・新生児は人の語りかけに同期して手を動かす。語りかけた大人の方も無意識に頷き等の動作で反応する。乳児はその過程を通して、自分が人声を聞き取ったことを確認する。テレビは赤ちゃんの反応とは無関係に情報だけが垂れ流され、語りかけた側の反応が一切ない。
・極端に生活からテレビを排除したり、逆に生後間もなくからテレビを長時間見せることは避けるべき。
・語りかけには語り返しがあることが大切。語りかけや本の読み聞かせ、玩具遊びも赤ちゃんと親が一緒に楽しむためのもの。大切なことはそれを使いながらどうコミュニケーションをとるか。
■育児の目標と目的
・立派な親でなくてもいい。大切なのは親が子どもの良いところを、こどもが親の優れた点を理解し合うこと。
・母親が父親のことを、父親が母親のことを子どもに「人生の目標にしなさい」と言えたら本当に素晴らしい夫婦、家族になる。
・非行に走る子どもたちに共通していたのは「安易に子どもに謝る親」の存在。子どもを思って叱ったことに自信を持つべきで叱ったこと自体を悔いてむやみに迎合すべきでない。