古川真人のレビュー一覧

  • ギフトライフ

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    私は好き
    こういう世の中になりそう
    テレビ・ラジオなし肉なし専業の労働者なし風俗なし恋愛なしスマホなし金銭なし電子マネーすらなし

    あるのはポイントと制度による飼いならし支配のみ
    作者さんすごいなー、、
    キモいし読後感良くないけど、安楽死だけは賛成

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    2025年05月09日
  • 縫わんばならん

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    方言の正しさに思わず手に取った。

    モデルとなっている島は、おそらく私の親戚たちの住まう島(いずれにせよ近くの近くの島)だと思う。
    方言や、各人のふるまいから、会話まで、あまりに自然で不思議な感じがした。
    都会から離れた島にある、世間から乖離した空気感と、敬子の夢の現実の行き来が重なることで、そこで交わされた言葉や感情たちが代るがわる鮮明になったり、ぼやけたりして、なんとも不思議な読み心地だった。

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    2025年07月26日
  • 港たち

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    声、記憶、家族、生きている/いない、すべての混沌が当たり前のように混沌のまま島に揺蕩っているそのなんと豊穣なことだろう。他所のウチの話なのに“久しぶりに帰ってきた”と感じてしまうこの不思議さや、吉川の人たちへの愛おしさを再び感じられたことは、単純な小説の面白さ楽しさを超えて読むことの充足を私に与えてくれた。とても幸福な収穫だった。

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    2025年03月08日
  • 背高泡立草

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    途中までなんだかうまく読めなくて、しんどいよ〜と思ってしまってた。でも、そんな中盤を抜けるとどんどん読みやすくめり込んでいった。私の読むのが下手だっただけだった。あとあと全体構成を考えたらとっても面白かったし、読み返したら面白いな〜、人々の暮らしはいつでも何気ない積み重ねとドラマがあるんだなと思った。どの土地もそう。私も明日仕事だ。時間の流れ方はやっぱりちがうよな、でもだからこそお休みとか遠方に出かけるのが楽しくなるんだろうな。

    本屋でパケ紹介文買したけどよかった。

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    2025年01月13日
  • ギフトライフ

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    近未来の日本のような世界。
    安楽死、出生率、災害対策、高度監視社会をはじめとして、今の社会問題がみっちりと詰め込まれていた。
    最後はいじめで終わった。いじめた側はそのことをスルッと忘れてしまう。後味の悪さを感じた。
    施設にいた重度不適性者たちはどこに行ってしまったのか。

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    2024年07月15日
  • 縫わんばならん

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    ネタバレ

    面白かったし、最後まで読めたけど、なんか既視感がある。あ、多分「ミシンと金魚」に似ているんだ!若い人が昔の人になった文体って流行りなのかな。

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    2023年09月05日
  • 縫わんばならん

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    6年前、祖母の葬式があった。22年同じ家で暮らしてきた、頑固で偏屈な祖母であった。背は小さく、料理は下手だったが、南瓜の煮物だけは得意で出された時はよく食べていた。生前付き合いが少なかった祖母であったが、盛会となり、会場は酒が振舞われ、寿司や揚げ物が盛り付け並べられ、笑い声が多くあり、これまで近親者の死に立ち会ったことのない私は、なぜこの人たちは大声で笑っているのだろう、と悲しむとともに理解できずにいた。
    また別の話だが、実家に暮らしていた時、兄弟3人、同じ部屋の三段ベッドで寝て起きていた。三段ベッドといっても、1番下はコロがついていて、引き出して使用するものだったので、実際には二段ベッドだっ

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    2020年02月24日
  • ギフトライフ

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    テーマ、世界観はとても興味深いが、文章が読みづらかった。自分の読解の問題?
    現代の個人主義と全体主義の葛藤が表現出来ていると感じた。
    全体の中の個人をどう形成するか。

    社会から一線を画した老人の言う通り主人公は結局社会の調和をとることで自分を満足させた。させたと書いたが、自発的なのか多発的なのかは言い切れない。

    社会に不満を持ちつつも結局折り合いをつけることへの提起

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    2025年11月02日
  • ギフトライフ

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    近未来の日本が舞台。
    個人情報や行動は全てタンマツで管理され、信用がポイントになり給料のポイントにも反映される。
    出生率に貢献するほどポイントが付与されるが、障碍者は不適性者としてポイントが引かれる対象になる。
    働けなくなった者の安楽死や重度不適性者が国に生体贈与(ギフトライフ)すれば、家族にポイントが付与されるって、そんな世界。


    あり得て欲しくはないけど完全なフィクションとも言えないから余計に後味が悪い。
    私も"同意"しない"逸脱者"としてしか居られないだろう。

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    2024年05月28日
  • 背高泡立草

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    おそらく本書の良さを正しく理解出来なかった読者の一人。不快感がある訳では勿論ないものの、カットバックで行き来するもう一方のストーリーの意図が飲み込めず最後まで読み進んでしまった。芥川賞作品なので自分の読解力がないことにやや落胆をします。

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    2023年09月23日
  • ギフトライフ

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    近未来の話
    少子化が進んだらこんな世界になるのか?
    青年が障害者施設を襲うくだりは気分悪くなる。
    最後の展開もしっくり来なかった。

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    2023年04月13日
  • 背高泡立草

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    本作は、芥川賞を受賞した著者の代表作で、母の
    実家に残る納屋の周りに生い茂った草を刈るために、長崎のある島に向かう話で、親戚一同が草を
    刈るためにその島に集まる。
    なぜ、草を刈るのか、その納屋の歴史、家族の歴史が読んでて、心地よく物語が進まれていく。
    家族のルーツ、歴史を知ることが実に大事かと、あらためて実感しました。
    文章で描かれている、長崎の島が、自然に頭の中で、再生されて、文章の表現力にもビックリしました。あと、方言ですね。九州の言葉がここまで、私の脳裏を刺激するとは思いませんでした。
    とても、心地よい雰囲気になりました。

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    2023年03月19日
  • 縫わんばならん

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    福岡県からの芥川賞受賞☆彡
    これは、古川さんが以前に書かれた本。

    最近、ミステリーものばかり読んでいたので息抜き。

    長崎県の離島のお話だけど、私の地元の方言にも似ていて、それに長崎に住んでいた大好きだった大叔母の方言と一緒でとても懐かしくホッとした。
    このくらいのバリバリの方言は、さすがに祖母の時代くらいまでだけど、お葬式で親族が集まったところなど、ものすごく親近感がわいた。

    私の実家も本家で、昔はたくさんの親族が事あるごとに集まってきていたけど、父母の世代になるとそれもだんだん少なくなり、私たちの世代になるとほぼない。というか集まる親族がいない。
    だんだんこうやって、親戚付き合いも薄れ

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    2020年02月12日
  • 四時過ぎの船

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    芥川賞の候補作品だったようですね。認知症のおばあさんと全盲の兄を支える無職の男。その二人の視点で物語が進んでいる。忘れることと、思い出すことの物語。方言で読みにくく、大きな山場はなく、男の、これからどうしたらいいんだろう、という思い、認知症について、不安を感じさせることばかりだけれど、しっかりと書かれている。最後は、思い出すこともあったし、兄弟の会話、明るい兆しでよかったですね。

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    2017年10月29日