古川真人のレビュー一覧
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6年前、祖母の葬式があった。22年同じ家で暮らしてきた、頑固で偏屈な祖母であった。背は小さく、料理は下手だったが、南瓜の煮物だけは得意で出された時はよく食べていた。生前付き合いが少なかった祖母であったが、盛会となり、会場は酒が振舞われ、寿司や揚げ物が盛り付け並べられ、笑い声が多くあり、これまで近親者の死に立ち会ったことのない私は、なぜこの人たちは大声で笑っているのだろう、と悲しむとともに理解できずにいた。
また別の話だが、実家に暮らしていた時、兄弟3人、同じ部屋の三段ベッドで寝て起きていた。三段ベッドといっても、1番下はコロがついていて、引き出して使用するものだったので、実際には二段ベッドだっ -
Posted by ブクログ
福岡県からの芥川賞受賞☆彡
これは、古川さんが以前に書かれた本。
最近、ミステリーものばかり読んでいたので息抜き。
長崎県の離島のお話だけど、私の地元の方言にも似ていて、それに長崎に住んでいた大好きだった大叔母の方言と一緒でとても懐かしくホッとした。
このくらいのバリバリの方言は、さすがに祖母の時代くらいまでだけど、お葬式で親族が集まったところなど、ものすごく親近感がわいた。
私の実家も本家で、昔はたくさんの親族が事あるごとに集まってきていたけど、父母の世代になるとそれもだんだん少なくなり、私たちの世代になるとほぼない。というか集まる親族がいない。
だんだんこうやって、親戚付き合いも薄れ