ルナールのレビュー一覧

  • にんじん

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    教訓とか示唆とかはありません。ただ幼少期を凄く懐かしむ気持ちになれた。でもこの「懐かしさ」っていうのが、単なるあの頃は楽しかった〜とか無邪気だったな〜とかじゃない。幼少期ってなんとも言えない不安をずっと感じてたと思う。些細なことでしょっちゅう周りを気にしてた気がする。そういう今から思えば些細な事への巨大な「不安」をこの作品から思い出すことができた。

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    2020年07月29日
  • にんじん

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    生まれてから初めて出会い、愛情をもらうのは母である。しかし、その母からいじめられたらどうなるか。愛されたいあまりに、母が喜ぶことを必死に考えるようになり、怒られないように、顔色をうかがうようになる。そのためにウソをつくようになり、そのウソで母の機嫌が良くなったり、怒らなければ、ウソが生きるための武器になる。本人に自覚もなく性格は形成されていくものなのだなと人生を振り返る

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    2025年05月25日
  • にんじん

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    全くこの作品について前知識がなかったが、思ったよりにんじんに対する周りの扱いは酷かった。
    コンビニ人間の著者・村田沙耶香がこの本を読んで幼少期救われたと言っていたので興味を持ったが、確かににんじんも諦めているどうしようもない日々の話に、著書と似たようなものを感じる。

    特に母親が、にんじんと他の兄弟との扱い・態度が全く異なることが一番酷く感じる。
    そしてあまり干渉しない父親。
    訳者のあとがきにて、著者・ルナールの日記を引用した、著者の母親や父親観に関する話があり、とても参考になった。

    赤毛のアンなどでも“にんじん!にんじん!“と毛が赤いので馬鹿にする場面があるが、今後そうゆう場面でにんじんが

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    2024年08月02日
  • にんじん

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    なにかよからぬことが起こるのでは、と家族目線ではらはらしながら読み進める。多感な子供はささやかな事でもそれを経験として取り込み成長する。子どもに愛情をそそくことなく、虐待する親が育てた場合、その経験が卑屈な人間に育てられるような、反面教師的な側面がある。昔は子どもにお酒を飲ませたり、銃を扱わせたりしたのか。
    読み手に家族目線とにんじん目線と代わる代わる視点が変わるところも面白い。
    とてもシンプルな文体で子供向けの本とはじめは思ったがそうではないらしいです。時折支離滅裂な文章があるところも不安にさせられる。
    古典にはこんな斬新なものもあるんですね。色々発掘してみたくなります。

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    2019年12月24日
  • にんじん

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    作者の子どものころの実話を少し、脚色してということだけど、なかなか考えさせられる話が多かった. 主人公も含めみんなあまりに等身大の人間的.

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    2018年03月09日
  • にんじん

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    大昔にくもんで読んだ記憶。
    読み直しても母親はやはり胸糞悪い。父はわりとまともで、兄弟はそこまで悪気ないようにも見える。
    にんじんが100%被害者で正しいということもないのはリアルかも。
    大人になって読むと、解説にもある通り母親がこうなった背景(多忙な夫とのすれ違い?)も考えてしまう

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    2024年08月04日
  • にんじん

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    百年文庫で『フィリップ一家の家風』がよかったのでこちらも読んでみた。「にんじん」と呼ばれる少年の成長物語とのことで、多少はほのぼのしたものを何となく予期していたのだがとんでもない。登場人物全員悪人、とまでは言わないが、けっこうアクのある小説だった。飾り気のないスケッチ的な文体がそのアクを引き立てている。しかし訳は岸田國士のほうが味があるかな。それにしても家族というもののむずかしさよ

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    2024年06月08日
  • にんじん

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    さよなら『にんじん』

    ということで「あら、素敵な本棚ね。と思われたくて読み直す世界の名作シリーズ」第一弾『にんじん』です

    以前から気になっていた「光文社古典新訳文庫」名作と呼ばれるようなんは一通り読んでるんですが、やっぱりあらかた中身は忘れちゃってるので、せっかくなら【新訳】で気長に読み直そうと思い立ち、馬鹿みたいに手を広げておりますw

    本当は『あしながおじさん』が気になってたんですが、みんみんの読書ストーカーと思われたらプライドが許さないので、やっぱり中身は忘れちゃってるんですが、子供の頃大好きだった記憶だけは残ってるフランスはルナールの『にんじん』からです

    なぜ大好きだったかとうっ

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    2022年10月31日
  • にんじん

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    見るのが辛い。読みすすめていくごとに非情な現実に打ちのめされて気分が沈む。途中で限界がきて投げ出してしまった。現実の苦痛ってこんな感じだよね。ドラマチック的な悲劇と救済なんてものはなく、ただひたすらに平坦とのっぺりとした苦痛が続く。反抗には及ばずただ凌ぐことに精一杯の毎日。日常という平坦な戦場で生きていくことは、あまりにも長く、退屈で、味気がない。そうゆう日常を直視するのが苦痛な私にこの本はまだ早い。

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    2022年06月30日
  • にんじん

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    小学校のときに読み、印象的だったので大人になってから読み返しました。
    あの頃は孤独で、にんじんを読んでいると自分も負けないって気持ちになった。
    今読むとまた少し違う視点で、頑張るにんじんの姿が見えた。

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    2021年08月04日
  • にんじん

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    目次の並べ方が絵本みたいで可愛らしい。けど内容は全然可愛らしくなんかない。母親のルピック夫人は、にんじんを否定し続ける。父親は、不在がち。ひどい話しでにんじんのスープには、自分のを。昨日の夜のが入っていて。飲んじゃった。汚い子だと言われた時にそんなことだろうと思ったよって。そんな返しあるか?と思った。にんじんのアルバムでにんじんは夫人に撮られたことがなく写真がない。なぜにんじんと呼ぶのです。髪の毛が黄色いからですか?ときかれでも、心はもっと黄色です。と夫人が答えた。黄色には薄汚れたという意味がある。にんじんは、ルナールの自伝ではないが、自伝的事実を大量に含んでいるという。見たくないだろう過去か

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    2019年02月17日