鶴見済のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「完全自殺マニュアル」の鶴見さんの本、「0円で生きる」に続き、二冊目。
―そもそも、逃げられないからこそ地獄になるのだ。何かあったらすぐ離れてしまえる環境で、地獄なんてそう簡単に作れるものではない―
これは本当に真実で、学校とか会社とか、人が詰め込まれたところでは、いじめが発生しやすいんじゃないかな。
私が人より劣っているというのが真実でも、それで「いじめて良い」となる環境。
もう、人が詰め込まれたところには、極力行かないようにしたい…。
あきらめることの素晴らしさについて書いてあるのも良かった。世の中で「あきらめない」のが良いってされてるの、あれって、苦しみの根源だと思う。もっとあ -
Posted by ブクログ
人間関係が希薄なのは問題とか、絆が大事と言われる昨今ではあるが、緩い繋がりで良いのでは?と言うアイディアが盛りだくさん。
体系立てて書かれているものでは無く、トピックごとに短くまとめられているので読みやすい。
気になる関係性のところをつまみ読みするだけでも、気が楽になるかも。
全てを読んでみると、もともと人付き合い面倒と思う私ですら「あ、この人間関係を保たねばならない」と想っていたことに気付かされる。
少し離れても良い。離れるにはこんな方法があると知ることはありがたい。
なお、著者は「完全自殺マニュアル」を書いた方。
あの本も、嫌になったら逃げていい、と言う趣旨であった気がする。(今手元 -
Posted by ブクログ
ネットニュースで本書の紹介をしていたのを見て、購入しました。一読して、正直、もっと早く、中学生くらいに出会っていればよかったなと思いました。特に印象に残ったのは、「嫌な相手とは、心の距離をおけばいい」というところです。昔、自分の周りにも、非常に攻撃的な人がいました。機嫌が良い時はともかく、そうでない時は、少しのことでも、斬りつけられるような言葉を浴びせてきて、いつも魂をすり減らしながら、過ごしていました。その後、完全に関わりを裁つことができて、平穏な日々を過ごしています。そんなことがあったので、本書の言葉はストンと腑に落ちました。その一方で、恋愛観については、共感できないところもありました。そ
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Posted by ブクログ
孤立はよくない、でも人付き合いに疲弊するのもよくない。半分だけ降りて、ほどよい距離でゆるく繋がれるサードプレイスを見つけることが大事だと思いました。
昔のクイックジャパンを読んでいたし、もちろん大ベストセラー「完全自殺マニュアル」の作者として鶴見さんのことを知ってはいたけれど、この本を読むまでは、鶴見さんに対して、ポップで先鋭的でいかにも90年代に売れた作家ってイメージを持っていました。
読後、まずここまでご自身のことを素直に語られていることに驚きました。家庭のことや現在のことまで、ご本人もここまで書いたのは初めてだと書かれています。
人間関係で苦しんだ果てに鶴見さんがたどり着いたのは「 -
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ネタバレ震災直後の空気を感じさせる時評的な内容でもあったため、読書習慣を失っていた時の発売で読むのが遅くなったのはもったいなかった。お金や産業に振り回されているのは感じても抗おうなどと思いもしなかったのだが、地道な家庭菜園などもその延長であると提示されていた。だったらオレが好きな釣りはどうなのだろうか。高い釣具やルアーや車での移動は資本主義活動に組しているとしか思えない。高級魚が安く釣れたらいいな。
80年代に中学生だった自分は学校で先生に「日本は成功した社会主義だ」というような事を言われ、そうなんだ~みたいに思っていた。それがすっかり新自由主義のでせいでおかしくなったのかな。富がもっと平等に分 -
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オレは鶴見済(ワタルさん)が大好きで、特に『檻の中のダンス』の頃は、オレもあちこちのレイヴで踊ってたし、反原発デモでも、たぶん同じように盛り上がってた。
だから、同じ時代に同じ場所にいる人、というカンジがする。
特に『檻の中のダンス』は本の表紙もデザイン良くて、六本木の本屋でジャケ買いした。ワタルさんのサイン入りだったし。
そんな、鶴見済が、まさか、こーゆー本を書くようになるとは・・・予測できなかった。しばらく、消えてたし。おクスリのやり過ぎで体調悪いのかなあって心配してた。でも、帰ってきてくれた。
オレの、政治的ツイートのアカウントでは、フォローまでしていただいて感謝。ワタルさんから返 -
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ネタバレ「グローバル経済」が金科玉条のように言われて久しいけれど、それは本当に人間を幸せにしているのでしょうか。答えははっきりしてきました。「一部の人間は確かに幸せになるが、大部分の人間は生活を破壊され、貧しくなる」のが現状です。「グローバル経済」は世界の富を均等に分ける方向には機能しないようです。逆に一部の国家、あるいは一部の人間に富が集中し、その格差は開いていく一方です。本書では現代の経済がいかに資源を浪費し、無駄なものをつくることでGDPを水増しし、発展途上国から収奪しているかを多くの事例を挙げて解説しています。自分自身、広告に携わることでその片棒を担いできたこと、あるいは消費者として多くの資源