鶴見済のレビュー一覧
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ネタバレ
「人間関係を半分降りる 増補版」
「完全自殺マニュアル」の著書の方で、伝えたいことは前の本と通じていて、「いざという最悪の時には死ぬことだってできるのだと思えば、楽に生きていける」って内容でした。ポジティブにもネガティヴにもなりきれない今の自分にしっくりきました。
嫌なことは嫌だと認めて、合わない人とは距離を調節して、無理せずに過ごすことを、友人、親、恋人関係それぞれの視点で書いていて、気が楽になりました。
第四章の怒りの感情の取り扱い方は、前に読んだ「〈叱る依存〉がとまらない」(著 村中直人)を思い出しました。
「〈叱る依存〉がとまらない」では"悪いことをした人に罰を与 -
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人生の悩みの大半は対人関係から発する。
家族、学校のクラスメイト、職場の同僚などと近づき過ぎない。適度に距離を保って付き合う。近づき過ぎると好意は増すが嫌悪も増す。そして基本的に人間とは嫌な生き物だ。群れて異物を排除しようとする。
周囲の顔色を窺って自分を偽らなくてもいい。
無理に周囲に合わせて本音と違う自分を演じればきっと病む。
自分は自分、他人は他人と割り切る。それで受け入れられなければ受け入れてくれる環境を探せばいい。
自分の居場所を家庭や学校や職場とは別に複数作る。そうすることで一箇所の人間関係に依存せずに済む。仮に家庭や学校や職場の居心地がよかったとしても、それ以外の場所でまた -
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ネタバレ特に前半は、それは良い思考回路だなと思った。覚えておきたいことをメモ。
1-3孤独が肯定される関係と否定される関係の間にあるという見方。肯定されない関係ならなくていい。
1-5たがいに思い浮かべる回数を減らす。思っていることはむしろ、相手に伝えてはいけない。「本音をぶつけあうのが本物の友だち」という幻想。
1-8おおぜいが羨ましく思えるのは、進化的な意味と部活動や係活動の多い日本式教育のせい。学校に通う意義は、日本は友だちとの友情を育むだが、他の国で多いのは知識を身につける。
2-0人間は良いところだけ見せて人によく思われようと、いつも考えている生き物だ。「ああ、良いところだけ切り取って見せる -
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何十年も前に「完全自殺マニュアル」を読んだ時は、鶴見さんのことを、軽薄面白系のサブカルの露悪的な人だと勝手に思っていた。
改めてこの本を読んで、がらっと印象が変わりました。
とてつもなく頑固で、とてつもなくまじめで、とてつもなく優しい人なんだなと、いまさらながら気づけました。
世の中にある、固定概念、自分が引け目に感じなくてよいことであっても、なんとなく「世の常識」から照らし合わせると、引け目に感じなければならない。
そんなことがなるべくないようにしたいと願っている鶴見さんが、みずからの体験から、一人称で思うことがエッセイとして提示され、読者はそれを読んで、考え方の幅が広がったり、何か緊張 -
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とにかく、オレは、ワタルさんが好きだ。
ワタルさんのことを、初めて、意識したのは
『檻の中のダンス』だった。
ベルリンのラヴ・パレードではオレも踊ってたし
あちこちのレイヴで踊ってた。
原発反対運動の頃は、あちこちの路上で、デモやってバカ騒ぎしてたし。
いつも、同じ時代に、同じ場所にいた人なんだって、後になって、気づいたんだけど。
オレが持ってる本は、ワタルさんのサイン入りだし。
ずっと昔やってたtwitterでも、フォローしていただいて感激した。
この本は、人間関係について書かれた本、ということで、「うわ、メンドくさそーだな」って思って、読むの、気が引けたんだけど。
読み出してみると、内容 -
Posted by ブクログ
ネタバレこれまでの鶴見さんの本では『人格改造マニュアル』が一番好きなのだけど、それに通じるような本当に役に立つ内容だ。
自分自身は、人間関係をほぼ家族以外降りているので、あまりストレスはないのだけど、長男がやたらと張り合うようになってきて、全然言うことを聞いてくれず付き合い方が難しい。怒ったりしないようにしようとしたら、心を殺して冷ややかな感じで接するようになった。こちらとしては子どものことが好きなので、家族を開きたくはないのだけど、子どもにとってストレスになるようならそうなってしまうのも仕方がないのだろう。寂しいけど仕方がない。
会社や学校など親密な人間関係でつらい思いをしている人は読んだ