ボッカッチョのレビュー一覧

  • デカメロン 上

    Posted by ブクログ

    ペストから逃れ、巣籠もりをするフィレンツェの10人の若者が、暇つぶしにそれぞれ1話づつ、10日間で100話の短い物語を語りあいます。

    語られる話は宗教がらみか艶笑話、もしくはその両方が絡んだ小噺が多く、やはりイタリアはキリスト教国なのだな、エロは必須なのだなと感じました。

    話の舞台はイタリア国内ほもちろん、フランスやイギリスはおろか、アフリカやアラブ圏にまでおよび、当時(14世紀!)のヨーロッパの世界観や多様性が感じられました。

    長年に渡って繰り返された十字軍の失敗とか、当時の教会の腐敗とか、歴史的背景を勉強しなおして読んだ方が良いのでしょうが、難しいですよね。Wikiで調べるのがやっとです。

    デカメロンはいくつかの翻訳本が出版されていますが、翻訳年が新しい平川祐弘先生訳の河出書房版を選びました。注釈や解説の充実ぶりが素晴らしいです。読書中、ずいぶんこれに助けられました。

    上巻は1日目から3日目の3日間のお話しです。
    女性の地位が恐ろしく低い中世のお話しですが、最初の3日間は女性が主導します。3日目の締めでは女王ネイーフィレが男性陣、特にフィローストラトに「皆様もわたしたちからなにかと道理をお習いになると良いと思います」とピシャリと言いきってます。カッコ良い。
    当時の上流階級の、かなり進歩的な考えの人たちだったんでしょう。

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    2022年12月29日
  • デカメロン 上

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ペストから逃げて田舎で楽しいおしゃべり、という話。
    上の半分まで読んで、ご馳走様、とい感じ。
    (上流階級言葉と、訓話的なストーリーの繰り返しが
    単調に思われた。)

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    2020年05月24日
  • デカメロン 上

    Posted by ブクログ

     ペストが猖獗を極めた十四世紀フィレンツェ。恐怖が蔓延する市中から郊外に逃れた若い男女10人が、面白おかしい話で迫りくる死の影を追い払おうと、十日のあいだ変わるがわる語りあう百の物語。(裏表紙より)
    まず、「デカ」はギリシャ語で「10」、「メロン」は「日」という意味だそうだ。(この本のことは前から知っていたのだが、長い間、結構真剣に(食べ物の)メロンが関係しているのだと思っていた笑)

     さて、内容についてだが、あからさまな性的描写(とは言っても、そのものど直球に言及しているわけではないのでキツい下ネタと言ったほうがピッタリか)が多く、少し不愉快に感じたのでので評価は星3。よく言えば、生の寿ぎ? 勿論、本作が十四世紀に書かれたのだということを考慮に入れねば適切な評価というものは出来ないだろうが、やはり(同じ言うにしても)ベールに包んで表現して欲しかったというのが正直な感想である。
     とはいえ、読んでいて愉快な話がとても多かった。登場してくる人物は多岐に渡り、バラエティ豊かである。印象に残ったのが、坊さん(キリスト教の僧侶)にロクな人がいないということである。女とイチャイチャしているような僧侶か、若しくは狡賢い人にいいように利用されるような愚鈍な僧侶かしかいないのである。日本でデカメロンに当たるような書物は今昔物語集のような気がするが(的外れだったらごめんなさい)、こんなにお坊さん(こちらは仏教の僧侶)はボロクソに描写されているのだろうか? 当時の社会で、よく焚書されなかったものだ。それとも、ペストの流行で教会の権威が堕ちていたということなのだろうか? また、何かにつけて女性は男性に劣っていると主張されるのが、目についた(昔の作品にはよく見られることだが)。このような社会では、女性の生き方は今とかなり違うだろうな、と想像した。

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    2019年12月10日