杉原淳一のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「この3点、違うブランド名のタグが付いているけど、それ以外はどれも全く同じじゃないか」大手アパレルメーカーの取締役会での一幕。
ここ何年か、洋服を買いに行って思うことだ。アパレル企業がいつしか、商品企画やコンセプトまで外部に丸投げするようになったからではないかと、著者は言う。
それは大手アパレル企業がモノ作りの精神を捨てて、大量生産、大量供給を追い求めた結果だとも。
読んでいると結局、ZOZOタウンの一人勝ちか?とも思えてくる。
一方でミナペルホネンでは、売上げ目標ではなく、これ以上は伸ばすべきではなきという数字が存在する。生産キャパシティを超えてしまうから。
この様な企業が多くの人々に理 -
Posted by ブクログ
個人的にファッションに目覚めた70年代の初頭から90年代終盤までがアパレルが生きてこれた時代だったのだな、というのが実感。
それを時代背景や産業構造や業界慣習などから俯瞰した本。
自分的にはユニクロのブラックさはアパレル業界では普通なんだな、と認識できたこと。
もう今更着るモノなんかどーでもイイじゃん、と言う年齢なんだけど、世の中も不景気だと着るモノどころじゃないというか、昔に比べて、「そこ」に価値は無いから、という意識が定着した。
何着たってモテる奴はモテるし、その逆も真。当落線上が一番多いとはいうモノの、だったら肉体改造やダイエットや鬘や何だったら整形の方が費用対効果も高い。
それにしても -
Posted by ブクログ
アパレル業界を長年取材する著者2人が不振に喘ぐアパレル業界の原因とこれからの展望について書いた一冊。
本書を読んで、アパレル業界の実態と戦後から現在までの道程を知ることができました。
中国での大量生産によるファストファッションのブームもひと段落し、大きな転換点迎えているアパレル業界がネットなどのITとの融合により新製品を企画し、大量生産で販売するというシステムが崩壊している現状を緻密な取材により、鮮明に知ることができました。
メーカーの内情だけではなく、百貨店や店舗のスタッフなどの現状やアパレル業界の歴史、そして新しいビジネスモデルを展開する企業の挑戦や既存企業の苦闘などアパレル業界に関す