斉藤光政のレビュー一覧

  • 新冷戦考 ~日本の防衛力の今~
     日本の安全保障問題、日米同盟といえば「オキナワ」、との定型に片寄りがちなテーマを「アオモリ」からの視点で捉えた良書。(地方紙の連載記事を基にしているので当然といえばそれまでだが)
     部隊の改編~移駐をきっかけに、さまざな識者のコメントも多く掲載されており、安全保障の現在地を新たな視点で俯瞰できる。...続きを読む
  • 戦後最大の偽書事件 「東日流外三郡誌」
    荒唐無稽な偽書と、それをめぐる大騒動。
    次々と嘘が暴かれる様は爽快痛快。
    しかし、それを信じる(信じた)人、偽書をつくりだした当人、今なお信奉している人たち、警鐘をならせなかった自治体関係者や史学界、偽史がうまれた東北という土壌・・と、その誕生には考えさせられる面も。
    前回の刊行後に起きた後日談も追...続きを読む
  • 戦後最大の偽書事件 「東日流外三郡誌」
    【優しさゆえに沈黙し、真実にいたる道をゆずってはいけないのである】(本文より引用)

    世紀の大発見としてもてはやされながら、のちにその内容がウソであったことが判明した「東日流外三郡誌」。東北初の戦後最大の偽書はいかにして生まれ、いかにして人心を捉えるようになったのか......。著者は、「東奥日報」...続きを読む
  • 戦後最大の偽書事件 「東日流外三郡誌」
    安彦さんのカバーイラストと新章部分に惹かれて
    集英社文庫版を購入。改めて一気読み。
    何度読み返しても面白く、ある意味恐ろしい内容である。

    あらためて単行本エピローグの最後の一節を
    「優しさゆえに沈黙し、真実にいたる道をゆずってはいけないのである。」
  • 戦後最大の偽書事件 「東日流外三郡誌」
    「つがるそとさんぐんし」。この偽書をずっと追い続けた東奥日報の記者の労作。斉藤記者は、盛岡市出身、八戸育ちとのこと。読み応えがあるし、なにより読みやすい。
  • 戦後最大の偽書事件 「東日流外三郡誌」
    久々の一気読み本。
    青森に有ったとされる古代文明の存在が記されているとし、70年代から80年代に一部熱狂的なブームを起こしたとされる「東日流外三群誌」

    青森県五所川原市にある一軒の農家屋根裏から天井板を破って落ちてきた事で発見された膨大な古文書は、その後偽書論争が巻き起こる。
    当初の段階から最後ま...続きを読む
  • 戦後最大の偽書事件 「東日流外三郡誌」
    新章以外は10年前に読んでいたから読みやすい
    ほゞ再読ではあるが、改めて和田喜八郎の偽書
    でメシを食ってきた事が丹念に書かれている
    21才の時から仏像など古物を見つけては、関係
    する古文書を見せて展示やら埋蔵物を掘る資金
    集めやらの詐欺師であり、本書には古文書商法
    として自治体を絡めた事件を実例でだ...続きを読む
  • 戦後最大の偽書事件 「東日流外三郡誌」
    青森県の農家で見つかり、世間でも話題になった古文書「東日流外三郡誌」。この古文書には、現代人が作成した偽書ではないかと疑惑が掛けられていた。新聞記者である筆者がその疑惑を追った経緯をまとめたノンフィクション本。かなり面白かった。

    古文書は本物だと公言する擁護派に対して、否定する証拠を次々と明らかに...続きを読む
  • 戦後最大の偽書事件 「東日流外三郡誌」
    このような事が最近起こっていた事に驚き。今でも似た感じの事はメディア等で見聞するので、視野を広くしておくためにも読んでおきたい一冊。
  • 戦後最大の偽書事件 「東日流外三郡誌」
    人はなぜトンデモにはまるのか。
    どうやって騙されるのか。
    材料が並べられ、キチンと分析されている。
    ほんと、どうして信じてしまうのだろう。
  • 戦後最大の偽書事件 「東日流外三郡誌」
    久しぶりに一気に読んだ。
    「東日流外三郡誌」については、その名は知っていても、偽書疑惑が語られていること、古田武彦氏が大きくかかわっていること等の認識しかなかった。今回、この本によって、その出自と偽書としての評価が定まった経緯とをはじめて知ることができた。地方新聞の一記者がたまたまかかわったことを契...続きを読む
  • 戦後最大の偽書事件 「東日流外三郡誌」
    みんななんで「嘘くせー」と思いながら振り回されるんだろう
    嘘でもなんでも求めてた何かがあったんだろうな
    私も書かれた東日流外三郡誌の内容におぃおぃおぃ…と驚きながらも一気に読んでしまった
  • 戦後最大の偽書事件 「東日流外三郡誌」
    旧版を久々に読み返していたら、加筆修正版が出ているとのことで早速買い直し。

    昨今SNSなどで「少数派信仰」が散見される。相撲や体操やアニメ監督やプロ格闘ゲーマー等々枚挙に暇がないこれらも、外三郡誌同様、真偽を見極める材料など持たない人たちの「少数で多数と闘うのはカッコイイ」というイメージ先行の賛美...続きを読む
  • 原点 THE ORIGIN 戦争を描く、人間を描く
    1968半世紀読書シリーズの流れで「革命とサブカル」を読もうとし、その前に「原点」読んでおいた方がいいと思い手に取りました。ガンダムのアニメーターとしても、「虹色のトロツキー」の漫画家とも認識はしていましたがアニメは見てもコミックには触れていなかったので、本書を「機動戦士ガンダム THE ORIGI...続きを読む
  • 原点 THE ORIGIN 戦争を描く、人間を描く
    宮﨑駿に会いたいと言ったら「そんな人は知らない」と断られた話とか、ベトナム反戦運動なんかやってたら懲役八ヶ月執行猶予三年になったとか、原点というか汚点も書かれていておもしろい
  • 戦後最大の偽書事件 「東日流外三郡誌」
    前から興味のあった古文献の偽書問題。初めてはっきり事実がわかった。色々社会的に身近でも起こりうるね。
  • 戦後最大の偽書事件 「東日流外三郡誌」
    90年代の訴訟事件から三郡誌事件を追い続けてきた新聞記者による時系列のノンフィクション。二十代の頃から和田氏が同様の贋作に関わっていたという辺りから如何に正史に潜り込んでいったか、疑問を持たれ否定されながらも生き続ける偽史の強さ、というか社会の弱さか。
    特に文庫化、再文庫化に際してその時点での言及が...続きを読む
  • 戦後最大の偽書事件 「東日流外三郡誌」
    「東日流外三郡誌(つがるそとさんぐんし)」なる古文書の写本が発見され、その信ぴょう性を片っ端から論理破壊していくルポルタージュ。
    今でこそほぼ偽書と確定しているが、当時は真剣に信じるものが市井の人だけでなく考古学者にもいてマスコミをも巻き込み大論争を巻き起こしていく。原本ではなく写本であるところがキ...続きを読む
  • 戦後最大の偽書事件 「東日流外三郡誌」
    青森県で発見された古書には正史とは異なる歴史が記載されとおり、それを元に数多くの書籍が刊行された。海外の大学からも所蔵の引き合いがあった歴史書。という話だが、こんなに話題になっていた偽書事件なのに、知らなかった。
    内容は面白いが、次から次へと偽書の証拠が出てくるので後半は飛ばしよ読み。
    本の内容とし...続きを読む
  • 戦後最大の偽書事件 「東日流外三郡誌」
    青森のちょっと変わったおじさんが、自分が書いた紙を古文書だと言い張っている事件で、そんなの無視しておけばいいんじゃないかと思いながら読み始めたけど、その裏には、辺境で常に支配される側として描かれ続けてきた東北の人たちの思いや、自分たちの歴史が間違って広まってしまうのは許せないという思いなどがあること...続きを読む