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青森県五所川原市にある一軒の農家の屋根裏から、膨大な数の古文書が発見された。当初は新たな古代文明の存在に熱狂する地元。ところが1992年の訴訟をきっかけに、その真偽を問う一大論争が巻き起こった。この「東日流外三郡誌」を巡る戦後最大の偽書事件を、東奥日報の一人の青年記者が綿密な取材を重ね、偽書である証拠を突き付けていく──。事件後見えてきた新たな考察を加えた迫真のルポ。
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Posted by ブクログ
荒唐無稽な偽書と、それをめぐる大騒動。 次々と嘘が暴かれる様は爽快痛快。 しかし、それを信じる(信じた)人、偽書をつくりだした当人、今なお信奉している人たち、警鐘をならせなかった自治体関係者や史学界、偽史がうまれた東北という土壌・・と、その誕生には考えさせられる面も。 前回の刊行後に起きた後日談も追...続きを読む加されていたので、前の本を読んでいても買い!でした。
【優しさゆえに沈黙し、真実にいたる道をゆずってはいけないのである】(本文より引用) 世紀の大発見としてもてはやされながら、のちにその内容がウソであったことが判明した「東日流外三郡誌」。東北初の戦後最大の偽書はいかにして生まれ、いかにして人心を捉えるようになったのか......。著者は、「東奥日報」...続きを読むの記者としてこの偽書事件に巻き込まれていった斉藤光政。 こんな事件があったのかという驚きと、人々が偽書やフェイクをどのようにして信じるに到るのかを現実の例として見せてくれる稀有な一冊。事件ミステリーものとしてもページを繰る手が止まりませんでした。 この本自体に民俗史的な側面もあり☆5つ
安彦さんのカバーイラストと新章部分に惹かれて 集英社文庫版を購入。改めて一気読み。 何度読み返しても面白く、ある意味恐ろしい内容である。 あらためて単行本エピローグの最後の一節を 「優しさゆえに沈黙し、真実にいたる道をゆずってはいけないのである。」
「つがるそとさんぐんし」。この偽書をずっと追い続けた東奥日報の記者の労作。斉藤記者は、盛岡市出身、八戸育ちとのこと。読み応えがあるし、なにより読みやすい。
久々の一気読み本。 青森に有ったとされる古代文明の存在が記されているとし、70年代から80年代に一部熱狂的なブームを起こしたとされる「東日流外三群誌」 青森県五所川原市にある一軒の農家屋根裏から天井板を破って落ちてきた事で発見された膨大な古文書は、その後偽書論争が巻き起こる。 当初の段階から最後ま...続きを読むでを取材し見届けた、もと地元新聞社記者であり、今はルポルタージュ記者である斉藤光政氏が書き上げた一大ルポ。 内容の面白さはあえて書くまでもないので割愛。 個人的に気になったのは、 米粒写経が月一ライブのガラパゴスィッチ内で、 東日流外三群誌の擁護派の筆頭、この方が執拗に頑迷に固執していなければここまで偽書騒動も大掛かりにならなかったであろう、その立役者である、昭和薬科大学の古田武彦教授を取り上げた回の事。 追悼という事で、生前は「邪馬台国はなかった」など超古代史を扱った著書などにおいて、独自の視点で既存の歴史観を覆すなど精力的に活動されていたにも関わらず、中央の学会関係者からは最後まで認められる事なく無念に逝った氏を手厚く取り上げたのだった。 古田氏のファンだという米粒写経の居島一平氏が、虎ノ門ニュースのMCでは見せないような熱さで (虎ノ門ニュース以外ではこちらの方がスタンダードかも) 語っていたのを先に見たせいで、 古田先生とは世間からは認められない中、 コツコツと多数派が色眼鏡や思い込みで盲目的になっているところを真摯に歴史の真相を探るべく取り組んでこられた美しい方なのだなぁと、素直に感動したのだった。 が、今回の東日流外三群誌擁護派の筆頭として登場する古田氏はそんなイメージを覆す、まさに自分の思い込みで盲目的になっている張本人なのであった。 与えられる材料は同じにも関わらず、 解釈は真逆。 その可能性を常に意識して、謙虚に物事にあたっていきたいものだと自戒にもなった一冊であった。
明らかに偽書、相手にするに値しない。 そんな学会の態度が、素人やちょっとしたインテリの暴走を助長してしまい、結局、新聞記者が最終的な蓋をする、という流れ。 情報は本当に正しいのか、その裏にある意図とは?など、いまの情報化社会でも考えさせられる作品。人間の希望、プライド、意地、夢、そんなことも稽えさせ...続きを読むられる。 やはり、きちんと自分で情報を検証しないといけないし、いろんな有識者の意見を聞くのも大事と感じた。
青森県の農家で見つかり、世間でも話題になった古文書「東日流外三郡誌」。この古文書には、現代人が作成した偽書ではないかと疑惑が掛けられていた。新聞記者である筆者がその疑惑を追った経緯をまとめたノンフィクション本。かなり面白かった。 古文書は本物だと公言する擁護派に対して、否定する証拠を次々と明らかに...続きを読むする展開が痛快。また、専門家がまともに検証する必要もないくらい杜撰な偽書であったにも関わらず、世間に広まってしまった原因を推察する部分は、時代は違えど現代の問題と通じる部分がかなりあって、とても興味深く読めた。 わずかだけど、安倍晋太郎と安倍晋三親子も登場する。この親子は、擁護派の広告塔として利用されていたり、偽書の疑惑がある古文書を演説で引用したりしていたとのこと。安倍晋三の生前の言動や、死亡後の統一教会に関する論争なども含めて、なんというかまさに”らしい”エピソードだなという感じ。 原因考察部分では、その面白さから日本でもベストセラーになった『銃・病原菌・鉄』が専門家からは内容が批判されている件や、真偽を問わず、日本持ち上げ・海外下げ記事によって気持ち良くなっている現代の"愛国者"たちの姿を思い出した。それにデマを否定する難しさはフェイクニュース問題にも近いなあと。
このような事が最近起こっていた事に驚き。今でも似た感じの事はメディア等で見聞するので、視野を広くしておくためにも読んでおきたい一冊。
人はなぜトンデモにはまるのか。 どうやって騙されるのか。 材料が並べられ、キチンと分析されている。 ほんと、どうして信じてしまうのだろう。
久しぶりに一気に読んだ。 「東日流外三郡誌」については、その名は知っていても、偽書疑惑が語られていること、古田武彦氏が大きくかかわっていること等の認識しかなかった。今回、この本によって、その出自と偽書としての評価が定まった経緯とをはじめて知ることができた。地方新聞の一記者がたまたまかかわったことを契...続きを読む機に取材を進め、やがて古田を中心とする擁護派(真書派?)の主張を次々と切り崩していく様は、一編の推理小説を読むような醍醐味がある。少なからぬ作家やノンフィクションライターが、この作品をルポルタージュの傑作として非常に高く評価していることも十分に頷ける。 かく言う私自身も、若いころ、古田の「邪馬台国はなかった」にすっかり騙され、その信奉者になりかけたくちである。安本美典の「虚妄の九州王朝―独断と歪曲の「古田武彦説」を撃つ」に出会わなければ、今頃は古田史学のカルト信者にさえなっていたかもしれない。 「東日流外三郡誌」のような偽書や古田の展開する疑似科学的学説には多くの人を惹きつける不思議な魅力があることは否めない。だからこそ、こうした偽りの歴史が真実として語られる危険性を回避するため、学者たちがしっかりと向き合うことが求められるのだと感じた。
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戦後最大の偽書事件 「東日流外三郡誌」
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