杉本圭三郎のレビュー一覧
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昔学校の授業で嫌々学んだことを今改めて学んでみると,案外楽しいじゃないかってことない?というコンセプトで,平家物語を一気読みしてみました。
目で読むと迷子になるけど、口に出して読むと、受験時代の勉強の残骸で何とか全体の意味は取れる。これは逐語訳もついてるからわかんなかったとこはそこで補完!
平家物語って戦闘シーンとそうじゃないとこがある感じがドラゴンボールとか幽遊白書と一緒だね!漫画だと戦闘シーン読み飛ばしがちだけど,平家物語は戦闘シーン好き。なぜなら馬が出てくるから。やれ連銭葦毛だの黒栗毛だの月毛だの,この馬はすぐ人のこと食べちゃうだの(全然関係ないけど、昔JRAに肉食の馬いたよね、、誰 -
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巻第十~第十二、地図、系図、年表、解説を収録の最終巻
主要エピソードは、巻第十の重衡海道下り、維盛入水、巻第十一の屋島の戦い、壇ノ浦の戦いです。
前巻における一ノ谷合戦における大敗により、平家の滅亡がほぼ確定した状態から始まり、平家一門がそれぞれの最期を迎えていきます。
戦場から逃げて出家・入水した維盛、合戦での敗北を悟って自害した二位尼、能登守教経、新中納言知盛、源氏に引き回された上で斬首された大臣殿宗盛、本三位中将重衡…
総帥の器ではない凡庸な人物で、壇ノ浦で自害できない、全く潔さのない宗盛でさえ、最期には家族愛の強く同情を誘う場面がありました。
一方、平家滅亡後も、平家残党狩りや源氏 -
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アニメ『平家物語』が大変面白かったので、その原作の原作として読みました。
巻第一~第三(アニメ第1話~第5話前半に相当)を収録しています。
主要エピソードは、僧兵の強訴、鹿ヶ谷の陰謀、平重盛の死です。
源氏はほぼ出てこないし、割と地味な事件なので、軍記物を期待している人には肩透かしかもしれません。
ただ、その後のストーリーや解説を追うと、これらのエピソードを取り上げる必然性が分かります。
平家の滅亡を描くには、その滅亡の原因を描かなければならないからです。
仏教的な因果応報観、盛者必衰の理をあらわすための3巻です。
文章的には、時に漢詩文を引用して格調高く、時にドラマティックに、文体を変 -
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ネタバレ一巻は巻一~巻三が載っていて690ページとずっしり重くぶ厚い。原文、注釈、現代文、解説から成っていて、解説で背景、実歴史との差異なども述べられていて、薀蓄好きの私には合っているように思います。注釈も多く詳しい。登場する寺、寺院まで一つ一つ詳しく説明されていて資料として膨大です。現代訳は、きっちり正確にですます調で、全体に教科書っぽい。私は、この詳しさ、文体のカッチリ具合が好みです。
読む中心は現代文で読んでいるのですが、面白いエピソード等は原文で読んだりできるのも、この版良いです。原文は源氏物語よりは読みやすく、かつ、声に出して音読すると気持ち良い感じ。五七調なのか?リズムが良いです。
源