北村亘のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
自治体職員となるにも関わらず、「そういえば政令指定都市制度のことよく知らないなー」ということで、勉強のために手にとった新書。
とても勉強になりました。
基礎自治体(市町村のこと)や広域自治体(都道府県のこと)とは何か、そして、横浜や大阪や名古屋といった大都市により強い権限を与える論理は何なのか。
このあたりの歴史的な経緯や、地方自治の考え方について(一貫してカタいですが…笑)、丁寧な分析のもと解説がなされています。
日本型大都市制度である政令指定都市制度が、実は杜撰な制度設計で(実は法律的には人口50万人以上という要件しかない)、現代においてそのひずみが露呈していること。
話題の大阪都構想を -
Posted by ブクログ
題名通り、政令指定都市という行政区分についての新書。
身近かつ重要、しかも、あまり解説書もなく、大阪都構想などにより近年再考されるべきものになっているため、テーマ設定としては素晴らしい。
内容としても、政令指定都市についての理解が深まり、それこそ公務員を目指す人などにも有効な本だとは思う。
インタビューなどもしており、論文上だけでない実際の在りように迫ろうとしている。
加えて、2013年時点ではあるが、大阪都構想の流れについても面白い。
一方で、新書の割には著者の文章の整理がうまく出来ていないように感じる。
繰り返しの表現や、(特に三章の「権能と組織」の部分など)話が散らかっている印象