岡本努のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ要員マネジメントの本はいつか読みたいと思ってました。ただいつ探しても良さそうだなと思うのはこの本。2013年初版発行の古さが気になり手に取ることを躊躇ってました。デロイトトーマツコンサルティングの本です。
2026年になって私は読みましたがとても良かったです。教えてもらわないとわからない考え方がたくさん詰まってました。この本はショートストーリー形式でポイントを紹介してくれるのですが、事例に出てくる会社は従業員数が数千名の会社です。
備忘録。
・要員・人件費計画策定のアプローチ。
Step1は過去から現在までの可視化。
STEP2は成り行きの姿を明らかにする(ここが大事!人数を増やさない成り行きケースでも人件費は上がる)。
STEP3はTOBE像の整理(必要人数や許容人件費)。
STEP4で成り行きとTOBEのギャップを整理。
STEP5でギャップ解消のための施策を検討。
STEP6で要員・人件費計画の策定。
・人件費=人員数×一人あたり人件費。
・適正な人員数を導き出す時には単純に頭数を考えるのではなく、生産性の向上を入れるのが有効。というか生産性の向上を織り込まなければ利益は出にくい。わかりやすいのは一人当たり売上高や、売上高÷人件費で計算する人件費あたり売上高や、人件費あたり粗利(この本ではこの指標を人件費効率と記載)。
・適切な一人当たり人件費(つまり単価)を導き出すには、人件費をかけすぎている部分がないかを調査したり、業務分担のあり方を考えたり、人事制度から見直したり(昇格や昇給の運用)がポイント。
・一般論として、生産性(一人当たり売上高)を増やす目線。5%UP→業務手順や承認プロセスの簡略化、10%UP→部門単位での業務集約や不要業務の廃止、20%UP→部門横断での業務見直し(業務の統廃合)、50%UP→バリューチェーンそのものの見直し(事業撤退やBPO)。
・人件費の見通しは「ざっくり10%増」ではダメ。人数×単価かつ昇給の勘案で見通しを作る。
・人員構造分析も大事。直接間接比率、管理職比率、管理スパン、年齢別、等級別での構成が5年10年先にどうなりそうかをシミュレーションする。
・間接機能比率。間接機能人数÷前社員人数。この本が出版された時の話として、日本企業の平均は10%らしい。間接機能とは、経営、総務、人事、財務経理、情シス、法務、監査、内部統制、広報など。ミドル機能(営業事務、お客様センター、生産管理、事業企画)は間接機能比率には含めない。
・FTE。full time environment。フルタイムの労働者に換算した人数。これを計算して契約社員や派遣社員も混ぜて要員管理するのは確かに大事。一人当たり〇〇もFTEをつうべきかどうかは各社でよく判断。 -
Posted by ブクログ
戦略人事という漠然とした言葉が使われるようになって久しいが、事業戦略や経営戦略に資する人事とは本書で紹介されているような分析をこなし、変革を推進できる人事のことを指すのだろう。
経営と人事をつなぐピースが「人件費」であるといえる。ここを分析し、コントロールするとなると、もはや管理会計に近しい領域になってくる。
そう易々とできることではないし、ハードルは高いが、本書で書かれているような変革を成し遂げていきたいと感じた。
【メモ】
・余裕人材に対する打ち手
①再教育やリスキル→RPAに代替される業務を担当していた人材を再教育し、高度な業務を担当させることは難しい
②人を移管するのではなく、業務を移管し、玉突き的に、より付加価値の高い業務に工数を使えるような体制を作り上げる
・FTE:フルタイムの労働者に換算した人数
①基準となる労働時間を設定し、その労働時間で②各人員の労働時間を割ることで、各人員のETFを算出する
・定量分析を行う前の心構え
①分析の目的に照らして、必要なデータの収集・整理を実施する
②分析で用いる指標の定義を明確にする
③仮説をもって分析にあたる/一方で、まずは全体を俯瞰する
・分析の観点
①掛け算と割り算で考える
②指標化(KPI)する
③動きを見る
④因果を見る
⑤ベンチマーク