津田幸男のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
グローバル社会の中で日本語の存在を守り抜くべきであるという立場である。内容には賛同すべき点が多い。日本語に限らず言語というものはその国の文化そのものであり、それを容易に他の言語に置き換えられるものではない。また、英語を中心としたヒエラルキーが現存するのも事実であり、日本がそのいみでディスアドバンテージをもっていることも事実だ。
しかし、本書の言う文化的鎖国の提唱はセンチメンタルな印象しか持てない。非現実的な提案である。日本語を世界に広げるために国家的な政策を打ち出すべきだという提案の方が実効性があり、その方が意味があると思う。
言いにくいことを言ってくれているのがこの本の面白さであり、大 -
Posted by ブクログ
ユニクロや楽天が行なっている(たぶん、いつまでも続かないでしょうけど)英語の社内公用語化に象徴される英語支配の現状に警鐘を鳴らし、"日本語防衛"の方法を提言する本です。
書名の"防衛"は比喩ではなく、文字通り国防の意味です。このままの趨勢が続くと日本が滅びるというほどの危機感に、著者は突き動かされています。なにしろ、最初の一文がこうです——。
戦後、日本人は「愛国心」と「防衛意識」を完全に失ってしまいました。それを回復しようとして、私はこの「日本語防衛論」を書きました。日本語を愛すること、護ること。これが日本を愛する、護る第一歩です。日本の国防にはま