村中璃子のレビュー一覧

  • 10万個の子宮

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    科学技術と、社会の受け止めの問題を描いた一冊。
    不安寄り添い村の発生は止めることができないのだろうか。
    科学技術による不幸の軽減を目指す人と、それを善意からとはいえ阻害する人。

    素直にこの本を読むと、そういう構造だが、本当にそう受け止めていいのだろうか。
    迷いも残る。

    娘にワクチンを接種させるかどうか。
    結局、こうした争い事に巻き込むことになることを思えば、ちょっと躊躇してしまう。
    そうなれば、不安寄り添い村の皆さんの「勝利」となってしまう。
    不作為の罪をどう捉えるか。
    判断の時間は限られているとこを思うと…

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    2018年08月19日
  • 10万個の子宮

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ガンの一部はウイルスによることが今や周知の事実になっており、ワクチンによるガンの予防は現代公衆衛生による大きな勝利であろう。
    残念ながら、子宮頸がんワクチンの普及は極めて困難な現状となっているが、かつては海外でもMMRワクチンが自閉症を増やしている、などのデマが世間を賑わせた(たしかLancetにも論文が出て、その後取り下げになった)。基本的な医学、統計リテラシーを欠く人達によるこうした批判というのはどの国も通る道なのかもしれない。幸いなのは、接種が禁止となったわけではなく、希望すれば受けられる道は残っているということだろう。親としては正しい選択をしてやりたいと思う。

    しかし、このタイトルはどうにかならなかったのだろうか。なんだかすごく生々しい。

    ・HPVには100以上の型があるが、がん化しやすいものは決まっており、現在のワクチンはこのうち2つに対する予防効果がある。このワクチンで国内の全子宮頸がんの約65%をふせぐことが期待されている。さらに最近のワクチンである7つの型に予防効果のある「9値ワクチン(子宮頸がん以外の肛門がん、咽頭がんなど男性に多いがんの原因も含む)」を用いれば90%以上の予防効果が期待される。

    ・2013.4に定期接種化されたが直後からけいれん、歩けない、慢性疼痛、記憶力低下などを訴えるケースが相次ぎ、これらは政府の公式な見解としても心因性のものであるということになっているが、「積極的な摂取勧奨の一時差し控え」が続いている。定期接種化前も各自治体の補助などで無料接種が行われており7割の接種率であったが、2014以降は1%以下になっている。

    ・HANS(HPV Vaccine Associated Neuroimmunopathic Syndrome)
    線維筋痛症学会などではHANSの治療薬としてメマリーやアリセプトを用いることになっているというが、ワクチンを危険だと主張しておきながら少女らに認知症の薬を投与することの矛盾。また、自己免疫のメカニズムが疑われているためステロイドパルス療法も標準的な治療だという。

    ・ワクチン接種後に起きた症状はすべてワクチンのせいだという論理に無理がある。また、接種後数年立って起きた症状もワクチンのせいだということになっているので「証拠」はいくらでも出てくる

    ・婚前性交渉への反対の立場からこのワクチン接種に反対する人も多い

    ・厚労省によると、2015までに338万人が摂取し、副反応の疑いがあったものが1739名。いまだに症状が残っているものは186名だという

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    2018年06月09日
  • 10万個の子宮

    Posted by ブクログ

    もともとメディアは真実より
    わかりやすさや面白さをまず重視して
    中身なんて実際大して大事ではない。
    そしてSTAP問題でもそうだったけど
    真実は信じたい側にある。
    私自身、新聞やニュースの報道だけを見て
    薄っぺらな常識に満足してしまいがちだし
    一般の人には科学的エビデンスだって
    一体なんぞやって感じだろう。
    どんな問題でもいろんな視点から物事を見て
    自分で判断する姿勢を忘れないようにしないと。
    メディアが偏っている時は特に。

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    2018年05月08日
  • 10万個の子宮

    購入済み

    なぜ、不利益だけを報道するの?

    ワクチンは、自分を感染から守ると共に、自分の関わる人たちに感染を広げないという効果があると思います。全てのワクチンに副反応があるので、その利益と不利益を考えて、接種するかどうかは、各個人(子どもなら保護者)が決めると思います。子宮けい癌ワクチンだけは、不利益のみ報道されているのが不思議でなりません。その背景となっている政治社会についても、調べていただきたいです。将来、「日本だけが先進国の中で、子宮けい癌を撲滅できなかった」と言われたくありません。64歳の産婦人科医師です。

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    2018年03月01日
  • 新型コロナから見えた日本の弱点~国防としての感染症~

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    2021年14冊目。満足度★★★☆☆ 新型コロナなどの感染症に関して、ウイルス自体の説明というよりも、国際的な外交や国防の観点から、WHOやアメリカ・中国など諸外国と我が国の対応を比較しながら伝えるもの。

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    2021年03月14日
  • 10万個の子宮

    Posted by ブクログ

    反HPVワクチン運動の実情を描いた、医師によるノンフィクション。ミスリーディングな統計データの公開や、ワクチン接種後10年後に発症する心体的な症状すべてを副作用とする「HANS」症候群など、非科学的な議論が存在すること。ネットで同じ話題を検索すると、感情的な議論が散見される。皆、自分の子供の安全が一番であり、危険なものは限りなく取り除こうとするのが親心、それをエビデンスに基づき真実でないと一方的に批判するのは間違いである。医師として、患者の不安を取り除く対話を行うこと。正しく、理解される内容を手元に届けることの重要さを改めて自覚させられる

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    2018年12月15日