エツァート・エルンストのレビュー一覧

  • 代替医療解剖

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    読んでよかったと言える本。皆にもお勧めしたい。

    この著者のシリーズは興味深い話が多い。

    現代医療の臨床検査による医療の効果の測定について、今では当たり前になっているけど、思ったよりも最近になってから定着したのだという印象を受けた。
    自分が歳をとったので、100年前というのが、古いとは思うが、以前よりも近いと感じるためだと思う。

    また、私も鍼には効果があるのでは?ってなんとなく考えていたけど。まったく効果がないとは、そこはちょっと意外だった。

    海外の話だが、ホメオパシーのようないかにもいい加減に聞こえるものが大手を振って医療行為としてなされているかと思うと怖くなった。

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    2018年06月01日
  • 代替医療解剖

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     二千年以上前にヒポクラテスは警告した。
    「科学と意見という、二つのものがある。
     前者は知識を生み、後者は無知を生む」

     本書は一言で言うと、怪しい代替医療手段に手を出すのはやめましょう、という点に尽きる。
     なぜならば、通常医療はコストのかかる臨床試験を経て効用と安全性が実証されているのに対し、代替医療は無法地帯のように効能ばかりが強調されているが科学的に立証されていない。
     代替医療はプラセボ効果以上のものはないという結論である。

     「フェルマーの最終定理」などの著書で有名な科学ルポライター、サイモン・シンと、自らホメオパシーを施術する代替医療分野における世界初の大学教授絵エツァート

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    2017年10月07日
  • 代替医療解剖

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    「DJの首を吊し上げろ、奴らの音楽は俺の人生に何の役にもたっていない」(The Smith 「Panic」)

    優れた科学ジャーナリストであるサイモン・シンが、代替医療の学術的研究を行うエツァート・エルンストとの共同作業により、鍼治療、カイロプラクティック、ホメオパシー、ハーブ療法等のいわゆる「代替療法」について、数多の先行研究を踏まえて科学的なプロセスによる効果検証を行い、その結果をまとめ上げた一冊。

    検証にあたってのスタンスは決して「代替医療は効果がある/ない」というどちらかの立場に与するものでもなく、また生理学的な効用をもたらすメカニズムがわからないとしても、それが実際に効果があるのか

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    2016年01月17日
  • 代替医療解剖

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    とりあえず、自分や身近な人を殺してしまわないためにも、すべての人に読んで欲しい本。
    代替医療を科学的アプローチから、有効かどうかを判断して行く本です。
    無害ならまだしも、施術から数年後に悪影響の出る可能性のある治療法があったりして、ちょっとぞっとします。
    癌は治療するなとか、肉は食うなとか、そういった情報を受けたときに、実践に移る前にちゃんと考えてみるための参考になります。
    ただし、これ読んだら、ブラシーボ効果が効きづらくなる可能性があるので、そこら辺は覚悟の上で。(^^;

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    2015年07月20日
  • 代替医療解剖

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    ホメオパシーは怪しいと気付いている人でも、鍼灸、カイロプラクティック、漢方を疑いなく信じている人は多い。
    科学は今の時代でも万能ではなく、推論の積み重ねであり、原因が完全に解明されないまま利用されているものは多数ある。だが、本書が軸としているのは科学的根拠の究明ではなく、臨床試験とその結果を収集した系統的レビュー。ランダムで選ばれた患者に対し、二重盲検法によって試験担当者も対象者も本物の薬かどうか知らされないまま検証し、プラシーボの効果を排除してその効果を測定する。
    正規の医薬品だろうと鍼治療だろうと霊感診療だろうとその理論はさておき、同じ検証プロセスを通してこそ何が有用で何が有害であるのかが

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    2018年10月20日
  • 代替医療解剖

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    代替医療について、科学的に突き詰めて考察できる。
    おかげで、いろんなものが怪しく見えてくることになるが、逆にこれまでいろいろなことを信じすぎていたということか。
    とりあえず、首に着けていた磁気ネックレスは外した。

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    2014年11月06日
  • 代替医療解剖

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    ネタバレ

    鍼も代替医療とは知らなかった。しかもプラセボ効果以上の効果がないとは。
    きちんとした通常医療には副作用の説明があるため、
    代替医療は緩やかに効果があり、副作用がないのではとぼんやり感じことから、
    惹かれていたんだと思った。
    この本には載っていない代替医療に挑戦したことがあるけど、全く効果がなかったのは、信じていなかったからだな。
    信じたい人は、信じていればいい。ただ効果のないものに税金を使うことだけはやめてもらいたい。(チャールズ皇太子、しっかりして…)

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    2014年09月14日
  • 代替医療解剖

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    2013年10月頃初読
    2020年3月頃再読

     医師が効果の証明された薬を処方すれば、患者には生化学的、生理学的な効果があるだろう。そしてその効き目は、プラセボ効果によってつねに強められるということを思い出そう。薬の標準的な効果のほかに、その薬が効くと患者が期待することによって、標準的なレベルを上まわる効果があるはずなのである。別の言い方をすれば、効果の証明された薬には、プラセボ効果というおまけがついてくる。それなのになぜ、プラセボ効果だけしかない治療を受けなければならないのだろうか? なぜセラピストは、プラセボ効果だけしかない薬を使うのだろう? それは単に、患者を騙しているだけではないのだ

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    2025年05月03日
  • 代替医療解剖

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    まず、作者の題材の選び方が素晴らしい。数学、暗号、宇宙ときて次は代替医療。代替医療と一口に言ってもその数はかなりあります。

    鍼、ホメオパシー、カイロプラクティック、ハーブ療法、この4大医療のほかにもアーユルヴェーダ、アレクサンダー法、アロマセラピー、イヤーキャンドル、オステオパシー、キレーションセラピー、クラニオサクラルセラピー、クリスタルセラピー、結腸洗浄、催眠療法、サプリメント、酸素療法、指圧、人智学医療、カッピング、スピリチュアルヒーリング、セルラーセラピー、デトックス、伝統中国医療、ナチュロパシー、ニューラルセラピー、パッチフラワーレメディ、ヒル療法、風水、フェルデンクライシス法、分

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    2019年12月24日
  • 代替医療解剖

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    ワシントンは血を抜かれすぎて死んだ。瀉血が信じられていたからだ。壊血病患者は重労働を課された。ビタミンCが未知だったために。ナイチンゲールの登場以降、医療効果を科学的に測定しようという試みは、2000年代、ついに代替医療へと――。鍼、カイロ、ホメオパシー他の最新の科学的評価とは? 知られざる逸話とともに語られる、代替医療の真実。

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    2019年09月01日