藤本義一のレビュー一覧

  • 藤本義一の文章教室

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    私は文章を書くのが好きである。自分の気持ちや、自然の情景、或いは人の振る舞いの描写などを文字で描くのである。それも、その文章を読んだ人が敢えて私が文字にはしなかった風景などをどのように想像し、また行間を如何に埋めてくれるのだろうか、そしてそれが私の描いたイメージとどれほど一致しているのだろうかと、思いながら書くのである。
    そんな趣味を持っていた時、文章法に一家言あると考えられた本に巡り会った。それがこの本である。特に、小説の文章の奥深さを教えてくれる良書だった。
    とはいうものの、彼の小説はこれまで読んだことがないのである。すまん。

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    2012年08月14日
  • 旅に出る理由

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    初めて藤本義一さんの著書を手にした。
    スマホに頼りっきりの旅とは違って、自身の感度に従って出会いを楽しむという基本を思い出させてくれた。ハエの話も面白かった。
    藤本さんの表現は、ネガティブな指摘でも優しく分かりやすく、とても親しみの持てるものでした。

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    2025年06月24日
  • 鬼の詩/生きいそぎの記

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    1974年の直木賞受賞作品「鬼の詩」ほか全5篇の作品集。壊れているのになぜか愛らしい噺ばかり。面白かった。

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    2024年03月20日
  • 首狩族-picaresque- 1

    購入済み

    原作が藤本義一

    原作が藤本義一なのでかなり書き込み 伏線めいたものがしっかり有り、とても読み応えがある。絵柄は劇画風で時代を感じさせるが、ヒロインの妖艶な悪女ぶりと大変によくマッチしている。やり取りされる金額や小道具類がとても時代を感じさせるが、それなりに読み応えがある。

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    2023年03月02日
  • 鬼の詩/生きいそぎの記

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    藤本義一が亡くなった後、直木賞作品を含めた4編が文庫化されていたようです。

    「鬼の詩」
    大阪の落語家、桂馬喬(モデル桂米喬)の執念とも思えるグロテスクな芸を突き詰める生涯を。
    「贋芸人抄」
    師匠の後を追う漫才師
    「下座地獄」三味線の天才。漫才の相方にとその才能を認められるも、コンビを切られた後、下座に落ち、芸と共に身も崩す。

    「生きいそぎの記」
    映画監督川島雄三に 脚本助手としてその後脚本家として映画制作に関わっていた頃の経験。かなり破天荒型の監督を支えていたようだ。川島さんは、筋萎縮性側索硬化症に侵されながら、「重喜劇」と呼ばれる作品を発表し続けた。心酔しながらも、その生き方に恐れを感じ

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    2023年10月30日
  • 首狩族-picaresque- 1

    購入済み

    極道にも物怖じしない

    度胸ある高級娼婦のヒロイン

    自分の魅力をふるに利用して

    男たちを堕としていく過程が

    かっこいい

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    2023年05月14日
  • 首狩族-picaresque- 1

    購入済み

    女性向けと言うよりは男性向けの描写が多いです。野心と野望にあふれる女は、その肉体を武器に何人もの男を惑わせ魔女みたいです。

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    2023年02月25日
  • 藤本義一の文章教室

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    藤本義一が作家であることを知った本。夜中の番組で司会していたのは知っていたが、作家だったとは。この本は、彼にとっては軽いエッセイみたいなものだ。文章教室と言うほど力が入っていない。

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    2021年07月31日
  • 藤本義一の「自分史」教室 自分の知らない「自分」がわかる

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    いつか自分史を書いてみたいと思って読んだノウハウ本。
    自分の寿命が判っていたら早めに準備するのだが、55歳の今は未だ早いかも。

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    2021年07月11日
  • 鬼の詩/生きいそぎの記

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    ★3.5。
    あんまり作家としてのこのお方を知りませんでしたが、結構濃厚な文章を書くお人ですなぁ。関西弁も良い意味でも悪い意味でもそのしつこさが書き言葉として表現されているかと。
    ただ、題材が全部キワモノとも言えなくもなく、これでは長く持たないなとは思いましたわ。解説でテレビ云々で不当な評価を受けているとの指摘がありますが、そうではなくこの濃度を世は受け入れらなくなっていった、作家自身も維持できなくなった、両方に因があったのかと思われ。

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    2019年01月12日
  • 鬼の詩/生きいそぎの記

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    市原悦子さん主演でドラマ化された「女橋」(再放送)が壮絶すぎて、あの藤本義一さんがどんなお話を書かれるのか気になり…

    「鬼の詩」は直木賞受賞作品なのだが、まぁ凄絶。桂馬喬という落語家の生涯を描いたもので、「なんの面白みもない陰気な常識人」であったが、異常なまでの愛と執着をもって芸風を改める。が、最愛の妻に早逝され、孤独の中その狂気は膨れ上がり、それがまた芸に…この狂気の笑い、ぞっとする。(二代目米喬という実在したモデルがいるようです)

    映画監督 川島雄三を描いた「生きいそぎの記」、師匠の代わりとして演じるうちに精神的に追い込まれていく芸人とその妻を描く「贋芸人抄」、下座の三味線弾きが惚れた

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    2013年08月14日
  • 鬼の詩/生きいそぎの記

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    藤本義一 さんの作品集。
    やはり、川島雄三との出会い、共同仕事、そして最後が
    壮絶でもありユーモラスだ。

    他の収録作の桂馬喬についての一作。
    憐みを誘う芸がエキサイトして、客から馬糞をもらってそれを
    喰ってしまうところ。
    さらには電球をなめる、最後は自分の痘痕にきせるを36本
    突っ込んでそのまま走り去って死んでいく、なんて話。
    これは完全にホラーの世界だ。と、思っていたらこの「鬼の詩」が
    直木賞受賞作だとは!
    全く今とは異なる基準、つくづく今の直木賞はお祭りだなと感じました。

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    2013年04月23日