大塚久雄のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
読んだ時間
大体3時間ぐらい。
難易度は★★★☆☆
岩波かつ訳は古いので、警戒して読みましたが、かなり読みやすいです。
大塚久雄さんありがとうございます。
プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神/マックス・ヴェーバー, 大塚 久雄|岩波文庫 - 岩波書店
読み方
今回は古本屋で購入したので、気になるところに書き込みを入れたり、ページを折ったりした。
別の方法よりも一番引用の手間が少ないので、お気に入りのやり方。
内容(私の理解なので正確ではない可能性が高いです。)
営利の追求を敵視するピューリタニズムの経済倫理が実は近代資本主義の生誕に大きく貢献したのだという歴史の逆説を究明した画期的 -
Posted by ブクログ
日本のマックス・ヴェーバー研究の第一人者である著者の講演録をもとにした名著。
マルクス経済学とヴェーバー社会学の比較を通じて社会科学を考察する内容でもあり、ヴェーバーの宗教社会学のアプローチはもっと学んでみたいと思いました。
特に、「ヴェーバーの『儒教とピュウリタニズム』をめぐって」の章で述べられる、ヴェーバーの両宗教の比較分析にはもの凄く興味をそそられる。
儒教は世界の現状を肯定し尊重するが故に受動的な態度になり、近代資本主義を生み出すには至らなかったのに対し、ピューリタニズムは悲観主義のもと現世を否定するが故に、行動的禁欲という形で現世に強く働きかけ変革していこうとする大変な精神的エネルギ -
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Posted by ブクログ
今年は著者没後100年(1920年6月14日没)。
これまでは、資本主義の歴史、宗教教示の諸相、近代社会についての著者の警鐘といった点に注目していたが、再読にあたっては”労働”や”日常生活”をキーワードにしたい。
経済成長には、永続的な生産性向上や効率化が必要ならば、それは可能なのだろうか。否応のない技術革新によって労働環境が変わるとき、労働者ーそしてもちろん使用者および資本家ーの”精神”へどのような影響を及ぼすのだろうか。一方で、今日の技術革新は現代人の”精神”とどのような関係を見いだせるのか。
そして、今においては”鉄の檻”はどのような姿をしているのだろうか。
幾度となく一面的な社会 -
Posted by ブクログ
本書を初めて読んだのはもう30年近く前のこと。少しは自分も成長したから感じるところに違いもあるだろう、と思ったが読後感は当時とほとんど変わらないものだった。すごく「綺麗」で「強い」本だ、という印象。しかも、一旦興奮が覚めた後には「しかしこれで本当に説明になっているのだろうか?」という、疑いが尾を引く感じもまた甦ってきたのだ。
確かに美しい。神の思し召す「合理的」な目的に沿うよう勤労し禁欲すべし、というプロテスタンティズムの規範すなわち「目的」が、いつの間にかその規範自体の作動を強化するself drivenな起動力──すなわち「原因」となっているという「不合理」。目的と原因の転倒のみなら -
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古くから経済活動は行われていたが、近代資本主義のような拡大性を有さなかった。では近代資本主義を勃興させた駆動力はなんだったのか?
近代的企業家の多くがプロテスタント的色彩帯びている事に着目し、その精神性から駆動力を紐解いた論文。
清貧を掲げるキリスト教と、富を増大させる資本主義は一見相反するが、なぜ企業家の多くはプロテスタント的色彩を帯びていることが多いのか?
善行を積むことで神に選ばれるとしたカトリックに対し、プロテスタントは神の絶対性重視から、人の行動など神判に影響しないとする「予定説」を採択する。
「予定説」において、死後救済されるか否かは既に決定しており、現世の行動は審判に影響し -
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1966年刊行のかなり古い本になるが、『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』以降、マックス・ヴェーバーに惹かれる自分があり、解説本として定評があったこの本を手に取った。なお、著者の大塚久雄さんはヴェーバー研究の大家で、岩波版の『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』の翻訳者としても知られている。
本書は四つの独立した章からなっているが、それぞれがヴェーバーに関する講演を下敷きにしてまとめられたものである。
■第一章 社会科学の方法 - ヴェーバーとマルクス -
「人間の営みにほかならぬ社会現象を対象としたばあい、自然科学と同じような意味で、科学的認識ははたして成りたつもので -
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Posted by ブクログ
ネタバレ初めてこの本を手に取ったのは高校生の時だ。当時ハマっていたアニメの中で、マックス・ウェーバーを引用していたのがきっかけで、気になって読んでみたが、当時は修行というか苦行に耐えるような気持ちで読んだ覚えがある。ただ、今振り返ってみるとこの経験がきっかけとなって、難しい本の楽しみ方を知ったようにも思うため、今となっては思い出深い本である。
ウェーバーが天才的だと思うのは、彼が生きていた19世紀半ば〜20世紀初頭において、プロテスタントの勤勉かつ禁欲的な思想が資本主義を駆動するための精神的な背景として機能したことを明らかにしたことだ。あらゆる社会現象について言えることだが、後講釈として振り返ることは -
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Posted by ブクログ
最も有名な古典の一つ。近代資本主義がどのように出現したか、何にドライブされて形成されてきたかをマックス・ヴェーバーが解き明かした一冊。
ヴェーバーによれば、近代資本主義の勃興を促進した心理的起動力はキリスト教的禁欲主義だった。
ルッターによる宗教革命の際、はじめて「天職思想」(世俗的職業の内部における義務の遂行こそが最高の実践道徳であるという思想)が打ち出され、これが以後のプロテスタンティズムの中心的意義となった。
これがキリスト教的禁欲主義と結びつく。つまり、外物への執着や金銭を追求する欲から自分自身を忌避させる方法として労働を推奨した。またカルヴィニズムにおける「予定説」もこの思想を強 -
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カトリックの国でもギリシャ・ローマでもなく、仏教の国でもなく、なぜ資本主義はプロテスタントの国から発生したのか?神の栄光のために禁欲的に、勤勉に生きる人々が結果として、富を蓄積し、その生き方が資本主義を発展させる流れに強く結びついたからである。
マックス・ウェーバーの名著で、以前、小室直樹氏の書で感銘を受け、いつか読んでみたいものだと思っていたが、ようやく実現できた。学生時代は社会学を学んでいたにも関わらず、こういう名著に触れることなく、勉学としては無為に時間を過ごしてしまった。これからの後半生、なるべく多くの名著に、少しでもいいから触れていきたい。 -
Posted by ブクログ
非常に難解。
本文読む→訳者解説読む→本文精読→注釈も合わせて精読 が良さそう。
資本主義の精神の促進を担ったのは、実は営利的な精神を批判する、キリスト教(特にプロテスタンティズム)の禁欲的精神だった。
しかし、資本主義はキリスト教精神の賜物とまで考えるのは拡大解釈である。(私も読前には、本書は上記のことを言ってるものだと勘違いしていた)
そして、「歴史的にキリスト教的基盤を持ち得ない地域(例えば日本)でも資本主義は成立しているから、ヴェーバーは間違っている」との批判も当たらない。
なぜならば、本書最終章でヴェーバーが述べるように、キリスト教的禁欲精神が資本主義の社会構造を強固なものと