鈴木範久のレビュー一覧
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遅ればせながら、「“名著“と呼ばれている本に取り組もう」と、意識して読むようにしています。
しかしいざ読んでみると、自分の知識レベルが低くて理解できなかったり、文章を読むことそのものに苦労したりと、消化するのに苦労しています。
それでも、「少しでも得られるものがあれば良い」と考え、チャレンジするようにしています。
この本も以前から気になっていたので、岩波文庫版を読むことにしました。
本書は1895年に、英語で書かれた文章が土台になっているようです。
原著の著者、内村鑑三が“代表的日本人”として5名を取り上げて、それぞれがどのような人柄だったのか、どのような事を成し遂げたのかを書いていま -
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内村鑑三先生が5人の代表的日本人を題材に日本人の道徳観を説いた本。外国人向けに日本の思想を紹介した内容であり、偏ったバイアスがないのが良く、日本人が客観的に日本を学ぶのに優れた本である。
以下、中江藤樹より備忘しておきたい一文。
・“学者”とは、徳によって与えられる名であって、学識によるものではない。学識は学才であって、生まれつきその才能をもつ人が、学者になることは困難ではない。しかし、いかに学識に秀でていても、徳を欠くなら学者ではない。学識があるだけではただの人である。無学の人でも徳を具えた人は、ただの人ではない。学識はないが学者である。 -
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内村鑑三について知れば知るほど、引き込まれる。
新渡戸稲造と同期だった内村。彼は主席の座を一度も明け渡すことはなかったほどの頭脳の持ち主。
でも、頭脳明晰それだけではない。彼が後世に与えた影響は計り知れなくて、何がそれほどまでに人を引きつけるのだろう。
三年経し 心の傷は癒えやらで
花咲く毎に 痛みつるかな
これは内村鑑三が「不敬事件」の後、亡くなった前妻を想って詠んだ歌で、1899年に詠んだもののよう。不敬事件から35年。
厳しくて、でもユーモアがあって、愛の人だったと言われるけれど、同時に、哀しみを知る人だった。そんな人となりと、その信仰を、この本を通して再認識できた。 -
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信仰の書としてではなく文学作品として聖書をとりあげる。文語訳はその簡潔さとリズムのよさで、日本の言語文化に寄与してきた。中国語訳も経緯しているから漢文調で格調も高く、まるでことわざや故事成語のようだったりもするよね。『風立ちぬ』では「たとひわれ死のかげの谷をあゆむとも禍害をおそれじ」がひかれ、流全次郎も「一粒の麦、地に落ちて死なずば、ただ一粒にてあらん。もし死なば、多くの果を結ぶべし」と決意を語っていたよね。
だけど文語調の日本語はずっと残っていけるのかなぁ。岩波文庫から文語訳の旧約聖書が出た時、飛びついた身としては、いつまでも残ってもらいたいけど。 -
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うろ覚えだが…ケネディ大統領が尊敬する日本人は誰か、と聞かれて「上杉鷹山です」と答えた、というエピソードがあったらしい。
…上杉鷹山って誰だ?そんなマイナーな人をよく知っているもんだ、さすが大統領は違うと、日本人記者は感心したという。おそらく、ケネディさんはこの本を読んだのだろう。この本は元々内村鑑三が英語で書いた本だからだ。
もっとも、日本人である私にも理解できない部分があり、時代的な差異を感じる。もしかしたら、これを読んだ外国人の方の経験を追体験できたのかもしれない。
この本で紹介されているのは、先の上杉鷹山のほか、西郷隆盛、二宮尊徳、中江藤樹、日蓮上人の5名。それぞれのエピソードが