大久保雨咲のレビュー一覧

  • ドアのノブさん

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    ネタバレ

    ボタン、ドアのノブ、濡れた靴下(の裏側)などを擬人化して、そこから見える世界を描いている。
    身の周りにあるものがこんなことを考えていたら、面白いなあ。
    「線のむこうがわ」
    木材から削られた木片の話。
    街のいろんなところを旅して、あるショーウィンドウでバイオリンを見つける。久しぶりの再会に驚いて「よくわかったね。」と言った時。

    「香りでわかる」
    「気配でわかる」
    「どんなすがたになっても、形がなくなっても、わかる」

    というバイオリンの答えにとても感動した。
    線のむこうがわに選ばれることのなかった木片も、腐らずに次に行きたい場所を見つけられるのも良かった。

    筆箱の赤青鉛筆の話は、彼らの運命を

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    2019年12月20日
  • ドアのノブさん

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    ネタバレ

    主役は日の目を見ることのない物たち。

    「人間はいつもそう。線をひくのが好きなのね。すっと線をひいて、あっという間に、あっちがわとこっちがわに分ける。」

    大人の心にも訴えかけるものがあると思う。

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    2024年06月29日
  • うっかりの玉

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    お爺さん、お婆さんが出てくるちょっと不思議な話ばかり。
    お年寄りの方が記憶を沢山持っているから?
    タイトルのうっかり玉は、その人が忘れてしまった記憶が玉になってころりと落ちているんだそうで。
    思い出せたら、玉も消えます。
    NHKのラジオドラマのような静かなあたたかい雰囲気だった。

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    2020年02月11日
  • うっかりの玉

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    台所の前までくると、ばあさまは「はて。なにしにきたんじゃろう」 しかたなく階段を上ってもどろうとすると、そこには見たこともない小さな女の子がすわっていました。そして、ばあさまがうっかり忘れた用事の“うっかりの玉”を拾ったというのです…。
    不思議な空気の短編が6つ。どれもおじいさんやおばあさんが主人公です。年を取ることがちょっぴり楽しみになるような、素敵な物語たちです。
    フリガナが少ないので、高学年以上ですね。

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    2018年01月07日
  • ドアのノブさん

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    ネタバレ

    ドアノブや赤青鉛筆などのモノの気持ちを想像して表現したお話。棚の下に落ちたボタンとか、何かになるはずだった木片とか、なんか少し切ないけど最後に救われたり余韻が残る終わり方で、物を丁寧に使おうかなと思えた。

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    2017年11月01日
  • ドアのノブさん

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    ネタバレ

    家の中にあるものたちの、つぶやき物語。

    『すきまの闇』コートから落っこちたボタン。同じように落ちて本棚の下にいるクリップや安全ピンたちの悲哀を聞く。
    『ドアのノブさん』山下さん一家は引っ越して行った。てっきり家電や家具と一緒に連れて行ってもらえると思っていたドアのノブさんは、置いていかれて悲しむ。新しい家族はやんちゃな男の子がいて、ノブさんはちょっとイジワルで静電気をくらわせたりしていたが、男の子が元気になるよう助けてもあげる。
    『線のむこうがわ』切り落とされた木片。線を引かれて、使われなかった方の木片。でも、何かに使われた木と同じように、つながっている。
    『背中あわせのともだち』赤青鉛筆の

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    2016年12月11日
  • ドアのノブさん

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    ボタン、ドアノブ、木片、赤青えんぴつ、靴下の裏側と、いつも暮らしのまわりにあるあたりまえのちいさな物たちの、ためいきみたいな、でもあったかな5つのおはなし。
    どのおはなしも、終わり方が大人の小説のようにさりげなく、読者に託したような想像力をくすぐられるようなラスト。「線のむこうがわ」の木片の哲学的なため息になんて、泣きそうになる。
    こんなふうにおはなしってできるのかと、感心してしまう1冊だった。

    おはなしはどれも好きだったけど、私には挿絵がちょっと好みでなかったので、☆は4つで。でも子どもたちにたくさん手にとってほしい本。

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    2016年11月24日