伊澤雅子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
最近我が家の近所では、TNR(捕まえて、避妊手術して、元の場所に戻す)活動が進んでいて、ノラちゃんは減少傾向にあるのだが、時折庭を通り過ぎ、うちのネコを激怒させるノラちゃん達の行動範囲が気になっていた。
まさに、その疑問に答えてくれる本!
著者の伊澤雅子さんは、琉球大学教授(この本を書いた時点では助教)で、ネコ科、主にイリオモテヤマネコの研究をされているそうだ(この春、最終講義を予定されていたがコロナの為に延期になっている)。
そんなネコ研究家伊澤さんの、ノラネコ追跡絵本。
伊澤さんの近所を縄張りとする白黒ブチ、ナオスケ(もちろん伊澤さんがそう呼んでるだけ)を朝から翌朝まで、野宿までして本当に見事に尾行している。
気まずい相手(他のネコやイヌ)と、けんかにならないように、上手くやり過ごす姿は、人間も参考にしたいものだ。
意外だったのは、行動範囲が広いこと…オスだからかな。
また、尾行の間ナオスケは18時間も場所を変えて寝ていたのには驚いた(飼いネコはもっと寝ているだろうけど)。
伊澤さんのご近所は、ノラちゃんに優しい環境なんだろうな〜。
たくさんのふしぎ傑作集は、大人が読んでも面白く、沢山の気付きに満ちている。サクッと読めるのも気分転換に丁度良い。2020.5.2 -
Posted by ブクログ
イリオモテヤマネコの研究者、伊澤雅子さんの科学絵本。
ノラネコの観察ってできそうで、案外難しい。野宿覚悟で一日ノラネコに気づかれないように、追いかける、その学者魂というよりは猫愛に感動。
人間は人のうちや庭には入れないから、ノラネコを追うのは難しいし、猫はよく寝る生き物だから、寝てる間は待っていなくてはいけないが、いつ動き出すかわからないので、一緒に寝て待ってると見失ってしまう。
人家があっても多すぎず、適度に自然もあって、車の通りの少ないこういう町は猫には一番住みやすいだろうな。
出てくる人も猫もゆったりとして幸せそうだ。
都会もこれくらい余裕のある暮らし方ができればと思うが、実際無理なので、猫を家に閉じ込めて飼っている身としては、自由に外に行けるところに住まわせてやれなかったことを申し訳なく思ったりした。
イリオモテヤマネコもいいけど、今度は田舎の猫と都会のビル街に住む猫の観察報告もしてくれるといいな、と調子のいいことを著者にお願いしたくなる。
絵もとてもいい。猫好きなら必読の書。 -
Posted by ブクログ
動物学者である著者の研究は、まる1日、近所のノラネコの尾行。研究って、こんな身近な所で行えるんだと眼から鱗でした。そして、これが無茶苦茶楽しそうで、つい真似したくなる一冊です。
とは言っても、れっきとした研究ですから、その調べ方も準備も用意周到。近所のノラネコを区別できるカードを作り。目標と決めた猫にはなんとしても張り付く。勿論、ろくに食事してる間もありません。猫ですから、道なき道を平気でいくし。
身近な題材ですが、研究者のプロの姿勢が感じられる本です。
そして、研究から導きだされる猫の1日とは?
独自の猫社会ルールがあって、猫も色々考えてるんだなと思わされます。映画のコマ割のように猫の動きを細かくとらえたイラストがより理解を深めてくれます。 -
Posted by ブクログ
ネコの一日を観察したもの。自由研究などでやってみるとおもしろいと思う。少なくとも、私は小学生のとき、経験があり、以来、ネコやカラス、動物たちの気持ちがわかるようになってきた。ネコの距離間は、これまでの進化の過程で、本能として遺伝子により獲得してきたものだろうが、人間も学ぶべきところがたくさんある。お互いにネコ社会のルールがしっかりとあり、ほどよい距離を保ちつつ、共存している。そこが面白く、人間はプラスアルファの幸せを求めるからこそ、不幸になるのだなあと思う。地球で生きるということは、どんな場合でも、すべての点で満足しようと望んではいけないのだと思う。ぜひじっくりと、こどもたちの手へ届けたい一冊。