ロゼット・マレスコッティのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
“ユマニチュードは人間性を取り戻すための哲学です。誰かをもの扱いするとき、そうしている人もまた人間性を失います。相手から人として認められ、自分も相手を人として認識する。それがユマニチュードの理念であり、そこに価値があるのです。“
ユマニチュードの4つの柱、見る、話す、触れる、立つ、「あなたのことを大切に思っている」と伝えるための技術。“立って歩くことは知性の根幹であり、人間であることの尊厳を自覚する手段でもある。“
読んでいて自分の考えが肯定された部分と、常識と思っていたことが根底から覆されるような衝撃を感じる記述もありました。正直、常に業務過多な看護や介護の現場で全ての認知症の方たちにこ -
Posted by ブクログ
ダマシオ『デカルトの誤り』からヒントを得たユマニチュードというアプローチについての解説書。
認知症における「認知」の書籍にもかかわらず見当識などにはほとんど触れることなく「人に対しての認知」という社会的な認知を中心とした、新しい(そしておそらく正しい)アプローチを解説する入門書。
「恐れ」という「感じ」の取り扱いについての記述とアプローチが素晴らしい。まず「何を恐れているのか」というあたりをきちんと理解していない状態にあることに問題があることや「人間とは何か」という問いへの思考が必要であることなどを説く。
かなり突っ込んだ内容ながら下らないケア本のような自己満足的な胡散臭さはない。「コレ -
Posted by ブクログ
ネタバレユマニチュードを病院で実践して実際に患者を歩かせた次の日にその患者歩けると思い込み転倒しているなんてことがあったから正直懐疑的だった。
実際本を読んでこれからの施設の課題や性に関してなど視野が広がることも多く学べるところはあったと思う。ただ色々やはり引っかかる部分もあって、施設に入ったときの失うものについてとかまずそのレベルだったら施設の選択とか介護の選択方法が間違えている気がするし例えが極端すぎて過激に感じる。他も書かれていることはとても良いことに聞こえるけど、実際に実行するとなると精神的に良くても身体的に患者の不利益につながるのではと思うことや介護側の負担が多すぎて潰れる人が増えそうだなと